『社会民主党宣言』を読む(第3章-9)

――豊かな自然環境を次世代に――

東日本大震災と、
それにともなう福島第一原子力発電所事故が
起こる以前から
「脱原発」を党の綱領で明確に主張していた議会政党は
日本にただ一つ、
社会民主党だけである。
日本共産党なども最近では「脱原発」を唱え、
「わが党は一貫して危険な原発に反対してきました」と
言っている。
ウソではないが、
紛らわしい言い方ではある。
日本共産党が一貫して、
浜岡原発などの「危険な原発」に反対してきたことは
事実ではあるが、
原発そのものに反対してきたわけではない。
2005年に作られた日本共産党の綱領にも、
脱原発の文字はない。

それに対して社民党は、
党綱領である『社会民主党宣言』に堂々と
脱原発をうたっている。
「あらゆる核を否定する立場から、
 脱原発を積極的に推進し、
 エネルギー利用の抑制を図りながら
 自然エネルギーの開発・定着に取り組みます」。

この文言の意味するところは明確である。
社会民主党が「脱原発を積極的に推進」する背景には、
「あらゆる核を否定する立場」がある。

かつて革新勢力の中にも、
「帝国主義国(アメリカなど)が
 核兵器を持つのはいけないが、
 社会主義国(ソ連など)が持つのは仕方がない」
などという ものすごい主張があった。
当時、
こうした主張にきっぱり反対し、
「あらゆる核を否定する立場」を堅持したのが、
社会民主党の前身である社会党であったのだ。
その原則的姿勢が今日もなお、
『社会民主党宣言』の中に生き続けているのである。

「核と人類は共存できない。
 反原発の運動は人間が核を否定するか、
 核に人間が否定されるかの戦いだ」。
原水爆禁止日本国民会議初代議長の
森滝市郎はこう言った(「朝日新聞」2011年7月24日)。
人類は生きなければならない。
社会民主党の「あらゆる核を否定する立場」と響きあう
この言葉を、
強く心に刻み込みたい。


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【参考記事】
新しい社会主義像を求めて
小牧治『マルクス』について
レーニン「マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分」を読む

『唯物論哲学入門』(森信成)を読む

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by imadegawatuusin | 2011-06-15 12:05 | 政治