『社会民主党宣言』を読む(第3章-11)

――1人ひとりを大切にする教育の実現――

「子どもたちが、
 生き生きとすこやかに、
 そして個性豊かに学び、遊び、生活できる条件を
 社会の責任で保障します。
 全ての子どもが、
 性差や個性、家庭の所得状況にとらわれず、
 どこでも等しく教育を受けられるように、
 教育基本法の理念、子どもの権利条約の原則を
 具体化します」。
これが社会民主党の子供の教育の基本原則だ。

教育は人生の一大基盤である。
そこに、
親の世代の格差が持ち込まれ、
ひいては子供たちの未来に格差が生まれることは
社会の責任で防がなければならない。

「世界一高い」と言われる大学の学費は
親の経済格差を子供の世代に持ち込むものである。
生活保護世帯の子供が大学に行けない現状も
改善が急務だ。
社会民主党は子供たちの「勉学の権利」を護るため、
学費の値下げや奨学金制度の充実などに、
全国の学生自治会などと連携して
取り組まなければならない。

またその前提として、
全ての大学に民主的な学生自治会を、
高校・中学に生徒会を、
小学校には児童会を組織し、
子供たち・青年たちが学園の問題を自ら討議し、
自ら決定し、
自ら執行する民主主義を
一歩一歩拡大してゆく必要がある。
学園自治組織は子供たち・青年たちが実践を通じて
民主主義を自らのものとする、
「民主主義の学校」である。
子供たち・青年たちにその発達の度合いに合わせて
学園全体の方針決定に参画させる基礎組織として、
少年・青年の自治組織の権能を
いっそう高めてゆくことが求められる。
特に大学においては
総長選挙や学部長選挙への学生の参加、
大学全体の意思決定機関への学生自治会代表の出席、
学生自治会による総長・学部長リコール提起権、
理事会との団体交渉権やストライキ権の確立などを
勝ち取ってゆくことが求められる。

内ゲバ主義的暴力集団に牛耳られた
一部の大学自治会においては、
民主的学生の手に自治会を奪還しなければならない。

また、
「教育」というと子供の問題と捉えられがちであるが、
学ぶことは人間の生涯にわたる課題である。
「生涯のあらゆる段階で人々が
 自らの能力と存在感を高めていけるよう、
 職業および技術教育の機会を公正に保障します」と
『宣言』にはある。

職業教育における課題は多い。
特に、
失業保険を受給中に受講できる公共職業訓練に関しては、
現状では実際の就職に結びつかないものが
少なくないと言われている。

「自動車免許」など、
あるのとないのとでは
就職の幅が大きく違ってくるものがあるのに、
どうしたことか職業訓練のメニューにない。
また、
外国人労働者の日本語能力の向上は、
単に就職に結びつくだけでなく、
そうした人々の社会統合にも
大いに役立つにもかかわらず、
「日本語教室」は
「日本人が受けられず、差別になる」という
わけのわからない理由で
職業訓練の課題となっていない。

こうした現状をきっぱりと改め、
実践的で豊かな職業訓練を充実させることで、
生産性の向上を図るのも
社会民主党の使命であろう。


【テキスト本文】
『社会民主党宣言』本文

【戻る】
『社会民主党宣言』を読む(序文)
『社会民主党宣言』を読む(第1章)
『社会民主党宣言』を読む(第2章)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-1)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-2)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-3)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-4)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-5)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-6)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-7)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-8)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-9)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-10)

【進む】
『社会民主党宣言』を読む(第3章-12)
『社会民主党宣言』を読む(第3章-13)
『社会民主党宣言』を読む(第4章)

【参考記事】
新しい社会主義像を求めて
小牧治『マルクス』について
レーニン「マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分」を読む

『唯物論哲学入門』(森信成)を読む

[PR]
by imadegawatuusin | 2011-06-18 12:47 | 政治