「8・15」を問い続ける京都集会、開催

――日本キリスト教団洛陽教会で――

■講師、「『護憲』から『共和制』へ、自由に議論を」

66回目の終戦の日となる8月15日に、
京都市上京区の洛陽教会で、
日本キリスト教団京都教区
「教会と社会」特設委員会などが主催する
「第32回『8・15』を問い続ける京都集会」が開催され、
約60人の市民らが参加した。

集会では最初に、
「いま、『共和制日本を考える』」というテーマで
『天皇条項の削除を!』などの著作のある堀内哲さんが
講演を行なった。

堀内さんはまず、
子供のころからの天皇の存在への違和感や、
大学在学中、
母校の野球試合を天皇が見に来るというので
仲間と一緒にビラをまきに行ったところ、
先に行った仲間がたちまち逮捕され、
自分もまだ何もしていないのに警察署に連行されて
「雪隠詰め」にされた経験などを語ったあと、
問題提起を始めた。

「私も9条改憲反対という意味の意思表示として、
 『9条の会』に参加しました。
 ところがそこで、
 どうしても出てくるのが『護憲』という言葉。
 『(天皇条項のある)1章はどうするんだ』というと、
 『その話はまぁいいじゃないか』とか、
 『その話題はやめよう』とか、
 『今はその時期じゃない』とか、
 みんな変な自主規制が働いているとしか
 思えない反応をするんです」。

「これまでにも辻本清美さんとか、
 1章の削除を主張した人はいました。
 けれどそれは、
 あくまで辻本さん個人の意見、
 個人の良心の問題としてスルーされ、
 流されてきたと思います」。

「敗戦から66年間、
 この国では『立憲君主制』という国の在り方が
 まともに問い返されることがありませんでした。
 敗戦という事態になっても
 天皇を退位させられなかった無責任体制のツケ、
 そのツケがいま、
 無策・無責任を露呈する震災対応や
 原発事故といった形で
 現れてきているのではないでしょうか」。

堀内さんは、
天皇制一般は批判しても憲法第1章を批判しない左翼や、
「共和政は国民国家の解体につながらない」などと
話をすり替えてきたアナーキストなどにも、
「共和制論議を意識的に避けてきた」と
批判の矢を向ける。
かつて大学で
「黒ヘル」(アナーキスト)として活動してきた
自らの経験も踏まえ、
「天皇制国家も共和制国家も
 同じ『国民国家』とひとくくりにしてきたが、
 まずは、
 共和制国家と天皇制国家の微妙な違いを
 明らかにする作業が必要ではないか」と主張した。

堀内さんは
戦後イタリアが国民投票で王制を廃止した例なども挙げ、
「そろそろ共和主義を媒介に日本国憲法を相対化し、
 憲法を社会制度の問題として考える試みが
 なされてもいい」と提起し、
「第1章の判断を留保したまま
 『改憲反対』ということが、
 結果的に天皇制を『守ってしまう』ことには
 自覚的でありたい」と参加者らに訴えた。

刺激的なテーマであっただけに、
講演が終わると会場からは
賛否両論の様々な意見が飛び出した。
堀内さんは質問や意見に一つ一つ回答した後、
「憲法や天皇制問題を、
 もっと平場で自由に議論できるものとしていきたい」
と語った。

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by imadegawatuusin | 2011-08-16 18:16 | 政治