谷川流「涼宮ハルヒの退屈」について

――古泉が連れて来ようとした「友人」とは――

■時系列・発表順では第1巻の直後作
退屈すると、
とかく人はロクなことを考えない。
それを防ぐためには、
常に目の前に課題を設定し、
それを着実にこなし続けてゆくことが大切だ、ということを
教えてくれる一作……なのかどうかは知らないが、
ともかくこの作品以降、
古泉や長門は
「涼宮さんをあまりヒマにさせておいてはダメ」(『涼宮ハルヒの退屈』66ページ)
との教訓から、
彼女の「退屈」を回避するべく
絶えずさまざまな騒動を
(場合によっては自作自演してまで)わざわざ呼び込み、
何も知らないキョンを含むSOS団全体を
大小さまざまな いざこざに巻き込んでゆくことになる。

ところで、
野球チームの数合わせのために
古泉が当初連れてこようとした、
「我々に興味を抱いているある人物」(前掲書18ページ)とは
一体 誰であったのだろう。
「どうせけったいな野郎に決まっている」
と考えたキョンによって却下されてしまい(前掲書19ページ)、
結局どんな人物なのか分からず仕舞いに終わったが、
案外、
結局 朝比奈みくるが連れて来ることになった
鶴屋さんであったのでは……と
思えなくもない。
気になるところだ。

シリーズ第3巻『涼宮ハルヒの退屈』の表題作だが、
時系列でいうと第1巻『涼宮ハルヒの憂鬱』の直後に該当する。
短編のため、
単行本への収録が遅れたが、
実際に執筆されて雑誌に掲載されたのも、
第2巻『涼宮ハルヒの溜息』より先である。


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by imadegawatuusin | 2008-02-17 05:31 | 文芸