社民党:比例東海に坂喜代子さん擁立

――名古屋ふれあいユニオン元委員長、国会へ!――

■非正規労働の「元祖」は女性
昨今、
非正規雇用の問題は
大きく取り上げられている。
派遣切り・住居喪失問題などの報道は
後を絶たない。

しかし、
そこで紹介されるのは、
多くが『男性の』非正規雇用労働者である。
「女性」が見えてこないのだ。

しかしよく考えてみれば、
非正規雇用の「元祖」は女性なのである。
派遣法などができるはるか以前から、
女性は「パート」などの形で
非正規労働に従事してきた。

「格差社会」と叫ばれるずっと前から、
職場には歴然たる格差があった。
男性正社員と女性パートの待遇の差は、
現在の正社員と派遣の格差を
はるかに上回るものだった。

けれどそれが社会的な問題と認識されることは
なかった。
それが女性だったからである。

派遣法が制定されて
最初に派遣労働者となったのも
多くは女性労働者であった。
派遣労働者は派遣先社員と
同じ時間、同じ仕事をしようとも、
待遇には雲泥の差があった。
しかし社会問題にはならなかった。
派遣社員が女性であったからである。
「女は男に食わせてもらうのだから、
 賃金は低くて当たり前」という
パート時代からの一貫した女性差別の賃金体系が、
派遣労働者の賃金相場を規定した。

そして2004年、
製造業に派遣が解禁された。
ついに「男が非正規で働く時代」がやってきた。
そこで私たち、
男性非正規労働者に適用された賃金体系は、
女性差別を前提として形成された
「派遣の相場」だったのだ。

「正規と非正規の格差の根元には
 女性差別がある」。
僕たち男性非正規は、
女性差別の上に成立した労働条件で働き、
今、「派遣切り」・「非正規切り」を迎えている。

男が非正規で働くようになって
初めて「格差社会」が到来したのではない。
格差は元々あった。
その格差を「男にまで」拡大したのが、
弱肉強食を推進した「小泉構造改革」なのだ。
この認識に立ったとき、
非正規労働運動は女性解放運動の先頭に立つ
『権利』と『責任』が
あるのではないか。

■非正規労働30年、坂さんを国会へ!
社会民主党愛知県連は、
1月11日の旗開きで、
名古屋銀行パート労働者の坂喜代子さんを、
衆議院比例区の東海ブロックで
擁立することを発表した。
坂喜代子さんは名古屋銀行でパート労働30年。
普通預金・当座預金・定期・積立・保育料・
駐車料金等の引き落とし・残高照会・通帳記帳等
あらゆるものを端末機に打ち込む仕事を
続けてきた。

初期の端末機は現在のパソコンと違って
鍵盤がとても重く、
4台の端末をひとりで動かすきつい作業で、
坂さんは腕や肩を動かせない病気にかかってしまう。

ところが名古屋銀行は、
銀行のために働いて
身体をこわしてしまったパート労働者を
切り捨てようという挙に出た。
坂さんに退職を迫ったのである。

当時、
日本でパート労働者が労災認定された前例は
なかった。
労災申請をしようとした坂さんの家には、
連日名古屋銀行の支店長や役席がおしかけ、
「労災申請を下ろしなさい。
 そうしないと家族を含め
 あなたが今度就職する時
 まともな所には就職できないよ」と「説得」した。

けれど、坂さんは負けなかった。
ビラ配りや署名活動など
6ヶ月にわたる認定闘争を闘い抜き、
坂さんの労災は労働基準監督署から
認定された。
坂さんは、
日本のパート労働者の労災認定
第1号となったのだ。

その後、坂さんは見事 職場復帰。
現在まで仕事を継続しつつ、
1999年には名古屋ふれあいユニオンの結成に参加。
2000年からは4期4年にわたり
名古屋ふれあいユニオン運営委員長を
務めた。
その後も現在まで、
東海地方女性労働運動・コミュニティユニオン運動の
先頭に立って闘い続けている。

しかし、坂さんの闘いの前に
常に立ちはだかってきたのは
最後は「法の壁」だった。
2008年施行の改正パート労働法が
いかに「ザル法」であるか、
身をもって証明することになってしまったのも
坂さんである。

改正パート労働法は、
一定の条件を満たすパート労働者の
正社員との均等待遇を定めている。
その条件とは、

1.職務の内容と責任の程度が
  正規雇用労働者と同一であること。
2.雇用期間の定めがないこと
  (反復更新によって定めがないと見なされる場合を
   含む)。
3.配置変更・転勤が
  正規雇用労働者と同等であること。

という3つである。

「そんなパートがどこにいる」との声が渦巻く中、
この3要件を満たすパート労働者が
名古屋にいた。
坂喜代子さんである。

坂さんは、

1.正社員の係長にも匹敵する
  責任の重い仕事をこなしている
  (銀行側もユニオンとの団体交渉の中で、
   「名古屋銀行は正社員とパートで
    仕事の区別はない」と発言している)。
2.約30年間、30回以上の契約更新を繰り返しており、
  もはや期間の定めのない雇用に転化していることは
  明らかである。
3.配置変更や転勤も経験している。

「これは私のためにできた法律だ」と
坂さんは思ったという。
坂さんはユニオン(労働組合)を通じて、
改正パート労働法に基づく均等待遇を
名古屋銀行に申し入れた。
坂さんは改正パート労働法に基づく
均等待遇第1号となる……はずだった。

しかし!
ユニオンとの団体交渉において
名古屋銀行は坂さんに、
働く時間は正社員と全く同じで
賃金は3~4分の1という
「嘱託」(いわゆるフルタイムパート)への
転換を求めてきた。
(正社員と同じ時間働く「フルタイムパート」は、
 「短時間労働者」という
 パート労働法上の「パート労働者」の定義に
 当てはまらず、
 パート労働法の適用を受けない)。

坂さんがあくまで正社員との均等待遇を求めると、
名古屋銀行は職務評価の正確な資料を出さないまま、
「正社員は基幹業務、
 パートは補助的業務」と決め付けたのだ。
坂さんの転勤についても、
「別の職場で再契約しただけ」と主張した。
改正パート労働法は、
何の力にもならなかった。

思い余った坂さんは、
愛知県の雇用均等室に尋ねてみた。
「この改正パート法で、
 正社員と均等待遇になったパート労働者は、
 愛知県に一体何人いるんですか」。
雇用均等室の答は
「0人」だった。
現行法は1人の労働者も救済するものには
なっていなかったのだ。

「もう私が国会に行くしかない!」
坂さんは決断した。

坂さんの闘いは一貫して、
非正規労働の根源を
問う闘いであった。
非正規労働の理不尽と、
闘い続けてきたのが坂さんである。

今、東海地方では
猛烈な「派遣切り」・「非正規切り」の嵐が
吹き荒れている。
名古屋ふれあいユニオンが
一つ一つの労使紛争を闘う中で痛感することは、
非正規労働者の代表を
何としてでも立法の場に
送り出さなければならないということだ。

非正規労働30年、
闘い続ける坂喜代子さんを
労働運動の力で国会へと押し上げよう!

酒井徹は来る衆議院総選挙で、
名古屋ふれあいユニオン元委員長・坂喜代子さんを
国会へと送り出すため、
比例区は全力で社会民主党を応援する。


【参考記事】
社民党:坂喜代子さん、東海比例で出馬会見
衆議院総選挙への態度表明
「民主党『だけ』ではあぶない」ではないのか
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by imadegawatuusin | 2009-01-15 14:08 | 政治