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シンドラー社:労働組合との団体交渉を拒否

――労働者にも不誠実対応か――

■シンドラーエレベーターは交渉から逃げるな!
エレベーターの死亡事故で問題となっている
シンドラーエレベータ(東京都江東区)が組合との団体交渉を拒否したとして、
同社の従業員2人が加盟する東京・中部地域労働者組合が26日、
東京都労働委員会に不当労働行為の救済申し立てを行なったと
共同通信が伝えた↓。
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006062601001291

記事によると組合側は、
(1)エレベーター保守会社とシンドラー社との統合プロジェクトから組合員を排除している
(2)死亡事故などにおける会社側の対応は、従業員に精神的・肉体的負担を与えた
(3)組合員の業績手当が最初の提示通り支払われていない-などとして、
9日に団体交渉を予定していたということだ。

しかし会社側は、
「団交の議題にならない」などとしてこれを拒否。
組合側は
「業務上の深刻な問題について、
 労働組合への説明責任を放棄しており絶対許されない」として、
交渉に応じた上、
本社入り口に謝罪文を掲示するよう求めているということである。

(1)が事実であれば明確な不当労働行為であるし、
(3)はどう見ても、
労働組合と会社との団体交渉において話し合われるべき事柄である。
そしてなにより(2)は、
シンドラー社のお粗末な事故対応への怒りが
当然 現場の労働者へと向けられる中、
これを「団交の議題にならない」などという会社側の言い分は
あまりにも非常識と言うほかない。
現場で批判の矢面に立たされる末端の労働者にとって、
今回の事故に対する会社側の対応は実に切実な関心事項であり、
会社側との話し合いの席においてこの問題を差し置いて
別の議題を話し合うなどまったく考えられない話である。

■団体交渉に応じることは経営者側の最低の責務
そもそも団体交渉権は、
憲法や労働組合法で保障された労働者の権利の
基本中の基本である。
労働者の側が話し合いを求めてきたら
きちんと話し合いに応じなさいという
ごくごく当たり前のお話だ。

労働組合と団体交渉を行なうことは、
経営者としての最低限の義務なのである。
自分たちの主張に本当に自信があるのなら、
きちんと交渉の場を設けた上で、
組合側の主張をはねつければいい。
ただそれだけの お話なのだ。

それを、
現場の労働者たちにとって実に切実な問題を
「団交の議題にならない」などと言って交渉のテーブルにも載せず、
話し合いから一方的に逃走するとはいったいどういう了見なのか。

シンドラーエレベーターは直ちに労働組合に対する不誠実対応を謝罪し、
交渉に応じるべきである。
by imadegawatuusin | 2006-06-26 21:31 | 労働運動
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