一社民党員の思い:「しぶとく政権に居座ろう」

鳩山由紀夫首相は5月28日に、
アメリカ軍普天間基地を
名護市辺野古周辺に移設するという
政府方針を閣議決定するため、
これに反対して
閣議決定への署名を拒んだ
福島みずほ消費者担当大臣(社会民主党党首)を
罷免した。

沖縄は、
住民を巻きこむ壮絶な地上戦の末に
米軍に長らく占領された、
最も過酷な歴史を持つ。
そんな、
国土の0.6パーセントを
占めるに過ぎない沖縄に、
今も全駐留米軍基地の
75パーセントが集中している。
普天間基地が
ようやく返還されるかと思ったら、
移設先がやはり沖縄県内の
辺野古であるということでは、
「米軍基地は
 沖縄に押し付けておけばいい」という
本土の差別意識の表れであるとしか
思えない。

罷免後の記者会見で福島党首は、
「社民党は沖縄を裏切ることは
 できない」と語った。
従来から県外・国外移設を訴えてきた
社民党の代表者でもある福島党首が
辺野古移設を前提とする閣議決定に
サインできないのは当たり前だ。
大臣の地位をなげうってでも
「沖縄の大義」を貫いた福島党首の
罷免はまさに
「名誉の罷免」であり、
福島党首の決断を支持する。

福島党首は閣議に当たって、
自ら大臣を辞任することも
拒否した。
福島党首は公約を貫き、
三党連立政権合意に基づいて
所信を述べたに過ぎないのであるから、
自ら辞める筋合いはない。

これを押し広げて言うならば、
三党連立政権も
社民党の側から出てゆく筋合いはない、
と言うこともできる。
鳩山首相は
福島党首罷免後の記者会見で、
「私としては
 連立を維持していきたい。
 社民党が望むならば、
 新たに閣僚に入っていただくことも
 視野にある」と
述べている(朝日新聞5月29日)。

社民党は現在も政府内に、
辻元清美国土交通副大臣を
残している。
社民党が悪いことをしたわけでは
ないのであるから、
こちらも
自ら辞める筋合いはどこにもない。
新たな閣僚を
送り込むことができるならば
何度でも閣内に送り込み、
政府が
筋の通らないことをやったときには
今回のように
閣議で堂々と抵抗し、
何度でも罷免されればいい。

これまで社民党は閣内において、
一定の役割を果たしてきた。
労働者派遣法改正の問題では、
「閣議の一議席」を武器に
事前面接解禁を押しとどめた。
戦後最大の労働争議・
国鉄闘争の解決にも一役買った。
何より、
憲法改悪の動きを押しとどめるのに、
社民党が閣内にあることは
大きな力となってきた。
現在の鳩山政権から
社民党が離れるのは、
国政全体を考えたとき
極めて危険だ。

確かに、
「党首が罷免されたのだから
 後は閣外に出て闘う」という方が
世間受けはするだろうし、
分かりやすい。
一時的には支持率が
回復するといったことも
あるかもしれない。
しかし、
社民党のために国政があるのではなく、
国政を動かすために
社民党があるのだ。
そうであるならば、
たとえ格好悪くても、
しぶとく、ずぶとく、ずうずうしく、
民主・国民新党が
「社民党は迷惑だ。
 出ていってくれ」と音を上げるまで
政権に居座り、
その影響力を発揮し続けることこそ、
漸進的な社会革新を主張する
社会民主主義政党の本領で
あるはずだ。
私は一人の社民党員として、
「それでも政権に居座ろう」と
訴えたい。
JanJan blog5月29日より加筆転載)
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by imadegawatuusin | 2010-05-29 17:50 | 政治