うつ病裁判:トヨタ・デンソーに賠償命令

――トヨタ上司のパワハラも認定――

■デンソー現職社員、勝訴に涙
出向先のトヨタ自動車でうつ病になったのは、
過重労働や上司のパワーハラスメントが原因だとして、
トヨタグループ
自動車部品会社・デンソーの現役社員(44歳)が
両社に損害賠償を求めていた訴訟の判決が
10月30日、
名古屋地裁で言い渡された。
多見谷寿郎裁判官は、
「緊急度や労働密度が高い業務による負荷に、
 上司の叱責などが相まって、
 最初のうつ病が発症した」と認定し、
トヨタ・デンソー両社に対し、
連帯して約150万円を支払うよう命じた。

判決は、
雇用主であるデンソーはもちろん、
出向先のトヨタ自動車に対しても、
「信義則上、
 安全配慮義務を負っていた」と判断。
原告社員がうつ病発症前に
月80時間を超す時間外労働をしていたことも
認めた。
トヨタ上司による他者の面前での叱責についても、
「表現は過酷で
 パワハラと評価されても仕方ない」としている。
原告社員がデンソーに戻ることを求めていたのに、
デンソー側が約束に反して
出向を延長させたことも、
うつ病発症の一員とした
朝日毎日・読売・日経・中日新聞10月31日)。

■「声をあげれば色んな人が助けてくれる」
原告弁護団の岩井洋一弁護士は、
「原告は現役のデンソー社員。
 自社や親会社に訴えを起こすのには
 本当に勇気がいったと思う。
 これで負けたらどうなることかと思っていた」と
コメント。
原告社員も、
「相手は自分の会社と
 日本を代表する大企業。
 何度も嫌なことや辛いことがあったけど、
 くじけずにがんばってきて
 本当によかった」と涙をぬぐった。
「病気が完治してない中で、
 普通に仕事をしながら裁判をやった。
 嫌がらせもあった。
 苦しかった。
 でも、
 正しいことをやってると、
 その時々に不思議と助けてくれる人が現れて
 バックアップしてくれた。
 泣き寝入りしなくて本当に良かった」と
原告社員は振り返る。
最後に、原告社員は全国の労働者に向けて、
「おかしいと思うことは、
 声を上げておかしいと言えば、
 色んな人が助けてくれる。
 まずはやってみてほしい。
 わたしの裁判に続く人が出れば嬉しい」と
呼びかけた。

■原告をこれ以上苦しめるな!
名古屋ふれあいユニオンも現在、
トヨタグループの総合商社・豊田通商の
子会社・豊田スチールセンターにおいて、
トヨタ自動車出身の専務により女性社員に
パワハラ行為が行なわれていた疑惑について、
豊田スチールセンターと団体交渉を行なっている。
だからこそ私たちは、
トヨタグループのパワハラ体質を浮き彫りにする
この事件を、
他人事として見過ごすわけには断じていかない。

「オールトヨタは一つ」であるなら、
私たち労働者も一つである。
トヨタ自動車とデンソーの両社は、
「トヨタ・デンソー過労うつ病裁判」の名古屋地裁判決に従い
控訴せず、
従業員の働きやすい職場をつくることによって
その社会的責任を果たすよう、
強く要請するものである。


市民団体:トヨタ・デンソー過労うつ病裁判を支援する会
住所:〒472-0043  知立市東栄3-25(愛労連西三河ブロック協議会内)
電話番号:0566-82-5020
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by imadegawatuusin | 2008-11-05 10:27 | 労働運動