『社会民主党宣言』を読む(第3章-13)

――民意を反映する政治への改革――

「政治の民主主義を拡充する前提は、
 人々の多元的な価値観が
 議会政治の場に的確に反映されることにあります。
 そのためには、
 民意を切り捨てる小選挙区制度ではなく、
 比例得票数を議席配分の中心にすえた
 選挙制度への改革が不可欠です」。

これが、
選挙制度についての社民党の主張である。
要するに、
選挙において10パーセントの得票率のある政党には
議会においても10パーセントの議席を、
1パーセントの得票率のある政党には
議会でも1パーセントの議席をという、
実に単純な改革案である。

1つの選挙区から1人しか当選しない
小選挙区制のもとでは、
どの選挙区でも最大の政党が圧倒的に優位になり、
特定政党が議会の議席を独占する傾向が強まってしまう。
これでは、
民意を代表して議論・政策を闘わせるという
議会の意味がなくなってしまう。
そして、
その最大政党の得票率も支持率も、
必ずしも議会の独占度ほどは高くないということが
小選挙区制のもとでは通例である。
議会の構成と民意とのずれも激しくなる。

また、
1つの選挙区から1人しか当選できない
小選挙区制のもとでは、
議員は当選のためには多少の政策の違いに目をつぶり、
大政党への参加を余儀なくされる。
政策の違いではなく、
選挙区の事情で党の所属を決めるものが多くなり、
政党が政党の体をなさなくなってしまうことも
この間 明らかになってきた。

さらに、
小選挙区制は必然的に「1票の格差」を生み出す。
また、
地区割りされた選挙区から政治家を選ぶ方式では、
どうしても日本全体ではなく
地元利益を優先する政治家が当選しやすくなる。
地縁・血縁・金権が
選挙結果に影響を及ぼしやすくなる。
日本の政治家を選ぶ場合は、
日本全体を一つの選挙区として選ぶべきだ。

選挙はただひたすら、
民意をできるだけ正確に議会に写し取ることに
徹するべきだと私は思う。
そのためにはやはり、
全国区比例代表制がもっとも望ましい。


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【参考記事】
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レーニン「マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分」を読む

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by imadegawatuusin | 2011-06-20 13:05 | 政治