「ほっ」と。キャンペーン

――名古屋地裁で勝利和解――

■労組委員長「今後は偽装請負根絶、雇用安定の闘いへ」
トヨタグループ13社の一つ、愛知製鋼(旧豊田製鋼)の
孫請け会社「三築」の労働者2名が、
「正当な理由なく解雇された」として、
従業員としての地位の保全などを求める仮処分を
名古屋地裁に申請していた裁判で、
三築は27日、
労働者側の申し立てを全面的に受け入れ、
2名の労働者の「解雇」を撤回、
解雇通告から復職までの賃金の支払いも約束し、
労働者側の勝利和解が成立した(6月28日朝日新聞中日新聞)。

仮処分を申し立てていたのは、
「三築」従業員の追川良二さん(47)とAさん(28)。
2人は愛知製鋼本社鍛造工場で働く他の「請負」労働者らと共に、
愛知県の個人加盟制労働組合・名古屋ふれあいユニオンに加盟し、
同労組「知多分会」を結成。
「三築」従業員や下請け十数社の従業員約200名の大半が、
トヨタ系企業・愛知製鋼の工場で、
愛知製鋼従業員の指揮命令を受けて働く「偽装請負」の状態にあり、
「こうした違法行為をごまかすために、
 実態を熟知する2人を不当に解雇した」と主張していた。

名古屋ふれあいユニオンの浅野文秀委員長は、
2名の勝利和解を受けて、
組合員向けのメールマガジンの中で、
「今後は愛知製鋼における偽装請負をなくし、
 下請労働者の雇用の安定を図る闘いへと進めていきたい」
とコメント、
28日には就労闘争として愛知製鋼への申し入れと、
勝利の成果を職場の仲間に知らせる宣伝活動を
行なうとしている。

《追記》
以下は、28日の就労闘争において配布された
ビラの全文である。

愛知製鋼下請・(有)三築が
2名の労働者への解雇通告を撤回!
職場復帰へ


愛知製鋼の二次下請(有)三築は、
愛知製鋼グループ企業愛知セラテックとの契約を
9月30日にうち切られることを理由に、
4月中旬
3名の課長に解雇を通告。
うち2名が労働組合「名古屋ふれあいユニオン」に加入し、
解雇無効の仮処分裁判を提訴した結果、
6月20日付で会社から解雇を撤回する、との通知があり、
同月27日、
名古屋地方裁判所で「解雇撤回・現職復帰」の和解が成立しました。
これは、
不当な解雇を許さず立ち上がった労働者の闘いの成果です。

■愛知製鋼は労働者の雇用安定に向けた交渉に応じよ!
三築は現在も通常の業務を続けており、
解雇の必要性も緊急性もなく、
解雇撤回は当然です。
しかし、
9月30日の契約打ち切りや、
工場内の偽装請負状態の解消を理由に、
現在多くの下請け労働者が
雇用不安と労働強化のもとに置かれています。

また3課長の解雇に合わせて、
愛知製鋼からアイチセラテックに3名の社員が出向してきたり、
愛知製鋼が下請労働者の人事異動を指示するなど、
愛知製鋼自体が、
今回の解雇や下請労働者の雇用に深く関与していることは
疑う余地がありません。

私たち名古屋ふれあいユニオン知多分会は、
愛知製鋼で働くすべての労働者の雇用の安定のために、
愛知製鋼に対し交渉の申し入れを行っています。

愛知製鋼はトヨタグループの主要企業として、
法にのっとった対応を行わなければ
社会的な批判の目にさらされることを自覚し、
私たちと誠実に交渉を行う必要があります。

■愛知製鋼で働く下請労働者の皆さん!
今回の解雇撤回をバネに、
現在愛知製鋼で進められている、
下請労働者への異動や実質的な解雇に対し、
労働組合に結集して闘いましょう!
組合加入希望の方、
情報のある方は下記までご連絡ください。



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愛知製鋼株主総会:労組が会場前抗議行動
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偽装請負を正当化する愛知製鋼の「言い分」
労働局:派遣法違反で愛知製鋼に文書指導
偽装請負・労災隠しもう許さない
愛知製鋼が不正告発の「派遣社員」切り捨て
愛知製鋼不当労働行為事件、和解成立
偽装請負会社・三築前で抗議行動


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集しよう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第9回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
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by imadegawatuusin | 2007-06-28 23:04 | 労働運動

――偽装請負・首切り・団交拒否の責任を問う――

■愛知製鋼における重層的な偽装請負の実態を告発
6月21日、
トヨタグループ13社の一つ、愛知製鋼(旧豊田製綱)の株主総会が、
愛知県東海市の本社において行なわれた。
会場前では愛知県の地域労組・名古屋ふれあいユニオンが、
同社で偽装請負の状態で働いてきた労働者らでつくる「知多分会」と共に、
愛知製鋼における首切りや団体交渉拒否、
およびその背景にある前近代的な重層的偽装請負に関する
抗議・宣伝活動を行なった。

名古屋ふれあいユニオン知多分会に結集した労働者たちは、
愛知製鋼の本社地区鍛造工場において、
愛知製鋼の子会社・アイチセラテックから業務を「請け負っている」三築、
および、その三築から業務を「請け負っている」協力会社の従業員である。
(さらに工程内には、
 その協力会社からさらに業務を「請け負っている」協力会社まで存在する!)。

書類契約上、これらの契約は「業務請負」の形式をとってはいるが、
実際には、
三築およびその協力会社の従業員らの多くは
直接的な請負先であるアイチセラテックを飛び越えて、
その親会社である愛知製鋼の社員から指揮・命令を受けており、
同一工程で複数の請負会社の労働者らが混在して働いているという、
典型的な偽装請負、しかもきわめて重層的な偽装請負の状態にあった。
さらに愛知製鋼は、
三築やその協力会社に対しては
直接的な取引関係を持っていない(ことになっている)にもかかわらず、
それらの企業の一般従業員に対して社内で「人事異動」書なるものを作成、
直接の請負先であるアイチセラテックの頭越しに
個々の請負労働者らに「人事異動」を命じていた事実が
名古屋ふれあいユニオンの入手した内部文書によって明らかになっている。

どうして直接的な契約関係のない、
別の会社の人事問題にまで口出しし、
その個々の一般従業員に
愛知製鋼の名で「人事異動」を命じたりすることができるのか。
本来ならば、
これはとんでもない越権行為であり、
いわば「内政干渉」にあたる。

しかし、このような「異常」な事柄が
異常と思われず平然と行なわれてきたという点にこそ、
愛知製鋼におけるこの重層的偽装請負の本質がある。
一言で言えば、愛知製鋼は、
三築以下の「下請け」労働者らを仕事において指揮命令するにとどまらず、
労務管理や人事管理にいたるまで完全に掌握していたのであり、
それが「異常」と認識できないほどまでに、
「下請け」労働者は完全に愛知製鋼の管理の下に働いてきたということなのだ。

しかし、昨年夏に始まった朝日新聞・特別報道チームによる
「偽装請負追及キャンペーン」以来、
偽装請負に対する社会の目は非常に厳しいものとなってきた。
こうした事態を受けてのことなのか、
愛知製鋼は請負関係の整理・再編にようやく乗り出し、
その手始めとして三築との契約を9月30日で打ち切ることを決定。
これを受けて三築では、
従業員の解雇が開始されたのである。

しかし、これはまったく逆立ちしたやり方である。
偽装請負は、
実態としては派遣労働者である人々を「請負」労働者として扱うことで、
企業側に本来 課せられる社会保険への加入義務や直接雇用義務、
労災への注意・安全配慮義務などの
労働者に対する様々な責務を免れるという違法行為だ。
したがって、こうしたやり方を清算するというのであれば、
まずは労働者に対して
「今まで偽装請負の状態で働かせてきて悪かった」と頭を下げた上で、
「これからは直接雇用で健全な雇用形態に切り替えるので、
 今まで以上に頑張ってください」と言うのが筋である。
それを、自分たちが違法な状態で働かせ、
その結果 不利益をこうむってきた労働者の側を
あたかも「違法な存在」であるかのようにみなし、
邪魔者扱いして切り捨てることで取り繕おうというのであれば、
まったくもって本末転倒な話といえる。

偽装請負労働者らは、
名古屋ふれあいユニオン知多分会を結成し、
愛知製鋼に対して団体交渉の申し入れを行なった。
しかし会社側は、
知多分会の労働者らとの間には直接的な雇用関係がないとして、
団体交渉の申し入れを拒否してきた。
しかしこれは、
「本物の請負関係」においてのみ成り立つ論理なのである。
常日頃は自社において労働者らに指揮・命令し、
あまつさえ個々の労働者に対して「人事異動」まで命じておきながら、
いざ人事問題が起こった際には「うちは関係ない」というような虫のいい理屈が
通るはずがないのである。

■「トヨタ式ビラ配り対処法」は発動されず
さてトヨタといえば、
世間では生産工程における合理化を図る「トヨタ生産方式」が有名であるが、
トヨタにはこのほかに、
ビラ配りに対する独自の「合理的」な対処法、
「トヨタ式ビラ配り対処法」が存在する。
労働組合や市民団体がビラをまきに来ると、
社員が「回収箱」なるゴミ箱を持ってきて、
うっかりビラを受け取ってしまった人からビラを取り上げ、
捨てさせる。
主に、全労連などが中心になって行なわれる、
年に一度の「トヨタ総行動」のときなどに見られる行動形態である。

相手がトヨタグループということもあって、
僕たちもビラまきを行なう際、
こうした妨害行動が行なわれることを非常に心配していた。
しかし、今回のビラまきはきわめて平穏に、
成功裏に執り行なわれた。
愛知製鋼の従業員も、そこに勤める派遣社員も、
株主総会に出席する株主さんも次々とビラを受け取っていく。
知多分会の労働者によると、
工場長さんも笑顔で(?)ビラを受け取っていったとのことである。

一度車で本社敷地内の駐車場に停車した株主さんが、
わざわざ門の外までやってきて
僕に「これは何の問題か?」と質問し、
説明に耳を傾けた後、
「そうかそうか。もう一枚ちょうだい」と言って、
ビラを二枚持って株主総会会場に赴くといった場面もあった。
道行く市民のビラの受け取りもきわめて良好である。
(やはり株主様の前では、
 ゴミ箱を持ってきて「ここに捨てろ」というような「トヨタ式」は
 発動しにくかったのだろうか)。

多くの株主・労働者・市民の皆さんの注目も集め、
抗議・宣伝活動は
まずまずの成果を上げることができたのではないかと思っている。
後は愛知製鋼が、
これまでの労働者の雇用実態を踏まえ、
速やかに、誠意を持って労働組合との話し合いに応じることを
願うばかりだ。


以下は、当日まいたビラの文面である。

《愛知製鋼は偽装請負を背景とした下請け労働者の
 雇用問題に関し労働組合との交渉に応じよ!》
愛知製鋼の株主の皆さん、
従業員の皆さん、
東海市の市民のみなさん

私たち名古屋ふれあいユニオン知多分会は、
愛知製鋼の鍛造工場内で働く
下請企業の労働者が参加する労働組合です。
今、愛知製鋼で起きている事態についてご報告し、
ご協力をお願いしたいと思います。

すでに新聞報道されている通り、
愛知製鋼のグループ会社アイチセラテック株式会社と
業務請負関係にある有限会社三築において、
当労組組合員が4月中旬に解雇され、
5月28日付で名古屋地方裁判所に対し
地位保全など仮処分命令の申請をしています。

同解雇の背景として、
アイチセラテックが9月30日をもって
三築との契約を終了する、という動きがあります。
さらに6月に入り、
6月末日をもって三築および同社の協力会社の労働者が、
愛知製鋼の「人事異動」書により指名された上で
三築および同社協力会社より職場移動を命じられています。
同じ立場で働く約200人の労働者は、
今深刻な雇用不安にさらされています。

三築および同社協力会社の労働者は、
以前より愛知製鋼従業員と混在して働き、
同社従業員の管理者から
指揮命令を受けています。
また今回の移動命令についても
愛知製鋼の人事権の行使であることは明らかです。
したがって愛知製鋼とアイチセラテック、
アイチセラテックと三築、
三築と同社協力会社との間の業務請負契約は偽装されたものであり、
現状は労働者派遣法および職業安定法違反の状態であると
当労組は考えます。

当労組は労働者の雇用の安定を最重要と考え、
現在愛知製鋼で進められている請負契約終了や
人員異動の結果行なわれる解雇・退職勧奨を
到底認めるわけにはいきません。
そして偽装請負を行なってきた愛知製鋼には、
該当する下請け労働者を
直接雇用する責任があると考えます。

この件について当労組は
愛知製鋼に対し6月11日付で団体交渉の申し入れを行ないましたが
同社は交渉を拒否しています。
会社のこの姿勢は、
トヨタグループの中心的企業としての社会的責任を
放棄したものと言わざるをえません。

私たちは引き続き愛知製鋼に対し、
従業員の雇用の安定を図りながら
違法な偽装請負状態の改善を行なうために
当労組との交渉に応じるよう、
求めていきます。

ご支援をよろしくお願いいたします。

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雇用形態や国籍に関わりなく、
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今年3月に開かれた第9回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
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by imadegawatuusin | 2007-06-25 04:11 | 労働運動

――新宿二丁目会長「存在に気づいてもらうチャンス」――

■「マイノリティが暮らしやすい社会は……」
大阪府議在職中に同性愛者であることを公表し、
7月の参議院選挙に
比例区から民主党公認で出馬することが決定している
尾辻かな子さんの紹介記事が6月19日の朝日新聞夕刊に掲載された。
表題は「大阪の同性愛者、民主公認の参院選候補に」である。

記事は、

日本の同性愛者にとって、
今回の参院選は大きな転換点になるかもしれない。
自らレズビアン(女性同性愛者)であることを公表した元大阪府議が、
民主公認で比例区に立候補することになったからだ。


と切り出す。
尾辻さんのキャッチフレーズは、
「私はレズビアン。
 マイノリティが暮らしやすい社会は
 誰もが暮らしやすい社会」である。
尾辻さんの登場は、
もちろん「日本の同性愛者にとって」の「大きな転換点」ではあるけれど、
決してそれだけにはとどまらない。
同性愛者をはじめとする様々な性的少数者はもちろんのこと、
独身者・離婚者・事実婚の人など、
これまでの「お決まりのライフスタイル」から少し外れたところにいる人、
そして、
今はそうでなくても将来そうなりうるすべての人々にとって、
尾辻さんの登場はやはり「大きな転換点」となるのではないかと僕は思う。

記事を見て、思わず考えさせられる記述もあった。
それは、
「応援することが、
 周囲へのカミングアウト(公表)と同じ意味も持つ」と悩む
女性同性愛者の声である。

以前にも書いたが↓、
http://imadegawa.exblog.jp/5534166/
僕は直接的にはカミングアウト前の尾辻かな子さんしか知らない。
当時、大阪府議を目指していた尾辻さんを支援していた人たちの大半は
おそらく性的少数者ではなかったと思う。
(当たり前すぎるほど当たり前の話ではあるが)。
だから正直、この記事を読むまで、
僕にはそうした感覚がまったく抜け落ちていた。

記事には

支持者の間からは
「ヘテロ(異性愛者)にも訴えられる政策を充実するべきでは」との声もある。


とあったが、
僕は今まで、
比例区で闘う尾辻さんは、
むしろ
より「性的少数者」にターゲットを絞った選挙戦をしたほうがいいのでは、
とすら考えていた。
記事にもあるとおり、
「国内の同性愛者は少なくとも100万人超とみられる」。
その、ほんの5分の1が確実に投票所に足を運び、
「尾辻かな子」と書きさえすれば、
尾辻さんは楽勝で参議院選挙を突破することができる。
だが、
この100万人に尾辻さんが
「自分たちの代表」と認知してもらえなかった場合、
尾辻さんは落選する。

要は「取れる」ところをいかに確実に「取る」かどうかの勝負であって、
それ以外の部分にまでヘタに手を出す必要はない、と考えていた。

記事の中では
「ゲイの街」・新宿2丁目振興会の福島光生会長も、

票を出せば、
我々の存在に気づいてもらえる。
このチャンスを生かし、
少数者の声を国会へ届けたい


と語っている。

尾辻さんは無論、
平和問題や環境問題、労働問題などにも非常に意欲を持つ人であるが、
何百人という候補者が立候補している比例区において、
そうした政策を総花的に並べてみても、
たとえば平和問題に関心のある有権者がその何百人の候補者の中から
「尾辻かな子」を選び出し、
投票してくれる可能性は限りなくゼロに近い。
むしろそうした人は、
社民党共産党に投票する可能性が高いであろう。
労働問題に深い興味を持つ有権者も、
おそらく尾辻さんではない、
民主党や社民党の他の労組推薦候補者に票を入れる可能性が高い。

数人の候補者の中から1人を選ぶ小選挙区の場合は
「薄く広く」、さまざまな公約を並べて、
最大公約数的な、言い換えれば「無難」な選挙戦を展開するほうが有利であるが、
むしろ比例区に出馬する尾辻さんの場合、
得意分野に特化する選挙戦、
ターゲットを確実にものにする選挙戦が求められるのではないかと思っていたのだ。
そして現に尾辻さんは、
主にこの戦略に沿って動こうとしているように見える。
(「環境運動家・尾辻かな子」「平和運動家・尾辻かな子」は
 あまり前面には出てこない)。

しかし、こうした戦略を押し進めたとき、
そんな尾辻さんを「応援することが、
 周囲へのカミングアウト(公表)と同じ意味も持」ってしまうということに、
僕はまったく気づけなかった。
こうした気遣いのなさが、「異性愛者の傲慢」なのかなと、
反省することがよくあるのだが……。


【関連記事】
尾辻かな子さん、愛知県で女性同士の「結婚式」
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by imadegawatuusin | 2007-06-19 23:08 | 政治

――「上司黙認」……背景に「持ち帰り残業」の常態化か――

■被処分者は機密管理部署の職制
トヨタグループの車体メーカー・トヨタ車体
6月7日、会社のパソコンを無断で持ち出し、盗難に遭ったとして、
子会社・トヨタ車体精工に出向していた社員とその上司の
懲戒処分を公示した。

公示によると、
処分を受けた当事者は
「機密管理を社内に周知徹底する部署の職制でありながら
 ……パソコンを社外に持出し盗難に遭」ったとされ、
またその上司は、
「機密管理を社内に周知徹底する責任者の立場にあり
 かつ、部の機密管理責任者であるにもかかわらず
 部下の社外への会社パソコンの持出しを黙認しており
 部下に対する管理監督を怠った」とされている。

公示によると、
パソコンを社外に持ち出し、盗難に遭った当事者の処分は
「出勤停止3日間」、
パソコン持ち出しを黙認していた上司の処分は
「けん責」ということである。

トヨタ車体は公示の中で、
「かかる不祥事件の再発防止を強く要請する」としている。

■持ち帰り残業こそ「労使協力」して根絶を!
当事者が「機密管理を社内に周知徹底する部署の職制」であった以上、
持ち出されたパソコンにどのような情報が入っていたのか、
気になるところではある。
顧客情報や取引先情報、
従業員情報などが悪用されるといったことがないことを願うばかりだ。

しかしそれ以上に見過ごせないのが、
その上司が、
「部下の社外への会社パソコンの持出しを黙認して」いたというくだりである。

この事件に関する限りは、
会社は、
「社内ルールに反してパソコンを社外に持ち出された上に盗難され、
 損害をこうむった被害者」であるということになる。
しかし、もしこの出向社員がパソコンの盗難に遭わず、
家で仕事を済ませたあと、
「無事に」そのままパソコンを翌日会社に返却していた場合どうなるか。
会社は、本来払うべき残業代を払わないままこの出向社員に
タダ働きをさせ、
不当な利得を得ていたということにはならないか。

トヨタ車体労働組合の掲示板に張ってあるポスターにもあるとおり、
「不払い残業は法律違反」である。
近年トヨタグループでは、
出門・入門管理を徹底するなどして、
労使を挙げて不払い残業根絶に向けて努力をしている。
これは大いに評価されるべきだ。

しかし、いかに厳しく出入門管理を行なっても、
家にパソコンを持ち帰り、
「持ち帰り残業」をされていたのでは、
不払い残業はなくならない。
むしろ、誰がどのくらい不払い残業をしていたのか、
かえって見えづらくなる上に、
万一労災に遭ったときどうなるのか、
そして今回の件のように情報漏えいがあったとき
誰が責任を取るのかなど、
通常のサービス残業よりもかえって責任の所在が不明確となり、
性質が悪いとすら言える。

上司が「部下の社外への会社パソコンの持出しを黙認して」いた以上、
他に「無事に」持ち帰り残業を終えて会社にパソコンを返却し、
タダ働きを強いられ続けてきた社員もいたのではないかとの疑いを
拭い去ることができない。
その場合、会社は一方的に「被害者」とばかりいうわけには
いかないことになるのではないか。

持ち帰り残業の横行は、
経営者側には今回の事件のような「情報漏えい」のリスクを高め、
労働者側には「見えない不払い残業」の増大を招くものであり、
こうしたものこそ「労使協力」して根絶してゆかなければならない。
そうした意味で僕たち労働者の側の責任もまた、
大きいと言わなければならないだろう。
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by imadegawatuusin | 2007-06-18 14:46 | 労働運動

名古屋労職研総会報告

――TMC裁判、訴訟開始を報告――

■運営委員に名古屋ふれあいユニオン浅野委員長
東海ネットの合宿が6月3日の正午で終わったかと思うと、
午後2時からは名古屋労災職業病研究会(略称:労職研)の総会だ。
浅野委員長と2人で会場になったウィルあいちに向かう。

総会は、
トヨタの研究者である中京大の猿田正機教授の記念講演から始まった。
猿田教授はこの中で、
今、あらゆる分野で「トヨタ式」・「トヨタ生産方式」がもてはやされているが、
長年トヨタを研究してきた者の眼から見ると、
単にトヨタの「生産方式」だけを真似てもうまくはいかないようにみえる。
今注目の「トヨタ生産方式」は、
こちらはあまり注目されていない「トヨタ式労務管理」とセットとなるとき、
初めてその真価を発揮するものだ。

と指摘した。

その後の運動報告では、
今年2月18日に労職研を中心として、
浅野委員長や僕も含む5団体10個人で結成され、
現在は組合としての名古屋ふれあいユニオンも会員となっている
「TMCのベトナム人実習生6人の裁判闘争を支える会」の報告もあった。
実はこの裁判、
つい最近まで、
訴状を裁判所に提出するのに必要な印紙代にすら事欠く有様で
裁判そのものが始められなかったのだが、
「支える会」へのカンパもあって、
ようやく裁判開始にこぎつけたということだった。

総会は最後に、
予算・決算の審議を行ない、
代表に杉浦裕医師を、
運営委員にはふれあいユニオンの浅野委員長などを選出して閉幕した。

以下は、本総会で採択された
名古屋労職研2007年度の活動方針である。


《2007年度活動方針》

■今後の活動について
小泉「構造改革」・市場原理主義の流れから、
安倍「改憲内閣」は格差「是正」のポーズをとっているようにも見えます。
2006年の「クボタショック」から石綿新法、
2007年初めの日本版ホワイトカラーイグゼンプションの国会上程阻止と
私達の運動は一定の成果を勝ち取ってきています。
しかし、
不安定雇用の拡大と固定化、
蔓延する長時間労働、
リストラで余裕のなくなった職場のメンタルヘルスの悪化など、
職場の安全は
中小零細はもとより、大企業においても
危機的な状況にあるといえます。
自殺者は8年連続で3万人をこえました。
1日10時間以上の長時間労働も当たり前、
職場の不合理を皆で変えていこうという声を上げられないという雰囲気が、
若い労働者の間に定着させられているように感じられます。
しかも、
労働運動の側からの反撃はあまり有効ではありません。
法規準拠方でない参加型の職場安全運動も
なかなか広がっていきません。

そんな中で、
名古屋労災職業病研究会の存在価値は
今年も高いと思います。
さらに地域・職場、労災被災者に密着し、
労災・職業病の根絶、
被災者の発掘・救済、
職場の安全の確立をめざす運動を強めていきたいと思います。

1.被災労働者の相談を受け、
  労災認定の取り組みや会社との交渉、
  職場の安全への取り組みを、
  本人や労働組合とともに担います。
2.予防が大切。
  職場の仲間や労働組合の仲間とともに、
  労災職業病にならないように、
  職場の安全・改善を追求します。
3.全国の仲間とともに、
  労働行政・国に働きかけ、
  安心して働き、暮らしていける職場・社会を目指します。

この3本の柱は今年も堅持したいと思います。

具体的には
1)労災ホットラインに取り組みます。
  1.冬に全国的に労災ホットラインを行います。
    昨年は件数が少なかったので、
    取り組みを考えます。
  2.外国人労災ホットラインを
    外国人問題研究会(HEART)とともに取り組みます。
    今年は9月9日に行いたいと思います。
    外国人問題研究会の通訳・弁護士・社労士・ボランティアの方たちと協力し、
    外国人労働者の労災問題に取り組みます。
2)労災職業病の根絶を目指しがんばります。
  1.職場の安全や職業病を考える学習会を
    タイムリーに開きます。
  2.労職研主催の学習会ばかりでなく、
    労働組合や職場の安全衛生の問題をともに取り上げ考えていける学習会や、
    参加型の安全活動を追求します。
3)アスベスト被害の根絶を目指します。
  1.今年も、中皮腫や肺がんなどのアスベスト被害の掘り起こしや、
    建材アスベスト問題に取り組んでいきます。
    稲沢市のトーヨーボールの問題にも
    「トーヨーボールのアスベスト飛散を考える会」の方たちと一緒に
    取り組みます。
    また、
    行政への働きかけも継続していきます。
  2.昨年結成された
    「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」東海支部とともに
    活動を続けます。
    医療従事者むけの「アスベスト被害研究会」も
    リニューアルしていきたいと思います。
4)昨年は全統一労働組合の提起を受け、
  名古屋労災職業病研究会が中心となって
  「TMCのベトナム人実習生6人の裁判闘争を支える会」
  (ベトナム人実習生支える会)を結成しました。
  今年もこの闘いを支えるとともに、
  外国人労働者の安全、人権の問題に
  取り組んでいきます。
5)組織・財政の強化に努めます。
  運動の広がりを目指すためにも、
  組織と財政の強化は必要です(当面会員20口増)。
  相談や活動の増加に応える事務局体制の強化をはかってきましたが、
  専従2人体制を継続します。
  また、
  NPO法人化についても
  検討をしていきます。
6)広報、情宣活動を強めます。
  1.多くの団体、労組、個人へ、
    安全衛生に関する情報を送るべく、
    ネットワークを広げていきます。
  2.ホームページを活用してください。
    メールでの相談も増えています。
  3.機関紙・もくれんの充実と定期発刊に努めます。

以上
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by imadegawatuusin | 2007-06-11 21:50 | 労働運動

――団体交渉を参加者全員で模擬体験――

■委員長は悪質経営者!?
コミュニティユニオン東海ネットワークの合宿が6月2日、
三重県・長島で行なわれた。
参加したのは、
コミュニティユニオン全国ネットワークに加盟する
ユニオン三重静岡ふれあいユニオン
そしてわが名古屋ふれあいユニオンの3労組と、
管理職ユニオン東海の合計4労組である。
岐阜一般労働組合ゼネラルユニオン東海支部からは、
 今回は参加者なし)。

さまざまな座学も大変勉強になったし、
それぞれに興味深いものであった。
が、
やはり「合宿でしか体験できない」企画といえるのが、
全員参加による団体交渉の模擬体験である。
しかも今回の模擬団交の題材として選ばれたのは、
名古屋ふれあいユニオンが先日 実際に取り扱い、解雇撤回に成功した
日系ブラジル人2名の解雇事件だったのだ。

舞台企業はトヨタ関連の下請企業(正社員労組は全トヨタ労連加盟)。
従業員約500名のうちほぼ半数を占める日系ブラジル人は、
雇用期間1ヶ月の自動更新制で、
社会保険未加入の状態で働いてきた。
そして最近ブラジル人たちの間では、
「日本人は日曜日に休めるのにブラジル人は休めない」という不満が高まっており、
この問題について4月8日(日)にブラジル人が集まってミーティングをしたいと会社側に通告、
当日は5人のブラジル人労働者が休日出勤を拒否して欠勤した。

すると会社側は、
当日休んだ労働者たちに解雇をちらつかせ、
「誰がミーティングを言い始めたか言えば許す」などと労働者たちを脅迫、
中心人物とみたAさん、Yさんを解雇してきた。

解雇理由について会社側は表向き、
「8日のミーティングの件は関係ない。2人の勤務態度が悪いからだ」などと主張する。

ところが。
実はこの会社では、
日系ブラジル人が仕事で失敗を犯すたびに「イエローカード」というものを発行し、
顔写真つきで(!)その「イエローカード」を工場内に張り出すというようなことをやっており、
その「イエローカード」の発行枚数を調べてみると、
何と解雇された2名は他の労働者より
「イエローカード」の発行枚数が少ないというのである……、
というのが今回の模擬団交の「設定」である。
(だが、単なる「設定」ではない。
 これはつい先日、わが愛知県において本当にあった、
 紛れもない事実なのだ)。

「楽勝」の案件ではないか、と思うと大間違い。
「経営陣役」には参加四労組の海千山千の委員長たちが陣取るのである。
あるときはのらりくらりと「組合側」の質問をはぐらかし、
あるときは居直り、
あるときは鋭く(問題をすり替えて?)逆質問を繰り広げてくる。
悪質・不誠実経営者そのものである。
当ユニオンのマルコス副委員長を中心に「労働者側」も大奮闘したが、
ついに「経営側」の頑なな姿勢を突き崩すことができなかった。

模擬団交後の反省会で、
「経営陣」を務めた委員長たちからは、
懲戒免職は最も重い懲戒処分であるので、
それを回避するため今までに けん責・減給・停職などの処分をどの程度行ない、
反省の機会を与えてきたのか、
懲戒免職に至るまでに、
始末書をいったい何枚書かせてきたのかといったことを
問いただすべきだったとのアドバイスがあった。
物事にはやはり、順序というものがあるわけだ。
勉強になった。

ちなみに、実際のこの件での交渉では、
経営者がそれほど「悪質」ではなかったのか、
「イエローカード」の件を持ち出すと、
すぐに解雇は撤回されたとのことである。


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集しよう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第9回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
郵便振替 00800‐8‐126554
ホームページ
http://homepage3.nifty.com/fureai-union/
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by imadegawatuusin | 2007-06-10 00:10 | 労働運動

――民主党は性的少数者への差別的諸規定撤廃に主導的役割を――

■民主党小沢代表らからも祝電
大阪府議として在職中に
同性愛者であることをカミングアウトした尾辻かな子さんが、
パートナーの木村真紀さんと、
愛知県名古屋市中区の池田公園で
女性同士の「結婚式」を行なった。
夏の参院選比例区で
民主党からの立候補が決定している尾辻さんのもとには
小沢一郎民主党代表や鳩山由紀夫幹事長、
さらには大阪府の太田房江知事からも祝電が到着。
仮説ステージ最前列の双方の家族にも見守られ、
参加者からライスシャワーや拍手を浴びる中、
二人は満面の笑みで応えていたという(朝日新聞6月4日)。

僕もこの式典にはぜひとも出席したいと思っていたが、
労働組合の合宿関係団体の総会が重なり、
残念ながら出席できなかった。
お二人の「結婚」を心からお祝いし、
改めて同性愛者をはじめとする性的少数者の人権が尊重される社会の構築に向け、
力を尽くしてゆくことを表明したい。

■僕と尾辻かな子さん
実は僕は、
2003年に尾辻さんが大阪府議会議員選挙への立候補宣言をしたときに、
その場に居合わせていた人間の一人である。

それは川田龍平さんの講演会と尾辻さんの出馬宣言が
セットになったような集会で、
僕は尾辻さんというよりは、
むしろ川田さんの講演を聴きに行ったのだ。
(じつは、尾辻さんのことは全く何も知らなかった)。

まず集会前半が川田さんの講演で、
集会後半に前職府議の山中きよ子さんが、
「私のバトンを、尾辻かな子さんに託そうと思います」と後継者指名。
その後 尾辻さんが決意表明をするという流れだったと記憶している。

その際、尾辻さんの公約が配られ、
その中に「セクシャルマイノリティの人権尊重」というコーナーが、
他の項目とは別に、
それ自体で1つの項目として設けられていたのである。
(「私たちの社会には、
  同性愛者や性同一性障害者・半陰陽者などの性的少数者が
  一定の割合で生活しています」というような「基礎知識」からはじまり、
 「違いを認め合い、共に生きてゆく社会を築いてゆくために、
  尾辻かな子は力を尽くします」というような内容だったように思う)。

で、これを読んで僕は、
「こういうことをちゃんと主張する政治家さんがついに現れたんやなと、
 いま、僕、ホンマちょっと感動してます。
 応援してます。ぜひ、頑張ってください」と発言した。

だから、尾辻さんが正式に立候補表明をした後、
尾辻さんのセクシャルマイノリティ政策を応援・激励した
(事情を何も知らない)市民第1号は僕である、と、
自分で勝手に満足したりしてきたのである。
(今でも、「事情を知らない市民第1号の声」が、
 「なんやこれは。
  こんなこと書いてたら通るもんも通らんようになるぞ」といったものでなくて、
 本当によかったと思っている)。

さて、今にして思えば奇妙な話なのであるが、
僕はこのとき、
(というかその後ずっと)
「尾辻さん自身がセクシャルマイノリティである」という可能性は
まったく考えていなかった。
「いやあ、『理解のある』議員さんが出てきてよかったよかった」と、
そんな感じに捉えていたのだ。
(後援会の名称が「尾辻かな子とレインボーネットワーク」で、
 「六色の虹」がそのシンボルマークであったにもかかわらず、
 その2年後、2005年の「カミングアウト」まで、
 僕は尾辻さん自身がセクシャルマイノリティであるという発想には
 まったく思い至らなかった)。

その後 尾辻さんとは、
反戦集会やメーデー、
「性同一性障害者」の性別変更の法制化を求める集会などでも
お会いすることがあった。
いつも はつらつとしていて、パワフルで、
「凄い人やなぁ」と驚かされてばかりであった。
(僕はその後 愛知県に引っ越した関係で、
 基本的に、
 「カミングアウト前の尾辻かな子」しか知らないので、
 その後どうされたかはあまり知らなかったりするのであるが……)。

■民主党は憲法第24条の「論憲」を!
さて、尾辻さんと木村さんの「結婚」であるが、
現在の法体系のもとでは法律上、
実は有効性をもたない。
わが国の最高法規・日本国憲法第24条には、
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し」と規定されており、
民法も同性同士の婚姻を現段階では想定したものとはなっていない。

なお、日本国憲法制定時に日本共産党が発表した
「日本人民共和国憲法(草案)」でも、
「婚姻は、両性の合意によってのみ成立し、
 かつ男女が平等の権利をもつ完全な一夫一婦を基本とし、
 純潔な家族生活の建設を目的とする」とされていた。
憲法第24条は、
革新政党ですらこうしたことを平然と書いて恥じない時代に書かれた条文であり、
同性同士の「結婚式」が執り行われるようになった今では
明らかに「時代遅れ」の遺物である。

民主党は「論憲」を唱えている。
僕は、「論憲」にあたってはこの憲法第24条を議論の対象に加えることを
強く希望するものである。

公営住宅において、
事実婚の関係にある男女が「家族」として同居できるにもかかわらず、
結婚したくてもすることのできない同性同士のカップルが
同居することを拒否されるといった差別的な規定(およびその運用)の撤廃も
急務である。
民間の住宅においても、
こうした差別はやはり禁止されなくてはならない。

尾辻さんを公認候補とした以上、
民主党が尾辻さんを単なる「広告塔」として扱うことは許されない。
多用な性のあり方を認め合う国家・社会の建設に向けて、
積極的な政策提案を党として行なってゆくことこそが
今後の民主党の責務となるだろう。

【関連記事】
朝日新聞:尾辻かな子さんの記事を掲載

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by imadegawatuusin | 2007-06-04 16:01 | 暮らし家庭

――体制強化でより一層の活動を――

■財政的には厳しくとも「打って出る」
愛知県の、
1人から入れる地域労働組合・名古屋ふれあいユニオン
今日から完全専従(フルタイムスタッフ)体制を確立し、
新たなスタートを切る。

これまでふれあいユニオンでは浅野運営委員長が、
医院勤務の傍ら組合活動を中心的に担ってきた。
しかし、
組合員や交渉件数の増加、
活動範囲の三河地域への拡大の中で、
これまでの体制では直面する問題に充分な対応を行なうことが
難しくなっていた。

こうした事態を受けて
名古屋ふれあいユニオン第9回大会は、
財政的には厳しくとも、
専従体制の確立(フルタイムスタッフの常駐)に打って出ることを決議した。

以下は、
名古屋ふれあいユニオンも参加する
コミュニティユニオン全国ネットワーク
機関紙「CUNN」26号(2007年6月)に掲載された
浅野委員長の文章である。


半専従からフルタイム専従へ
名古屋ふれあいユニオン 運営委員長 浅野文秀

1999年1月31日、
名古屋ふれあいユニオンを結成。
「不安定雇用労働者のよりどころ」をキャッチフレーズとして、
派遣・パート・契約社員・中小企業で働く従業員などの参加を呼びかけた。
当時はまだ「非正規雇用」という呼び方は一般的ではなかった。

結成時に28人が組合員として登録し、
女性運動などすでに様々な活動を行っている人が名を連ねてくれて、
正社員が大半を占めていた。

当時、わたしは午前中診療所で働きながら、
社会保険労務士の仕事をはじめたところだったが、
ふれあいユニオンをはじめるにあたって、
相談を受け交渉や諸活動を準備する上で
事務所と常駐スタッフが必要という議論になり、
私のアパートの一室を事務所にし、
私が社労士の仕事を辞めて事務局長として半専従になることで、
出発することになった。

それにしても予算を立てるにあたっては、
組合員を倍増しカンパ収入をあてにする、
はなはだ冒険的な予算組みではあった。
しかし、
立ち上げ時のメンバーのがんばりと、
ちょうどその年は失業率が最悪で派遣労働の職種が原則自由になるなど、
時宜にかなったためか、
新聞でもユニオン結成や相談活動を大きく取り上げてもらい、
1年で組合員は倍増、
交渉解決時のカンパも順調に集まり、
予算を超過達成することができた。

2年目の2000年には金山に念願の事務所を借りることができ、
私も半専従を続けることができた。
それから7年、
紆余曲折を経ながらも、
何とか今日までユニオン活動を続けてくることができた。
その間にユニオンのメンバーも運営委員も
大きく変わった。
いまや組合員の8割は非正規雇用で占められている。
当初女性組合員が大半だったが、
現在は男性の方が多くなった。
一昨年からは外国人労働者、
特に日系ブラジル人労働者の組合加入が急増した。
組合員数も100人をゆうに超え、
現在登録上は160人以上になっている。

当然取り組む課題も増えた上、
法律はどんどん規制緩和の流れの中で改悪され、
企業の対応も厳しくなり、
解決困難な課題も少なくない。
しかし、
ユニオンの活動を積極的に担うメンバーはそれに比して増えておらず
(そうしたメンバーを育成する活動に
 ちゃんと取り組んでこなかったこともあるが)、
事務局を担っていた私が3年前から委員長になってからは
仕事は明らかに滞るようになった。

事態が大きく変わったのは、
上に述べた日系ブラジル人組合員の急増だ。
一昨年、派遣会社で通訳をしていたマルコスさんが、
弁護士の紹介でユニオンに参加、
職場で組合組織を作ったのち会社を解雇されてからも、
裁判闘争を闘いながら地域のブラジル人労働者を多数組織化したことで、
ユニオンの活動に新たな“柱”ができ、
財政的にも大きな貢献をしている。
この時期を捉え、
ユニオン東海ネットワークの仲間であるユニオンみえからの支援や、
午前中働いてきた診療所の院長で
名古屋労災職業病研究会代表の杉浦医師からの支援も受けながら、
今年度からフルタイムの専従になることを決意することになった。

予定では今年6月から朝から組合事務所で働く日々がはじまる。
すでに3月の大会以降、
これまでになく様々な課題に取り組む日々が続いている。
今後、
運営委員を中心に、
多くの組合員が活動に参加できるような活動をつくりあげていきたい。

全国の仲間のみなさん、
これからの名古屋ふれあいユニオンの活動に、
これまで以上に温かいご支援、
そしてご指導ご鞭撻をお願いします。


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集しよう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第9回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
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by imadegawatuusin | 2007-06-01 07:22 | 労働運動

―― ベトナム当局の対応に疑問の声も――

■柳沢厚労相、「できるだけ当初の実習を」
トヨタ下請企業のベトナム人「研修生」「実習生」の支援に乗り出した愛労連は、
30日、
豊田技術交流事業協同組合の
青山学弁護士(元名古屋弁護士会会長)と交渉、
この中で青山弁護士は実習先確保を約束、
研修生たちが出国する際に払った保証金についても
全額返還を言明した。

この交渉には事業協同組合の高橋事務局長も同席し、
「現在あらたな受け入れ先をほぼ確保している」と表明したという。

また31日の参院厚生労働委員会でもこの問題が取り上げられ、
柳沢厚生労働大臣は、
「受け入れ団体の責任で実習が継続できるよう
 あらたな受け入れ先をさがしていると承知している」、
「不正行為を認定を受けたとき、
 できるだけ当初の実習ができることが望ましい」と答弁した。

事業協同組合側が
「研修生」「実習生」らを最低賃金以下で働かせたことに端を発する
「研修」・「実習」打ち切り問題は、
世論の大きな後押しを受け、
解決に向けて前進をはじめた↓。
http://rodo110.cocolog-nifty.com/viet_nam/2007/05/post_2441.html

■愛労連は「悪の組織」、全統一は「マフィア」!?
今回の件でもっとも不可解な出来事は、
「研修」・「実習」先の確保を求めて愛労連に結集した
ベトナム人「研修生」「実習生」らに対するベトナム大使館の対応だ。

ベトナム人「研修生」「実習生」の強制帰国問題が浮上するに及び、
ついに日本第二の労働組合中央組織・全労連の地方組織、愛労連
本腰を入れて本問題に取り組みだした。
愛労連は瞬く間に40人もの「研修生」「実習生」から委任状を取り付け、
最終的には64名の「研修生」「実習生」を組織した。
(豊田技術交流事業協同組合には約100人の「研修生」「実習生」がいると言われていたが、
 64名はその過半数に相当する。
 「やっぱりナショナルセンターが本腰を入れると違うなぁ」と、
 非常に感心したものだ)。

ところがこうした動きをつぶしにかかったのが、
何と日本に在住するベトナム人の権利を擁護するべき職務を負う
ベトナム大使館であったというのである。
「ベトナム大使館豊田入り」の情報をつかんだ愛労連側は当初、
事態の政治的解決に結びつく動きとしてこれに期待を示していた。
ところが、豊田入りした「大使館員・ジャン」氏は
「愛労連は悪い組織である。
 ここに委任したり、加担したものは
 ベトナムの法律で処罰される」などと
「研修生」「実習生」らを脅してまわり、
彼女らが愛労連に出した委任状を取り消す書面に
サインを強要したのだという↓。
http://rodo110.cocolog-nifty.com/viet_nam/2007/05/post_9c79.html

また、
ベトナム側の送り出し機関が30日に「研修生」らに配った文章の中でも、

スレッコ(筆者注:=送り出し機関)は
研修生に対する処罰をしないことを再確認します。
みなさんは安心して事業協同組合と大使館の労働管理班の指示に従ってください。
みなさんの正しい考えと行動に期待します。
浅い考えと一時的な利益のために契約違反しないようにしてください


など、脅しとも取れる内容が書かれている。
多額の保証金を「人質にとられている」実態を踏まえれば、
大使館の労働管理班の指示=「悪の組織」愛労連を抜けろ!――に従わなければ、
処罰が待っているぞ……
としか聞こえない内容である。

そういえば、
この問題で、
最初に事業協同組合傘下企業における
悪質なセクハラ・パワハラ・差別的言動の実態を告発した
TMCのベトナム人「実習生」6人も
全統一労働組合全労協加盟)に参加しているが、
ベトナムに残る彼女らのご家族にも、
「お宅の娘さんは
 『マフィアのような労働組合』に入ってしまった。
 娘さんの将来のためにも抜けさせてほしい」というような圧力が
当局によってかけられていると先日の集会で報告されている。
ベトナム政府は日本の労働組合に対し、
何か恨みでもあるのだろうか。

仮にも労働者のための国家を自称するベトナムが、
他国の労働運動を誹謗中傷し、
挙句の果てには不当労働行為そのものに手を染めるとは、
全くもって言語道断である。
このような行為は、
労働者の側に立とうと志すものにとって、
最も恥ずべきものであるはずだ。
フィリピントヨタ問題でも、
グローバル資本と現地当局との癒着が指摘されているが、
この現象は執政党の
イデオロギーの左右を問わないということなのだろうか。

あまりこういうことは言いたくないが、
そもそもベトナム大使館は、
彼女たちのために一体何をしたというのか。
TMCの6人の「実習生」たちが、
会社経営者に寮に無断で侵入され、
布団の中にまでもぐりこんでこられたとき、
そしてその息子に「チクビちゃん」なるあだ名を付けられ、
性器や肛門の隠語を言わせて面白がるといった低劣極まりないセクハラ行為を受けているとき、
そして彼女らがそれに抗議するや
「即刻ベトナムに帰れ」と罵倒され、
本国には多額の「保証金」を人質としてとられながらも
勇気を持ってその実態を告発したとき、
ベトナム大使館は一体何をやったというのか。

愛労連はブログの中で、
次のように書いている。

いま、
事業協同組合と愛労連で、
研修生の不安を解消するための話し合いと努力が行われているときに、
これをぶち壊しにするものです。

またこれが事実であれば重大な国際問題になりかねません。
日本国内ではこのような脅迫、不法は許されません。
ましてや政府関係者が行ったとなれば大問題です。
愛労連や今回アピールを呼びかけたみなさんはベトナム戦争の時も、
その後の水害や枯葉剤の問題でも
献身的に運動を行ってきた人たちばかりです。
「コーヒー一杯」、「バケツ一杯の水を」と
何十万の人たちにベトナム支援カンパをよびかけてきた友人です。
これを「悪の組織」と言ったなど、信じがたい気持ちで一杯です。


「大使館員・ジャン」氏が愛労連を誹謗中傷し、
日本において脅迫をもって労働運動の切り崩しを図っていたまさにその29日、
ベトナムの政権党・ベトナム共産党の国会議員が、
愛労連の上部団体・全労連とも関係の深い日本共産党を訪問、
「アジアと世界の平和のための協力を進めるという
 二十一世紀の新しい両党関係の意義を確認」したという。
「自主独立の野党外交」、大いに結構である。
しかし、「自主独立」を言う以上、
いかに友好党といえども言うべきことは言うべきであろう。

ベトナム人「研修生」らのために立ち上がった愛労連が、
当のベトナム当局から「悪の組織」呼ばわりされたのだ。
僕はこうした、ベトナム当局による日本労働運動に対する誹謗中傷、
脅迫を用いた脱退強要というれっきとした不当労働行為に
断固抗議する。

ベトナム大使館は直ちに厳正な調査を行ない、
関係者に対する処分を行なうべきだ。
そして、
労働組合への参加が労働者の当然の権利であること、
それは決して処罰や処分の対象にはなりえないのだということを
改めて確認してほしい。

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by imadegawatuusin | 2007-06-01 01:04 | 労働運動