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名古屋ふれあいユニオン、今日から完全専従体制

――体制強化でより一層の活動を――

■財政的には厳しくとも「打って出る」
愛知県の、
1人から入れる地域労働組合・名古屋ふれあいユニオン
今日から完全専従(フルタイムスタッフ)体制を確立し、
新たなスタートを切る。

これまでふれあいユニオンでは浅野運営委員長が、
医院勤務の傍ら組合活動を中心的に担ってきた。
しかし、
組合員や交渉件数の増加、
活動範囲の三河地域への拡大の中で、
これまでの体制では直面する問題に充分な対応を行なうことが
難しくなっていた。

こうした事態を受けて
名古屋ふれあいユニオン第9回大会は、
財政的には厳しくとも、
専従体制の確立(フルタイムスタッフの常駐)に打って出ることを決議した。

以下は、
名古屋ふれあいユニオンも参加する
コミュニティユニオン全国ネットワーク
機関紙「CUNN」26号(2007年6月)に掲載された
浅野委員長の文章である。


半専従からフルタイム専従へ
名古屋ふれあいユニオン 運営委員長 浅野文秀

1999年1月31日、
名古屋ふれあいユニオンを結成。
「不安定雇用労働者のよりどころ」をキャッチフレーズとして、
派遣・パート・契約社員・中小企業で働く従業員などの参加を呼びかけた。
当時はまだ「非正規雇用」という呼び方は一般的ではなかった。

結成時に28人が組合員として登録し、
女性運動などすでに様々な活動を行っている人が名を連ねてくれて、
正社員が大半を占めていた。

当時、わたしは午前中診療所で働きながら、
社会保険労務士の仕事をはじめたところだったが、
ふれあいユニオンをはじめるにあたって、
相談を受け交渉や諸活動を準備する上で
事務所と常駐スタッフが必要という議論になり、
私のアパートの一室を事務所にし、
私が社労士の仕事を辞めて事務局長として半専従になることで、
出発することになった。

それにしても予算を立てるにあたっては、
組合員を倍増しカンパ収入をあてにする、
はなはだ冒険的な予算組みではあった。
しかし、
立ち上げ時のメンバーのがんばりと、
ちょうどその年は失業率が最悪で派遣労働の職種が原則自由になるなど、
時宜にかなったためか、
新聞でもユニオン結成や相談活動を大きく取り上げてもらい、
1年で組合員は倍増、
交渉解決時のカンパも順調に集まり、
予算を超過達成することができた。

2年目の2000年には金山に念願の事務所を借りることができ、
私も半専従を続けることができた。
それから7年、
紆余曲折を経ながらも、
何とか今日までユニオン活動を続けてくることができた。
その間にユニオンのメンバーも運営委員も
大きく変わった。
いまや組合員の8割は非正規雇用で占められている。
当初女性組合員が大半だったが、
現在は男性の方が多くなった。
一昨年からは外国人労働者、
特に日系ブラジル人労働者の組合加入が急増した。
組合員数も100人をゆうに超え、
現在登録上は160人以上になっている。

当然取り組む課題も増えた上、
法律はどんどん規制緩和の流れの中で改悪され、
企業の対応も厳しくなり、
解決困難な課題も少なくない。
しかし、
ユニオンの活動を積極的に担うメンバーはそれに比して増えておらず
(そうしたメンバーを育成する活動に
 ちゃんと取り組んでこなかったこともあるが)、
事務局を担っていた私が3年前から委員長になってからは
仕事は明らかに滞るようになった。

事態が大きく変わったのは、
上に述べた日系ブラジル人組合員の急増だ。
一昨年、派遣会社で通訳をしていたマルコスさんが、
弁護士の紹介でユニオンに参加、
職場で組合組織を作ったのち会社を解雇されてからも、
裁判闘争を闘いながら地域のブラジル人労働者を多数組織化したことで、
ユニオンの活動に新たな“柱”ができ、
財政的にも大きな貢献をしている。
この時期を捉え、
ユニオン東海ネットワークの仲間であるユニオンみえからの支援や、
午前中働いてきた診療所の院長で
名古屋労災職業病研究会代表の杉浦医師からの支援も受けながら、
今年度からフルタイムの専従になることを決意することになった。

予定では今年6月から朝から組合事務所で働く日々がはじまる。
すでに3月の大会以降、
これまでになく様々な課題に取り組む日々が続いている。
今後、
運営委員を中心に、
多くの組合員が活動に参加できるような活動をつくりあげていきたい。

全国の仲間のみなさん、
これからの名古屋ふれあいユニオンの活動に、
これまで以上に温かいご支援、
そしてご指導ご鞭撻をお願いします。


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集しよう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第9回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
郵便振替 00800‐8‐126554
ホームページ
http://homepage3.nifty.com/fureai-union/
by imadegawatuusin | 2007-06-01 07:22 | 労働運動
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