『社会民主党宣言』を読む(第3章-3)

――公平で持続的な税財政――

「税制には富の偏在を防ぎ、
 負担能力のある人から社会の支えが必要な人へと
 所得を再分配させていく機能こそ必要です」と
『社会民主党宣言』はいう。
社民党は消費税の増税に批判的だが、
これは決して、
国家財政が厳しい中で
増税そのものに反対しているわけではない。
「逆進性の強い消費税を基幹税に位置づけて
 安易に税率を引き上げることは、
 低所得者層に一層の負担を強いるだけです」
とあるように、
金持ちを甘やかし貧乏人につらくあたる
消費税という税金の性格に反対しているのだ。

「消費税は貧乏人からも金持ちからも
 同じ税率を徴収するのだから
 平等ではないか」という人がいる。
だが、
考えてみてほしい。
たとえば年収200万円の私が
1日に牛乳を1パック飲むとする。
それに対して年収2000万円の金持ちは、
1日10パックの牛乳を飲んだりすることが
あるだろうか。
税率が平等だからといって、
10倍収入のある人間が
10倍の消費税を払うわけではないのである。
だから消費税は不公平税制だと批判されるのだ。

一方で社会民主主義は一般に
「高福祉・高負担」の社会を指向する。
大型開発事業の見直しや軍縮などの歳出削減に
取り組むべきことは言うまでもないが、
そうしたムダを削減した上での
必要政策実施の財源確保のための増税には、
社会民主主義者は決して躊躇するべきではない。

『社会民主党宣言』では、
「所得税・住民税の最高税率の引き上げや
 累進性の強化、
 企業に応分の社会的責任を求めた
 法人税の見直しに取り組みます」とされている。
非事業的相続財産やその他不労所得への課税強化、
環境税の導入、
国境を越えた国際通貨取引に
超低額の税金を課すことで
投機的な金融取引を規制する
国際連帯税の導入なども積極的にすすめたい。

現在は非課税とされている宗教法人にも、
政治団体やNGO団体と同様、
一定以上の収入を得た場合には
応分の負担を求めたいところだ。

また、
税に関する公平性・透明性を高めるための
納税者番号制の導入も、
積極的に検討されるべきである。


【テキスト本文】
『社会民主党宣言』本文

【戻る】
『社会民主党宣言』を読む(序文)
『社会民主党宣言』を読む(第1章)
『社会民主党宣言』を読む(第2章)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-1)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-2)

【進む】
『社会民主党宣言』を読む(第3章-4)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-5)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-6)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-7)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-8)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-9)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-10)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-11)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-12)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-13)
『社会民主党宣言』を読む(第4章)

【参考記事】
新しい社会主義像を求めて
小牧治『マルクス』について
レーニン「マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分」を読む

『唯物論哲学入門』(森信成)を読む

[PR]
by imadegawatuusin | 2011-06-06 20:25 | 政治