――「原価改善」押し付けに抗し下からの共同闘争を――
2月2日(日)「第35回トヨタ総行動」名古屋集会 場所:名古屋市白川公園(地下鉄東山線伏見駅下車) 時間:午後1時~ 集会終了後トヨタミッドランドに向けてデモ ■トヨタ自動車期間工の経験から 私は2006年にトヨタ自動車の期間工になりました。 日給は9000円でした。 ただし期間工は期間限定とはいえ トヨタ自動車の「社員」ですから、 社員寮にタダで住めます。 また、 トヨタ自動車の「社員」ですから、 寮や工場の食堂でご飯を食べると 社員割引があるわけです。 600円のご飯が400円で食べられます。 (おいしかったです)。 ■正社員が400円で食べるメシを600円で…… ではトヨタ自動車は どこから収奪してあれだけ儲けているのでしょうか。 実はトヨタ自動車は 下請け企業から部品を安く買い叩いて儲けているのです。 トヨタでは部品を安く買い叩くことを 「安く買う」とは言いません。 「原価改善」と言います。 トヨタ自動車から「原価改善だ」と言われた 1次下請けは、 部品を安く納めなければなりません。 するとどうなるか。 トヨタ自動車の期間工を辞めたあと、 次に私は1次下請けのトヨタ車体で 派遣工として働きました。 1次下請けのトヨタ車体になると、 直接雇用の正社員と期間工とだけでは やっていけなくなり、 ここで初めて派遣社員が登場するのです。 トヨタ車体の派遣工は時給1200円です。 時給を8倍してもらえばわかりますが、 給料だけを見ると トヨタ自動車の期間工よりも 労働条件は良いように見えます。 しかし、 派遣工はトヨタ車体の社員ではなく、 派遣会社の社員です。 ですから、 トヨタ車体の寮に住ませてもらうには 寮費を払わなければなりません。 私の場合は1ヶ月で4万9000円取られました。 同じ仕事をしているのに、 トヨタ自動車の期間工だった時には かからなかった寮費が、 派遣工になったとたんにのしかかってくるのです。 そして、 派遣工は トヨタ車体の社員ではなく派遣会社の社員ですから、 トヨタ車体の寮や工場の食堂でご飯を食べても、 社員割引は効きません。 一部上場企業の正社員であるトヨタ車体の社員が 400円で食べているメシを、 非正規雇用労働者である派遣工は 600円出さないと食べられないことになるわけです。 不条理な話です。 ■違法・脱法が横行する2次下請け その後、 私は愛知の地域労組・名古屋ふれあいユニオンの 運営委員長として、 トヨタ生産構造のさらに下、 2次下請けや3次下請けの実態も 見ていくことになりました。 1次下請けのトヨタ車体が トヨタ自動車から「原価改善だ」と言われると、 トヨタ車体はさらにその下請けである2次下請けに 「原価改善だ」と言って転嫁するのです。 するとどうなるか。 1次下請けのトヨタ車体の製造工程には 日本人の労働者しかいませんでしたが、 2次下請けの会社になると外国人労働者が出てきます。 もちろんみんな派遣です。 私が名古屋ふれあいユニオンの運営委員長に なったばかりのころは、 雇用保険にも社会保険にも入れてもらっていない 外国人労働者がたくさんいました。 さすがに最近では、 社会保険はともかく 雇用保険に単純に入らない会社は ずいぶんと少なくなってきました。 しかしそれでも、 脱法的なやり方で 「合法的に」労働者を 社会保険・雇用保険に入れない手口や、 社会保険料や雇用保険料を半額にする手口 (当然、 労働者が失業したときにもらえる手当も 半額になってしまう) を編み出す業者が跡を絶ちません。 悪質派遣会社やブローカーが ここでは横行しているのです。 ■最低賃金も払えない3次下請け これが3次下請けになると、 ついに労働者に最低賃金も払えなくなるのです。 ここで外国人「研修生」(今は「実習生」)が出てきます。 法律が改正されて今はそうではなくなりましたが、 私が 名古屋ふれあいユニオンの運営委員長になった当時は 彼らには労働法が一切適用されませんでした。 彼らは労働者ではなく、 車づくりのお勉強に来ている「研修生」なのです。 ですから最低賃金も適用されません。 時給300円とか350円とかで 朝から晩まで長時間、 黙々と働くというのが当たり前でした。 彼らは労働者ではありませんから 今でも職業選択の自由がありません。 会社をクビになれば、 勝手に他の会社に移って働くわけにはいかないのです。 「○○会社の工場で3年間車づくりの勉強をする」 という資格で日本に来ていますから、 社長がクビだと言えば原則 強制帰国です。 ですから会社にものが言えず、 セクハラ・パワハラも横行しています。 だから実習生制度は 「人身売買」・「奴隷労働」と批判されるのです。 ■労働者は労組で団結! 下請けも協同組合で団結を! こうした構造を打ち破るには、 個々の労働者を労働組合に組織して 個別企業と闘っていくのも もちろん大切なのですが、 それだけでは 構造そのものを変えることはなかなかできません。 下請け会社も 一面では大企業によって搾取される側にあるということを 理解し、 中小企業等協同組合法に基づく協同組合に 下請企業を組織して 下請企業同士の分断を打ち破り、 協同組合法の共同受注・共同販売制度で 下請企業が団結して価格決定力を取り戻していくことを 追求していくべきだと思います。 (協同組合法に基づく共同販売 ――みんなで結託して同じ値段で物を売る――には 独占禁止法の適用が除外されます。 また協同組合には取引先との団体交渉権があり、 大企業は協同組合との交渉に 誠実に応じなければなりません)。 「原価改善」の押し付けに抗して 今こそ幅広い共同闘争を組織し、 アベノミクスインフレ(物価上昇)下での大幅賃上げ、 下請け単価の引き上げを求めて 春闘決起集会=トヨタ総行動・名古屋集会 (2月2日午後1時~白川公園、 地下鉄東山線伏見駅下車)に大結集しましょう。 ..... Ads by Excite 広告 .....
by imadegawatuusin
| 2014-01-30 15:17
| 労働運動
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自己紹介と連絡先
名前:酒井徹
生まれた日:昭和58(西暦1983)年8月22日 世わい:40歳 住みか:〒454-0013 日本国愛知県名古屋市中川区八熊一丁目12番6号 明治第4ビルディング205号 電話番号:070-4531-5528 電子郵件宛先:sakaitooru19830822@gmail.com ミニブログ(微網誌):https://twitter.com/SAKAI_Tooru カテゴリ
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