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サンワスタッフ争議、勝利和解!

――会社、「誤解与える広告」遺憾――

■派遣先とも和解成立
愛知県豊川市の製造業派遣会社・
サンワスタッフ(代表取締役:広松義正)の
派遣労働者たち7人が管理職ユニオン東海に結集し、
募集広告と実際の賃金との差額の
補償を求めていた問題で、
労働者7人は6月、
派遣先・派遣元との間で
相次いで勝利的和解を勝ち取った。

派遣先のトヨタ系部品メーカー・中央発條とは
6月9日に勝利的和解。
「差額請求は不当」と、
逆に7人の側を訴えてきた逆ギレ派遣元・
サンワスタッフも6月25日、
「沖縄において、
 ……労働条件に誤解を与えるような広告を行い、
 派遣労働者を募集していたことにつき、
 遺憾の意を表明する」とした上で、
和解金450万円の支払いを認めた。

名古屋ふれあいユニオン
中央発條・サンワスタッフへの抗議行動や
トヨタ・ミッドランドスクエア前行動を共同で取り組み、
また管理職ユニオン東海7人の
労働委員会闘争の傍聴に参加するなどして、
この争議解決の支援を行なってきた。

7名代表の當銘直次郎さんは
同僚を簡単に解雇するサンワスタッフの担当者に
抗議したところ、
「當銘さんもかみついてきたから解雇」と
ふざけた理由でクビを切られてしまった。
沖縄から家族全員で「住み込み派遣」で
愛知に来ていた當銘さん一家は、
首切りと同時に住む場所まで失う危機に瀕した。
当時、
この地域が「元気な愛知」と呼ばれ、
日本中から派遣労働者が押し寄せてきていた状況の中、
「住み込みの派遣労働者は職を失えば
 住居も失う」という冷徹な事実を
社会にはっきりと知らしめたのが
このサンワスタッフ争議であった。

幼い娘を抱えた當銘さん一家は、
仲間たちの支援も受けて生活保護を受給、
何とか住居も確保した。
「クビを切られても闘える。
 たとえ住居をなくしても、
 諦める必要はどこにもない」。
このことを僕は、
當銘さん一家の闘いの中から
学ぶことができた。
後に、
トヨタ車体で住み込み派遣をしていた際に
突如雇い止めを言い渡され、
住居喪失の危機に陥った際も
あわてず冷静に対処することができたのは、
當銘さんという「先達」がいたからである。

サンワスタッフ労働者7人の闘いがなければ、
今こうして
名古屋ふれあいユニオン運営委員長をしている
僕自身の争議もなく、
争議解決もなかったはずだ。
だからこそ僕にとって、
この勝利は本当に自分のことのように、
いや、それ以上に嬉しい。

當銘さんは勝利声明の最後で、
次のように語っている。
「今回の裁判(労働争議)で様々な人々と出会え、
 多くの人に支えられ助けていただきました。
 本当に裁判を含め争議では大変な思いをしましたが、
 人として大きく成長させていただいた事に対し、
 感謝の気持でいっぱいです。
 この、和解……が今後の労働問題や、
 求人広告のあり方を見直すきっかけになり、
 多くの労働者が公平で平等な環境で働けるように、
 今後も労働運動に取り組み
 邁進していきたいと、思います」。

昨年末の「派遣切り」のラッシュの中、
私たちは労働争議と並行し、
住居や生活の問題に取り組まなければならなかった。
私たち名古屋ふれあいユニオンが
その中で一定の役割を果たすことができたのは、
サンワスタッフ闘争の根本にあった、
「生活問題に取り組みながら
 労働争議を闘う」姿勢に学ぶことができたからだ。

派遣切り・非正規切りと闘った労働者たちは、
(僕自身も含め)第二・第三の
サンワスタッフ労働者であった。
サンワスタッフ闘争勝利に、
全ての仲間たちが続きたい。


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