――団交申し入れ直後に労働者を解雇!――

■「団体交渉は暴力」などと組合否認
愛知県の個人加盟制労働組合名古屋ふれあいユニオンは6月25日、
弁当類製造会社・プリムイソベン(小林一茂社長)に勤務する
日系ブラジル人派遣社員・オガタ=タダユキさんに関する
団体交渉の申し入れを、
愛知県稲沢市に本社を置く派遣会社・
有限会社イオス(中村末広社長)に対して行なった。
実はユニオンの平良マルコス副委員長は前日に、
FAXにてイオスに対して団体交渉申し入れを行なっていた。
だがイオスの中村末広社長が
「FAXで送りつけてくるなど失礼だ」などと言ったため、
豊田スチールセンター愛知製鋼ジェイテクトなど
トヨタグループ3企業への抗議行動を終えたユニオン有志で
会社に対して直接申し入れを行なうことにしていたのだ。

ところがイオスの中村社長は、
平良マルコス副委員長が
FAXで団体交渉の申し入れを行った直後に
オガタさんを解雇。
今回の申し入れはそのような中で行なわれた。

申し入れの際イオスの中村末広社長は、
「団体交渉は暴力だ」、
「おたくらのやっていることは洗脳だ」など
あらん限りの暴言を繰り返した上、
イオス側が要求する書類などを提出すれば
団体交渉に応じるのかというユニオン側の質問に対しても、
「団体交渉などの形ではなく、
 裁判などの方法でやる」などと、
団体交渉そのものを拒絶するかのような言葉を口にした。

何やら大きな勘違いをしているようだが、
労使間の利害について話し合う団体交渉と、
法律上の是非を争う裁判所は全く役割の異なるものだ。
裁判所での争いは、
それが「違法かどうか」を争うもので、
「違法」でなければ労働者の訴えは門前払いされるだけだ。
それに対して労使の団体交渉では、
「違法かどうか」は全く関係がないのである。
1人1人が孤立した状態では
非常に弱い立場におかれている労働者が、
職場内外の仲間の団結を背景に、
使用者に対して要求の履行を求めてゆくのが
労使の団体交渉である。

申し入れの最後にイオスの中村社長は、
「私も事業を40年やっている。
 私は逃げるつもりはない」などと発言した。
労働組合法に定められた団体交渉の場から逃亡し、
単なる「違法か否か」を争う場である裁判所に
逃げ込むと言って恥じない姿勢とこの発言とは
いかなる整合性を有するのだろうか。

6月25日に手渡した団体交渉申入書に記された交渉事項は、
労働時間・休憩時間・本人に対する扱いなど
一般的な労働条件に関するものだ。
これをどうして裁判所にて争う事項だと
決め付けるのか。

労働組合が労働者の給料を上げてくれと要求して、
裁判所でやろうという経営者がどこの世界にあるだろう。
最低賃金さえ払っていれば、
給料などいくらであっても
『法律上は』違法なわけではない。
しかし労働組合に結集した労働者は、
職場の内外の団結をバックに、
使用者に要求の履行を情理を尽くして迫るのだ。
使用者は、
労働組合との団体交渉のテーブルに付くことを
拒否することはできない。
労働組合法は第7条にて、
「使用者が雇用する労働者の代表者と
 団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒」むことを
明確に禁じており、
使用者側の団体交渉拒否に対しては、
労働組合側に
労働委員会への不当労働行為救済申立などの権利を
保障している(労働組合法第27条)。
労組側の「口のきき方」など「礼儀」に関する部分を云々して
「団体交渉という方法ではやりたくない」などという
身勝手な理屈は通らないということを知るべきだ。
(イオスの中村社長は
 平良マルコス副委員長の書いた団体交渉申入書にある
 「名古屋」の「屋」の字が正確でないこと、
 言葉遣いに若干通常と異なる部分があることなどをあげつらい、
 「ここは日本だ」などとユニオンの側を罵倒した。
 法律云々以前の問題として、
 人間として言っていいことと悪いことが
 あるのではないのではないか、
 日系ブラジル人を主に雇用する派遣会社として
 一番大切なことを
 欠落させているのではないかとも思ったが、
 もはやこの会社にそのような人倫を
 期待しようとも思わない。
 私たちはむしろ、
 この「ここは日本だ」という言葉を、
 中村社長その人にそっくりそのままお返ししたい。
 ブラジルなどの諸外国ではどのようになっているのかは
 不勉強のため承知しないが、
 ここ日本国においては、
 「団体交渉はやりたくない」などという使用者側のわがままは、
 憲法上も〔第28条〕労働組合法上も
 絶対に認められないのである)。

私たち名古屋ふれあいユニオンは
個人加盟制の労働組合だ。
労働者の要求を実現し、
経営者の横暴を規制するための組織である。
弁護士や行政などとは違い、
「法律最低限」の履行を求める機関とは
最初から次元を異にしている。
労働組合が要求する、
労働組合法上の団体交渉は、
裁判や弁護士交渉に切り縮めることはできない。
むろん団体交渉において、
イオスが弁護士を同席させたいと考えるならそれはイオスの自由だし、
社員を何人出席させようとそれもイオスの自由である。

イオスは名古屋ふれあいユニオンを
「まともな労働組合かどうか分からない」などということを理由に
団交応諾を拒否したが、
こちらとしてもイオスが
「まともな会社かどうか分からない」という意味では
条件は同じだ。
FAXでの団体交渉申入書の受領を拒否し、
こちらにわざわざ会社まで出向かせておきながら、
出向いたら出向いたで「人数が多い」などと難癖を付けるやり方のどこに
イオスの「まとも」さがあるのだろうか。

ユニオンの側が
「普通の会社なら、すぐに団体交渉に応じますよ」と言ったことに対し
イオスの中村社長は、
「それはおたくの脅迫・威圧に屈したところだけだ」などと、
あたかも私たち名古屋ふれあいユニオンを、
脅し・たかりを生業とする暴力集団などと同列視するかのような
暴言に及んだ。
名古屋ふれあいユニオンはもとより、
労使間の真摯な話合いによって労働問題の円満な解決を図り、
もって安定した労使関係を構築しようと努力されている
圧倒的多数の「まともな会社」への侮辱である。

イオスはふれあいユニオンの団体交渉申し入れに対し、
何と警察に通報するという挙に及んだ。
団交拒否という違法行為を公然と示唆しながら、
なおかつ警察に通報しようというその発想は、
一体どこから出てくるのか。
労働者の要求を実現すべく、
非暴力を旨とし、
正々堂々と使用者・企業と立ち向かう私たち名古屋ふれあいユニオンは、
何らやましいところがないので、
警察を恐れる必要はどこにもない。
ユニオンは誠実に警察の事情聴取に協力し、
イオスのこの度の非常識な対応を
ありのままに説明した。
警察からは特段の咎めだてもなく、
私たちはイオスをあとにした。


【関連記事】
有限会社イオス・中村末広社長に反論する!
イオス事件、名古屋地裁で和解成立


労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第10回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
郵便振替 00800‐8‐126554
ホームページ
http://homepage3.nifty.com/fureai-union/
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by imadegawatuusin | 2008-06-28 22:46 | 労働運動

6月27日、
大阪の個人加盟制労働組合である
ユニオンとうなん・UNIONひごろ・北大阪ユニオンの
三労組協議会・なにわユニオン
第13回大会を開催した。

愛知県の個人加盟制労働組合・名古屋ふれあいユニオンは、
大会に向けて以下のメッセージを送り、
コミュニティユニオンの絆と友情とを確認した。


なにわユニオン第13回大会へのメッセージ
第13回定期大会を迎えられた なにわユニオンのみなさんに、
心からのお祝いを申し上げます。
みなさんと同じ
コミュニティユニオン全国ネットワークに結集して闘う仲間として、
愛知の地から熱烈な連帯のエールをお送りします。

なにわユニオンのみなさまには、
昨年、
大阪府門真市に本社のある
電子機器メーカーにおける労働争議の解決に
多大なるご支援・ご協力をいただきました。
おかげさまで争議については、
何とか解決をみることができましたことを
大会参加のみなさまにもお伝えし、
改めてお礼申し上げます。

当該労働者の職場は名古屋、
しかし本社は大阪府……。
そんな会社の労働争議は、
みなさんのご協力なしでは闘いきれないものでした。
「受けた支援は支援で返す」の精神で、
当労組も今後ますます全国のユニオンとの連携を強め、
協力関係を強化してゆきたいと考えております。

私たちの活動基盤である愛知県では、
「年間利益2兆円」のトヨタをはじめ
大企業は史上空前の利益を上げ続けています。
しかしその「元気な愛知」の裏側には、
「雇止め」の一言で職と住まいを同時に失う期間工・派遣工
違法な中間搾取を受け続け
声を上げるや いなや切り捨てられる
偽装「請負」労働者、
社会保険・雇用保険などの
最低限のセーフティネットすら剥奪された
外国人労働者
そして、
最低賃金以下の給料で
朝から晩まで働かされ、
経営者の一存で「強制帰国」させられてゆく
外国人「研修生・実習生」の存在があります。
市場原理主義をベースにした
規制緩和・「構造改革」のひずみが
じわりじわりと社会全体をむしばんでいます。

その一方で、
弱肉強食「構造改革」の実体を暴き、
格差社会と真っ向から闘うコミュニティユニオン運動は
全国でも注目を集め、
関西では松下プラズマディスプレイ判決、
尼崎市役所での直接雇用の実現など、
先進的な成果を勝ち取りつつあります。
ついに労働運動の側が、
なし崩し的な格差拡大の流れをくい止め、
押し返すときが来たのです。

格差是正・貧困撲滅への道を切り開くには、
働く仲間の団結と、
闘う労組の存在を欠かすことはできません。
全国に散在するコミュニティユニオンの絆と友情を改めて確認し、
大会へのメッセージといたします。


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集し、
愛知県に人権労働運動の灯をともそう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第10回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
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by imadegawatuusin | 2008-06-27 22:15 | 労働運動

――1日も早い団体交渉の開催を――

■労組の要求に「法的な根拠」が必要なのか
愛知県の個人加盟制労働組合名古屋ふれあいユニオンは、
6月20日、
実に4回目の団体交渉の申し入れを
トヨタグループの工作機械メーカー・
ジェイテクト(旧豊田工機)に対して行なった。
名古屋ふれあいユニオンは、
ジェイテクトから5月31日付での「解雇予告通知」を受けた
日系ブラジル人組合員・Iさんの雇用問題に関する団体交渉の開催を
5月15日以来 文章で3たび要求してきたが、
団体交渉開始に向けた具体的な回答は
これまで1度も寄せられていない。
当労組組合員のIさんは
労組が会社との団体交渉を行なうことすらないままに
職場を追われた状態が半月以上も継続しており、
一刻も早い団体交渉の開催が必要なのだ。 

ジェイテクトは3通目の「回答書」の中で、
名古屋ふれあいユニオンの5月15日の要求書には
「解雇権の濫用・不当解雇」との趣旨が
記載されていたにもかかわらず、
5月28日の要求書では
「雇用継続」に趣旨が変わっていた、
要求内容が不明確であるなどと
しきりに論難して団交開催を引き延ばしている。
しかしそれは、
ジェイテクトが平成20年4月24日付で
Iさんに発した「解雇予告通知書」においては
紛れもなく「生産減に伴う人員調整のため」
「平成20年5月31日付で解雇」との表現を
用いていたにもかかわらず、
その後 名古屋ふれあいユニオンがIさんの加盟を伝え、
団体交渉の開催を要求した途端、
これを「雇い止め通知を実施したもの」と
突然 説明を変え出したため、
ユニオン側もそれに合わせて
要求の表現の方法を
修正せざるをえなかったということに過ぎない。
自分で説明を変えておきながら、
「労組の要求の趣旨が変わった」と難癖を付けるとは、
もう言いがかりとしか思えない。

名古屋ふれあいユニオンは1999年1月31日、
「不安定雇用労働者のよりどころ」とのキャッチフレーズを掲げ、
派遣・請負・パート・アルバイト・契約社員などの
不安定な雇用形態で働く労働者たちが
手を結びあい、助け合い、
共に雇用の安定を勝ち取るために設立された。
Iさんについても、
名古屋ふれあいユニオンの要求は
当初より一貫して雇用の継続に他ならない。
名古屋ふれあいユニオンは当該労働者の言い分を聞いた上で、
ジェイテクトの発した
「生産減に伴う人員調整のため」「解雇」との
「解雇予告通知書」を見た。
Iさんは元々
派遣会社・パーソンジャパン(代表取締役:安藤義孝)から
ジェイテクトに派遣されていた派遣労働者だったのであるが、
派遣法上の派遣可能期間を越え、
ジェイテクトへの直接雇用を勝ち取った。
パーソンジャパン時代の「就業条件通知書」を見ると、
同じ職場に配属されているはずなのに
通知書ごとに「派遣可能期間抵触日」が異なっており、
手にある限り最も新しい「通知書」にある「抵触日」を越えても
Iさんはジェイテクトに
直接雇用されていなかった。
派遣法上の派遣可能期間を過ぎてもなお
Iさんを派遣労働者として使い続けた会社が、
ひとたび「生産減」となるやいなや
「人員調整のため」に当該労働者を使い捨てるようなことが
許されても良いものなのかと
非常に憤りを感じたことは事実である。
「解雇」前に希望退職者を募った形跡もなく、
配置転換をはかった形跡も見えず、
当該労働者からは
外国人「研修生」と思われる外国人が
4月に職場に入ってきたとの情報も聞いて、
「あまりに乱暴な解雇・不当な解雇ではないのか」との疑念を抱き、
Iさんの雇用の継続のため、
ジェイテクトのやり方の横暴性・不当性を訴える趣旨で、
「解雇権の濫用・不当解雇」と我がユニオンは言ったのだ。

さらにジェイテクトは3通目の「回答書」において、
「弊社が継続雇用を実施しなければならない
 法的根拠を教示していただきたい旨お願いいたしました」が
ユニオン側から「上記の問いに当たる記載はなく」、
「弊社から貴ユニオンに質問いたしました内容は
 どのようになっていますでしょうか」と逆質問を仕掛けてきた。

何を勘違いしているのかは知らないが、
名古屋ふれあいユニオンは労働組合であって、
法律屋ではない。
労働組合は労働者の要求のあるところ、
法的根拠があろうがなかろうが、
職場の内外の働く者の団結を武器に
使用者と団体交渉に臨むのだ。
ひとたび労働者の間に賃上げの要求が巻き起こるならば、
労働組合は賃上げ交渉に臨むだろう。
『法的には』、
使用者は最低賃金を払ってさえいれば
何ら「違法」な部分などないのであるが、
それでも使用者は
労働組合との賃上げ交渉を拒むことはできず、
誠実にこれに対応しなければならない。
団体交渉を行なう前提として、
その要求の法的根拠を示せなどと言ってきた企業は、
はっきり言ってジェイテクトが初めてだ。
私たち労働組合を、
弁護士か何かと取り違えているのではないかと
非常に憤慨しているところである。

労働組合は、
労働者の要求を実現し、
経営者の横暴を規制するための組織である。
弁護士や行政などとは違い、
「法律最低限」の履行を求める機関ではない。
自らの組合に加盟する労働者のまっとうな要求については、
法律上の根拠があろうとなかろうと、
私たちは堂々と、
企業に、社会に要求を突きつけ、
情理を尽くして闘っている。
もしジェイテクトに、
「法律最低限」すら守れていない部分があるのだとすれば、
それは労働組合以前の問題だ。
労組などからの指摘を待つ前に、
自ら襟を正してゆくのが筋はないか。

■要求は一つ、根拠は労働者の要求である
ジェイテクトは3通目の「回答書」の中で、
「貴ユニオンが主張される
 『正しい』要求内容を事前に明確にしていただき、
 その上で団体交渉日時や場所などを設定いたしたいと
 回答しているの」だとうそぶいている。

これまでの申し入れでも述べてきたように、
名古屋ふれあいユニオンの要求内容は、
組合員・Iさんの雇用の継続であり、
その根拠は当該労働者の要求に他ならない。
すでに5月28日付の「団体交渉の申し入れ書」でも
明らかにいたしたとおり、
Iさんは今回の「解雇予告」に全く納得しておらず、
労働組合に結集し、
集団的労使関係の中での本件の交渉・解決を
求めている。
働く者の要求のあるところ、
労働組合は立ち上がるのだ。
法的根拠のあるなしなど
何の関係があるというのか。
(もし、
 Iさんの「解雇」・雇い止めが
 違法であるとの確たる法的根拠が現時点であるのなら、
 こちらが是非とも教えてほしいくらいである)。
Iさんに対して使用者として してきたことに
やましい部分がないのであれば、
ジェイテクトは正々堂々と団体交渉のテーブルに付き、
自社の見解をその場で明らかにした上で、
ユニオンの要求をはねつければよいまでの話である。
団体交渉という、
労働組合法で定められた労使交渉の場を、
書面でのやり取りをもって置き換えるようなやり方は
断じて許されるものではない。

■あらゆる理不尽を堪え忍んででも団交を!
3通目の「回答書」の中でジェイテクトは、
今回の件は豊橋工場に全て委任したと称し、
仮に団体交渉を開催する際、
場所は
「貴ユニオンと豊橋工場双方の中間地点を
 検討いたします」と言ってきた。
名古屋ふれあいユニオンは名古屋市中区金山にあり、
ジェイテクトは名古屋駅前ミッドランドスクエアに
本社を構えている。
(Iさんの雇用契約の締結相手は、
 「期間従業員労働契約書」にも
 「株式会社ジェイテクト」とはっきり記載されており、
 「豊橋工場」とは書かれていない)。
それを、
交渉権限を一方的に「豊橋工場」に委任しておいて、
その中間点に来いというのは
実に横暴な論理である。
もしジェイテクトが、
本件交渉権限を
ジェイテクトの組織たる
ジェイテクト徳島工場に委任した場合、
私たちはその中間点にまで
赴かなければならないのだろうか。
名古屋ふれあいユニオンは当初から、
株式会社ジェイテクトの名古屋本社宛に
一貫して団体交渉の申し入れを行なってきた。
その交渉権限を
ジェイテクトがどちらの部署に委任しようと
それはジェイテクトの勝手ではあるが、
その部署が「豊橋工場」となったのは
ひとえに「ジェイテクトの都合」に他ならない。
こちらがIさんの雇用主たる
株式会社ジェイテクトの名古屋本社に
団体交渉を申し入れているにもかかわらず、
ジェイテクトがジェイテクトの都合でその権限を
豊橋工場に委任したのである以上、
団体交渉のおりには
ジェイテクト豊橋工場の団交委員が
名古屋の側まで赴いてくるのが
筋というものだと思われる。
 
またジェイテクトは、
仮に団体交渉を行う際は、
自分たちが会場を一方的に指定すると宣言しながら、
会議室料金は折半だと
非常識な提案を行なってきた。

労組との団体交渉の前提として
「まず法的根拠を示せ」などとせまった
ジェイテクトのことであるから
今さら驚きもしないのであるが、
それにしてもこれは酷い。
名古屋ふれあいユニオンは
労働組合と経営側との団体交渉である以上、
ジェイテクトの会議室において開催するのが
原則であろうと考えてきた。
しかし、
団体交渉の円滑な開催のためなら
それのみに固執するつもりはなく、
もしジェイテクト会議室が業務上使用が難しいようであるならば、
いつでも名古屋ふれあいユニオンの事務所を
団体交渉会場として
提供する用意があったのだ。
しかしジェイテクトは2通目の回答の中で
先回りするかのようにそれを拒否。
「団体交渉が必要な場合には
 弊社にて貸し会議室を手配させていただきます」と、
自ら会議場所を指定する姿勢を見せながら、
3通目の回答においては
「会議室料金は折半」と言いだしたのだ。
トヨタグループの工作機械メーカーであるジェイテクトと違い、
日雇い派遣や期間社員・偽装請負といった非正規雇用労働者や
外国人労働者
最低賃金スレスレで働く外国人「実習生」などで構成される
名古屋ふれあいユニオンは、
非常に苦しい財政状況の中、
多くの組合員の献身的な協力で
ようやく成り立っているのが現状だ。
もしジェイテクトが豪華な会議室を指定し
その料金を折半、
団体交渉も10回、20回に及んだ場合、
名古屋ふれあいユニオンは、
組合員に団交会場への交通費すら
出せなくなってしまいそうだ。

しかし名古屋ふれあいユニオンは、
こうした多くの不満を堪え忍んででも、
まずは団体交渉の扉を切り開くこと、
トヨタグループの工作機械メーカーであるジェイテクトと
団体交渉権を確立することを最優先し、
ジェイテクトの提示したこうした条件を、
不満を大いに留保しつつも
受諾する用意があることを通告した。
団体交渉の時間や参加メンバー・交渉ルールなどについても、
一日も早い団体交渉の開催のため、
精一杯ジェイテクトの希望に沿うよう努力する。
ただ、
団体交渉会場の選定にあたっては、
くれぐれもこれ以上非常識なことだけはしないよう、
厳にお願いしたいところだ。

■労働者はすでにクビを切られている!
名古屋ふれあいユニオンはこれまで、
Iさんの「解雇」(雇い止め)が刻一刻とせまり来る中、
そして、
その日を迎え、
労組が団体交渉で取り上げる機会すら与えられないままに
Iさんが職場を追われてから今日まで、
ジェイテクトが5月27日付の「連絡書」で当方に伝えた、
「架電やファックス、面談の申し入れについては
 当面一切お断りいたします」との条件に
誠実に従い続けてきた
(かくいうジェイテクトは
 この「連絡書」をファックスでこちらに送りつけてきたわけだが)。
これはひとえに、
一日も早い団体交渉の開催を望み、
ジェイテクトの誠実な対応を期待してのものだった。
しかしジェイテクトは、
名古屋ふれあいユニオンの
労働組合法にもとづく3度にわたる団体交渉要求に対し、
一度たりとも具体的な団体交渉開始に向けた回答を
寄せることがなかった。
名古屋ふれあいユニオンの忍耐力にも
いよいよ限度というものがある。

名古屋ふれあいユニオンは、
この4通目の「団体交渉の申し入れ書」で改めて、
ジェイテクトに対する要求内容とその根拠とを
明らかにした。
名古屋ふれあいユニオンが現時点で知りうる限りの情報を
余すところなくこの申し入れ書には
記載したつもりである。
また名古屋ふれあいユニオンは、
団交場所や時間・参加メンバー・交渉ルールなどについても
最大限の譲歩を行なう意思をジェイテクトに伝えた。
もはやジェイテクトには、
これ以上名古屋ふれあいユニオンとの団体交渉開始を引き延ばす
一片の理屈も残されてはいない。

ジェイテクトは直ちに団体交渉に応じろ!
労働組合と話し合え!
団交引き延ばしは許さないぞ!

〔注1〕ところで、
Iさんへの「解雇予告通知書」にはあった豊橋工場の工場長名が、
ユニオンへの回答書には一切記載されていないのは
一体どういうことなのだろうか。
1通目の「回答書」にはあった「日付」も、
2通目以降は全く記載されなくなった。
名古屋ふれあいユニオンが送った
度重なる「団体交渉の申入書」を
ジェイテクトも
「5月15日付けの……」とか「5月28日付けの……」などと
呼び分けている。
そのジェイテクトが、
自らが発する「回答書」には
日付を付けようとしないのは
奇怪な話だと言わざるを得ない。
団体交渉の開始を巡る会社と労組のやり取りという事の性質上、
一体何月何日にどちらがどういう意思を示したのかということは
非常に重要な事項である。
ジェイテクトはユニオン側に、
「今後の連絡は双方の意思の正確さと慎重さを期するために
 郵送による文書にて行うことにいたしたく考えておりますので、
 家電やファックス、面談の申入れについては
 当面一切お断りいたします」と通告しているのであるが、
本当に、
連絡に「正確さと慎重さを期する」つもりがあるのなら、
せめてこうした「回答書」に
日付ぐらいは入れるものではないだろうか……。


【関連記事】
地域労組、トヨタグループ3社に抗議行動
トヨタ系「ジェイテクト」で団交拒絶続発


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集し、
愛知県に人権労働運動の灯をともそう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第10回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
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by imadegawatuusin | 2008-06-22 11:14 | 労働運動

――あづまタクシーは福島県労働委員会命令に従え!――

■全国の闘う労組に希望を与える大勝利!
組合つぶしを目的とする会社の偽装解散を追及し、
福島県労働委員会闘争に勝利した
連合産別・全自交労連福島地方本部福島支部
吾妻分会
福島労働者団結集会
6月21日、
福島市民会館において開催され、
地域、産別、世代を超えた50人の結集を勝ち取った。

愛知県の個人加盟制労働組合名古屋ふれあいユニオン
集会に以下のメッセージを寄せ、
熱い連帯のエールを送った。

吾妻分会の闘いでは、
不当労働行為を行なった
あづまタクシー(吾妻交通・飯坂吾妻交通)に対して、
労働組合への謝罪文の提出が命じられた。
現在、
トヨタグループの鋼材メーカー・愛知製鋼において
不当労働行為と闘っている
我が名古屋ふれあいユニオン知多分会の労働者は、
あづまタクシーに対して命じられた謝罪文の文面を読み、
「オレらも絶対に これ書いてもらわなアカンな!」と
大いに意気を上げていた。

全自交労連吾妻分会の闘いは、
全国の闘う労組に大きな希望を与えているのだ。


弁護士付けずに勝利した吾妻分会の闘いは
私たちの希望です!
労働委員会命令の踏み倒しは
全国の労働者が許さない!

全国の闘う労組に希望を与える、
連合産別・全自交労連吾妻分会の
労働委員会闘争勝利に
熱烈なお祝いのご挨拶をお送りしたいと思います。

私たちは愛知県の個人加盟制労働組合で、
名古屋ふれあいユニオンと申します。
現在、
組合員数約200名。
今年3月に開催された第10回定期大会では
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする
活動方針を採択し、
全国の仲間たちと連携しながら、
トヨタの足下・愛知において、
未組織労働者の組織化に積極的に取り組んでおります。

そうした中で現在当労組は、
労災などの命に関わる切実な問題に関しても
「派遣労組に派遣先との団交権は存在しない」と主張する
トヨタグループの鋼材メーカー・愛知製鋼(旧豊田製鋼)との間で
労働委員会闘争を闘っております。
現役社員へのパワハラ疑惑に関する団体交渉を
公然と拒否する豊田スチールセンターや、
いつまで経っても
労組の団交要求に応じるとも応じないとも言わず、
執拗な団体交渉引き延ばしを行なっている
トヨタグループの工作機械メーカー・ジェイテクト(旧豊田工機)も、
天下の不当労働行為企業です。

こうした当労組にとって
全自交吾妻分会の、
経営側の不当労働行為を鮮やかに跳ね返した
労働委員会闘争勝利、
しかも、
弁護士を付けず、
「ずぶの素人」たちが地域・全国共闘の力で勝ち取った
この労働委員会闘争の勝利は、
文字通り「希望の光」です。
道理と労働者の団結の力は、
金力にものを言わせた
会社側弁護士の力を上回るのだと言うことを、
そして、
労働者は労働者自身の力で
労働委員会闘争に勝利できるのだということを
皆さんははっきり示しました。

職場に正義を実現するには、
働く者の団結と闘う労組の存在が不可欠です。
労働委員会命令を公然と踏み倒しておきながら、
一方では私立高校の理事長を続ける
下田氏の面の皮の厚さにもビックリです。
きっちりカタを付けましょう!


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集し、
愛知県に人権労働運動の灯をともそう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第10回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
郵便振替 00800‐8‐126554
ホームページ
http://homepage3.nifty.com/fureai-union/
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by imadegawatuusin | 2008-06-21 22:48 | 労働運動

――経営側が自ら従業員代表を指名――

■職場に民主主義の確立を!
管理職ユニオン東海からの応援要請を受け、
名古屋市北区の介護付有料老人ホーム・「百ねん庵 楠」への
抗議行動に参加した。
管理職ユニオン東海は、
わが名古屋ふれあいユニオンと同じく
コミュニティユニオン東海ネットワークに加盟する、
私たちの仲間である。

「百ねん庵 楠」には
管理職ユニオン東海書記次長・Kさんの他にも
以前から管理職ユニオン東海の組合員がおり、
会社側に対しても事前に加盟通告をして公然化していた。
にもかかわらず「百ねん庵 楠」を運営する
株式会社ダブルエイチオー(代表取締役:渡邊毅)は、
社内に現存する労働組合を無視し、
経営側が自ら指名した〔注1〕従業員代表の意見聴取のみで
年間休日を15日間も削減、
罰則規定を強化する就業規則の改悪を
強行した。
〔注1〕従業員代表を経営側が指名したということは、
団体交渉の中で会社が自ら認めている。


従業員の利益を代表する従業員代表は
当然にも、従業員投票をはじめとする
民主的手続きによって選出されなければならず、
経営側が自分で指名した人物に、
自分たちが改悪した就業規則を追認させるのは
自作自演の猿芝居以外の何ものでもない。

■休日15日削減は誰が見たって不利益変更!
経営側は休日15日削減の変わりに
給料を6パーセントアップしたから
不利益変更ではないと称しているが、
「改定前」就業規則における休日出勤15日分は
給料の9.3パーセント相当額で、
6パーセントではないのである。
ごまかすな!

団体交渉を申し込んだ労働組合に対し、
会社側は「改定前」就業規則を隠匿し、
一向に誠実交渉に応じようとしていない。
就業規則の「改定」に
後ろ暗いところがないのであれば、
正々堂々と労組に対して資料を示し、
説明を行なえばいいまでである。

抗議対象が老人ホームということもあってか、
本日の抗議行動は、
7日の河合塾前パワハラ抗議行動の「激しさ」とは
打って変わって、
淡々と、静かに、粛々と、
職員・利用者に語りかけるような形で
展開された。
会社側は途中までカメラやビデオで
抗議行動の様子を撮影していたが、
私たちがなんら「過激」なことを行なわないためか
途中で興味を失ったようで、
しばらくすると
ビデオを録画モードのまま施設入り口に置きざりにして
建物の中に引っ込んでしまった。
(別にビデオの撮影がてらに私たちの演説を
 じっくり聞いてもらってもよかったんだけどね)。

明日は午前10時から名古屋地裁で、
管理職ユニオン東海のサンワスタッフ裁判
冒頭陳述!
(派遣労働者虚偽広告事件)。

原告代表の當銘(とうめ)直次郎さんが
口頭で陳述を行ないます。
圧倒的な注目を!


職場の理不尽を許さない、強くやさしい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は
「管理職ユニオン東海」・「名古屋ふれあいユニオン」など
闘う労組に結集し、
愛知県に人権労働運動の灯をともそう!



コミュニティユニオン東海ネットワーク(略称:東海ネット)
東海四県の個人加盟制労働組合の情報交換・経験交流団体。
全国組織・コミュニティユニオン全国ネットワークの東海組織の役割を
事実上 担っている。
参加団体は、
三重:ユニオンみえ連合全国ユニオン
岐阜:岐阜一般労働組合(連合:自治労全国一般
静岡:静岡ふれあいユニオン
愛知:名古屋ふれあいユニオン・
    管理職ユニオン東海(全労協)・
    ゼネラルユニオン東海支部(全労協)・
    女性ユニオン名古屋
労働争議の相互支援や経験交換・集会の共催などに取り組む。
事務局:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (名古屋ふれあいユニオン内)
電話番号:052‐679‐3079
ファックス:052‐679‐3080
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by imadegawatuusin | 2008-06-15 20:13 | 労働運動

――エド委員長「すべてのトヨタ労働者のために」――

■組合員解雇から7年、233人を職場に戻せ!
フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会は6月7日、
豊田産業文化センター大会議室で
第5回総会を開催した。

労働組合からは
トヨタグループの少数派労組・全トヨタユニオン全労連系)や
笹島日雇労働組合(日雇全協)とともに、
愛知県の個人加盟制労働組合名古屋ふれあいユニオンを代表して
筆者も連帯のあいさつを行なった。

全トヨタユニオンの若月忠夫委員長は、
正式な議題とはならないものの
トヨタ自動車との団体交渉の中などでも
フィリピントヨタ労組問題を積極的に取り上げていると紹介。
「市民の皆さんに労働組合を
 どんどん『使って』いってもらいたい」と発言した。
笹島日雇労働組合の大西豊委員長は、
トヨタ下請のプレス部品会社・フタバ産業(正社員労組は全トヨタ労連加盟)に
外国人労働者を派遣していた「トモサービス」が、
労働者の弱みに付け込んで労災申請さえも怠り、
非道な搾取を行なっている実態を告発した。

名古屋ふれあいユニオンを代表して筆者は、
トヨタグループの自動車部品メーカー・デンソー
グループ企業であるアンデン(正社員労組は全トヨタ労連)において、
構内下請企業・トゥエンティファーストの労働者約50人を組織し、
会社側と労使協議会などを開催している活動について紹介。
トヨタグループの鋼材メーカー・愛知製鋼
トヨタ自動車二次下請けの自動車部品メーカーでも
それぞれ二桁に上る非正規雇用労働者たちを組織し、
これまで未組織状態に置かれてきた労働者たちを
積極的に労働組合の旗の下に組織化していることを報告した。

わが名古屋ふれあいユニオンに加盟しているトヨタ系労働者には、
日本人の派遣・請負など非正規雇用労働者はもとより、
日系ブラジル人労働者やベトナム人「実習生」など
外国人労働者も多い。
彼らが海を渡ってやって来た日本において、
劣悪な労働条件をも甘んじて受け入れさせられてきたことと、
トヨタが海外(特に発展途上国)において労働運動を弾圧し
発展途上国労働者たちを
無権利・低賃金状態に置き続けていることとは
表裏一体の問題である。
国境を越えた不当労働行為への闘い(フィリピントヨタ労組支援)と、
足元における国際連帯の闘い(移住労働者の組織化)とを結びつけ、
相乗的に、
オールトヨタ労働者の労働条件の向上を勝ち取ってゆこうと
筆者はあいさつの中で呼びかけた。

フィリピントヨタ労組を支援する会本部からは、
フィリピントヨタ労組の上部団体でもある
連合産別・全造船機械関東地協の吉田さんなど2名が出席。
パワーポイントを使った映像で年間の活動を振り返った後、
フィリピントヨタ労組を取り巻くフィリピン現地の政治情勢などの
解説を受けた。

今年度活動方針の質疑応答の中で筆者は、
毎年愛知県で2月11日に開かれる
トヨタ総行動への「支援する会」の参加などを提起、
前向きな回答を得た。

総会にはフィリピントヨタ労組の
エド=クベロ委員長からのメッセージも到着。
自らがトヨタからクビを切られつつも、
なお「オールトヨタ労働者のために」と叫んで締めくくった
彼の連帯のあいさつは、
多くの参加者の共感を集めた。

総会は最後に、
今年一年の活動を担う役員を選出。
我が名古屋ふれあいユニオンのH組合員も
運営委員に選出された。

フィリピントヨタ労組233名解雇から7年。
この間、国連国際労働機関は4度にわたってフィリピン政府に対し、
フィリピントヨタ社が労組との団体交渉に応じ
被解雇者を現職復帰させるための
適切な処置をとることなどを求める勧告を発し続けている。
日本のトヨタ自動車労組などの上部団体・国際金属労連もなお、
フィリピントヨタ労組の闘いを支持する姿勢を崩していない。

筆者はここに改めて、フィリピントヨタ社

1.2003年9月のフィリピン最高裁の判決に従い、
  フィリピントヨタ労働組合との団体交渉を直ちに行なうこと。
2.国連・国際労働機関の勧告や
  国際金属労働組合連盟の求めに応じ、
  フィリピントヨタ労働組合組合員の解雇を撤回すること。

を強く要求するものである。


【参考記事】
「オールトヨタは一つ」
フィリピントヨタ労組連帯行動
フィリピン労組支援者:名古屋モーターショーで宣伝
NFU:今年もフィリピントヨタ労組キャンペーンに参加
フィリピントヨタ労組エド=クベロ委員長と交流
フィリピントヨタ労組連帯、トヨタ本社前行動
フィリピントヨタ労組、今年も来日
フィリピントヨタ労組連帯行動に参加!


市民団体フィリピントヨタ労組を支援する会
住所:〒237-0063 神奈川県横須賀市追浜東町3-63-901
TEL / FAX: 046-866-4930
電子メール:protest-toyota@list.jca.apc.org
ホームページ:http://www.green.dti.ne.jp/protest_toyota/
年会費
 個人: 一口 5000円
 団体: 原則として二口 10000円
(会費は、フィリピンに送金され、
 現地の裁判闘争費用、保釈金、
 組合事務所の経費、組合の行動費等に使われます)。
郵便振替口座: 00290-7-60036
加入者名: 「フィリピントヨタ労組を支援する会」

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by imadegawatuusin | 2008-06-14 18:23 | 労働運動

――「トヨタ2兆円」を支えた「時給300円の労働者」たち――

■「研修生」問題の流れを変えたTMC訴訟
トヨタ自動車の三次下請会社で働くベトナム人「実習生」6人が、
最低賃金以下で不当に働かされた上、
セクハラ・パワハラ・差別的言動など
度重なる人権侵害を受け続けたとして
受け入れ会社・TMC及び
受け入れ機関・豊田技術交流事業協同組合を訴えていた裁判で、
5月22日、
TMCと協同組合とが連帯して
原告たちに一定の和解金を支払うことで
ついに和解が成立した(朝日新聞6月13日)。

この裁判が始まるにあたっては2007年2月、
名古屋労災職業病研究会を中心に、
名古屋ふれあいユニオン浅野文秀委員長(当時)や筆者を含む
5団体・10個人によって
「TMCのベトナム人実習生6人の裁判闘争を支える会」が結成され、
後には団体としての名古屋ふれあいユニオンも会員となって
彼女たちの裁判闘争を支えてきた。

このたび裁判闘争が和解に至ったことを受け、
TMC裁判に全国から寄せられたご支援・ご注目に
心から感謝の意を表したい。
「支える会」はTMC裁判の報告会を、
7月5日(土)14:30~16:00、
名古屋労災職業病研究会事務所にて予定している。

外国人「研修生」・「実習生」から
労働相談を受ける活動に身を置くものとして、
このTMC裁判が愛知の労働現場に及ぼした影響の大きさを
最近特に感じている。

TMC訴訟の提訴前後までは、
愛知県下では本当に、
外国人「研修生」はもちろん、
法律上労働者性を持つとされる「実習生」すら、
最低賃金以下で働かされるのが「当たり前」というような状況であった。
しかしTMC訴訟が起こった後は、
さすがにメディアで大きく取り上げられたせいもあってか
あからさまに最低賃金を払わない企業は珍しくなった。
(もっとも、いったん法定最低賃金を払った上で、
 明らかに法外な「家賃」や「光熱費」を徴収するという形で、
 搾取の構造そのものは今も継続されている。
 いずれにしても、
 「外国人『研修生』・『実習生』には何が何でも
  最低賃金は払わない」という一部企業の姿勢には、
 今日なお何の変わりもないのであるが)。

原告女性6人は、
トヨタ車のヘッドレスト・アームレストの製造に従事していた。
「トヨタ2兆円」を底辺で支えてきた彼女たちの勇気が、
まさに当時の外国人「研修」・「実習」のあり方を揺るがし、
新たな局面を切り開いたのである。

私たち名古屋ふれあいユニオンは今、
TMC闘争後現れてきた「新たな搾取」の構造と対決すべく、
ベトナム人「実習生」たちの職場において組織化を進め、
いよいよ公然化に乗り出そうとしている。

引き続き、全国からの支援・注目をお願いしたい。


【関連記事】
外国人「研修生・実習生」問題学習会に参加
トヨタ系ベトナム人「実習生」裁判報告会
TMC裁判:「実習生」リエンさん、本人尋問に臨む
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by imadegawatuusin | 2008-06-13 02:49 | 労働運動

――名駅キャンパス講師逆ギレ、抗議労組らに「頭悪い」と暴言――

■職員を一日中部屋の隅に立たせるのは「業務」か
6月7日、
管理職ユニオン東海の呼びかけに応え、
大手進学塾・河合塾職場における
職員へのパワハラに抗議する
河合塾名駅キャンパス前行動に参加した。
管理職ユニオン東海は わが名古屋ふれあいユニオンと同じく、
コミュニティユニオン東海ネットワークに加盟する
私たちの仲間である。

河合塾の小牧校や千種校に
「リストラ部屋」と呼ばれる「業務サポート部」なる部署が誕生したのは
昨年10月のことであった。
ここでは全国から集められてきたリストラ候補者たちが、
嫌がらせまがいの仕事をやらされることになっている。
塾側は、絶えきれなくなった職員が
自ら退職届を提出しに来ることを待っているというわけだ。
河合塾に勤続28年の
管理職ユニオン東海組合員・Gさんがまず配属されたのは、
この「業務サポート部」の「Aチーム」であった。

Gさんはそれまでの部署・「模試業務センター名古屋」での
テストの採点業務などを取り上げられ、
社内便の仕分け・発送などの、
従来は社外委託に出していたような業務に
従事することとなった。
しかしGさんはめげなかった。
リストラ圧力にひるむことなく
Gさんは会社から与えられた業務に従事し続けた。

すると今年4月、
Gさんは「業務サポート部」(リストラ部屋)の「Aチーム」から、
さらに「Bチーム」に行くよう命じられた。
そしてそこでGさんは、
「一日中職場の隅に立ち続ける」という奇怪な「業務」を
命じられることになったのだ。

またある日には、
「河合塾」の腕章・名札をつけて
JR千種駅前の清掃や草取りをするよう命じられた。

こうした陰湿な嫌がらせにも屈することなく
「業務」をこなし続けたGさんに、
河合塾はついに
「辞めて
 妹さんの主人の実家の鮎の養殖場で働け」などの暴言を
繰り返すようになり、
4月25日の業務終了際には「退職願」の用紙をGさんに押し付け、
書いて出すようにと言ってきたのである。

その後もGさんへのパワハラは続いた。
5月に入ってもGさんは1日中職場で立たされ続け、
抜き打ち的に一部の仕事を与えられては、
少しでもミスをすると
「やっぱりダメだ」と評価されるという嫌がらせに
耐え続けた。

団体交渉の中で労組側が追及すると、
河合塾側は以上の事実そのものは認めたうえで〔注1〕、
Gさんを部屋の隅に立たせ続けているのは
「教育の一環」、
河合塾の腕章・名札をつけてJR千種駅前の清掃・草取りをさせるのは
「社会奉仕」、
退職勧奨は「親心」であるなどと回答し、
こうした陰湿なパワハラを公然と居直った。
(一体どこの世界に我が子のクビを切る「親心」が
 あるというのか。
 この法人は職員へのパワハラの陰湿さはもとより、
 その弁解の見苦しさにおいても
 特筆に価するものがある)。
〔注1〕団体交渉の内容は双方合意の上で
きちんとテープに録音されている。


さらに、
5月20日の団体交渉に出た井ノ上人事部長は、
当日の団体交渉の中で労組と合意した事項を
翌日になって突然反故にしてくるなど、
非常識な対応に終始している。
(こうした経緯を見ると、井ノ上人事部長は
 はたして本当に会社側の全権を代表する権能を与えられて
 団体交渉に出席しているのか、
 はなはだ疑わしいと言わざるを得ない。
 労働組合側はこうしたことから、
 真に決定権を有する河合塾理事クラスの
 団交出席を求めている)。

■抗議行動に塾講師D氏怒鳴り込み→退散
こうした河合塾側のあまりに不誠実な対応に対し、
管理職ユニオン東海は6月2日、
「労働争議予告通知書」を塾側に送付し、
6月7日の抗議行動の敢行と
その日時・場所などを事前に通告しておいた。

そして7日の抗議行動当日には、
当労組やユニオンみえなどの友好労組を含む
約20名の労働者たちが河合塾人権闘争に連帯して結集、
Gさんに対する姑息・卑劣なパワハラに
怒りの声を上げたのである。

抗議活動を行なっていると、
河合塾名駅キャンパスの建物の中から
Dという一人の講師が怒鳴り込みに来て、
抗議行動をやめろと血相を変えて迫ってきた。
私たちが、
これは労働組合による正当な争議・抗議行動であることを伝え、
毅然としてこれをはねつけたところ、
D氏はついに返答につまり、
「お前ら、頭悪いんとちゃうか!!」などという
実に一方的な捨てぜりふを吐きながら
建物の中にすごすごと引き返していった。
このような河合塾講師・D氏の抗議逆ギレ、
身勝手極まりない暴言に、
僕は、心からの怒りを込めて抗議する。

当日は河合塾の保護者説明会が行なわれており、
ビラの受け取りも大変良く、
大きな反響を呼んでいた。

河合塾は真に決定権を持つ理事を
労働組合との団体交渉に出席させ、
Gさんを直ちに本来業務、
すなわち「模試事務センター名古屋」に復帰させるべきである。

私たちコミュニティ・ユニオン
職場の理不尽を許さない。
こうした悪質なパワハラ逆ギレ・開き直り企業に対しては、
所属労組の枠を超え、
共同して立ち向かうのだということを はっきり示してゆきたいと
思っている。

河合塾に人権労働運動の灯をともそう!
コミュニティユニオンは闘うぞ!


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は
「管理職ユニオン東海」・「名古屋ふれあいユニオン」などの
闘う労組に結集し、
愛知県に人権労働運動の灯をともそう!



コミュニティユニオン東海ネットワーク(略称:東海ネット)
東海四県の個人加盟制労働組合の情報交換・経験交流団体。
全国組織・コミュニティユニオン全国ネットワークの東海組織の役割を
事実上 担っている。
参加団体は、
三重:ユニオンみえ連合全国ユニオン
岐阜:岐阜一般労働組合(連合:自治労全国一般
静岡:静岡ふれあいユニオン
愛知:名古屋ふれあいユニオン・
    管理職ユニオン東海(全労協)・
    ゼネラルユニオン東海支部(全労協)・
    女性ユニオン名古屋
労働争議の相互支援や経験交換・集会の共催などに取り組む。
事務局:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (名古屋ふれあいユニオン内)
電話番号:052‐679‐3079
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by imadegawatuusin | 2008-06-12 00:50 | 労働運動

――労働委員会斡旋決裂! 舞台は法廷闘争へ――

■日系ブラジル人労働者、法廷闘争に立つ!
アイシン精機ジェイテクトなどトヨタグループ企業
下請け会社・コーリツ(愛知県刈谷市、角岡昭典社長)の意向で
日系ブラジル人派遣社員
雇用期間途中に解雇された問題で、
愛知県の個人加盟制労働組合
名古屋ふれあいユニオン組合員の当該労働者が
6月6日、不当解雇を理由に角文グループの人材派遣会社・
トータルサービスシステムズ(代表取締役:鈴木民也)を
名古屋地裁岡崎支部に提訴した
(6月7日毎日新聞中日新聞日本経済新聞)。

提訴したのは
知多市に住む日系ブラジル人男性・
デ=モラエス=フランクリン=アキヒトさん(33歳)。
フランクリンさんは2006年11月、
角文グループの「業務請負」会社・ベルテックを通じて
コーリツに就労。
入社にあたっては
コーリツ人事部門の係長・班長によるによる事前面接があり、
日本語やノギスの使い方・計り方についての「テスト」のあと、
コーリツの係長から
「長く勤めてほしい」との言葉をかけられたという。

■背景にトヨタ系下請企業での偽装請負
ベルテックとコーリツの関係は、
典型的な偽装請負そのものだった。
コーリツ社員の指揮命令のもと、
ベルテックをはじめとする複数の「請負会社」の社員が
コーリツ本社工場で働いていた。
以前、
派遣会社で担当者をしていたこともあるフランクリンさんは、
「これは『請負』ではなく『派遣』ではないですか」
と尋ねたが、
上司は口を濁すばかりで
はっきりとは答えなかったという。

しかしその後、
アイシン精機などトヨタグループは
下請企業に対し、
労働者の社会保険への加入徹底の働きかけを強めたことから、
ベルテックはトヨタ系労働者の部分を
同じ角文グループの「トータルサービスシステムズ」に移籍。
(しかし、両社の住所や代表取締役は全く同一)。
フランクリンさんをはじめとする
コーリツ勤務の偽装請負労働者らは、
07年1月、
そのままトータルサービスシステムズの派遣社員として
雇い直され、
社会保険にも加入できるようになった。

ところが同年4月の人事異動にともない、
コーリツの上司が代わったころから、
フランクリンさんは突如として
生産数を上げるよう言われるようになった。
それまで1日370個作っていた自動車部品を、
450個作るようにとノルマが課された。
そしてそのノルマを達成するため、
生産用機械の速度を、
規定の110パーセント~120パーセントにまで
上げての生産を強いられた。

「私は機械の使い方を習ったときから、
 速度は100パーセント以上で使ってはならないと
 教えられてきた。
 120パーセントの速度で動かせば、
 確かに数は多く作れても、
 いい品質の物はできない」とフランクリンさんは語る。
するとフランクリンさんは、
「生産が間に合わない」などとして
2007年9月30日までの雇用期間を約4ヶ月残し、
6月6日、解雇されてしまったのだ。
解雇に先立ってフランクリンさんに
会社から注意や指導が行なわれたことはなく、
解雇に当たっても
フランクリンさんから言い分を聞こうとの姿勢はみられなかった。
このような乱暴な解雇が是認されれば、
派遣先が自社の雇用する労働者ですらない派遣労働者を
恣意的な理由で解雇することが可能となり、
同様の事例が大手を振ってまかり通るようになってしまうだろう。

■非常識な対応に終始した会社側
フランクリンさんから相談を受けた
名古屋ふれあいユニオンの平良マルコス副委員長は、
労働基準法に基づき、
30日分の解雇予告手当の支給を
トータルサービスシステムズに求めた。
しかしTSS側は、
フランクリンさんに30日間の「休業」を命じ、
その間 賃金の60パーセントのみを支払い解雇するという
脱法的な手口をもってこれを拒否。
トータルサービスシステムズ側のあまりに不誠実な対応に
名古屋ふれあいユニオンは、
民法628条の規定に基づき、
雇用期間である9月30日までの賃金の支払いを求めたが、
トータルサービスシステムズは
一切これに応じようとしなかった。

労働争議は今年3月、
愛知県労働委員会の斡旋に付された。
ここでは労働委員の先生方より
再三にわたって
トータルサービスシステムズ側への説得が
行なわれたというが、
会社側は我がユニオンの法に基づく訴えを拒絶し、
労働委員会における斡旋は決裂した。

以上の経過を聞いた
名古屋共同法律事務所の森弘典弁護士は、
「入社からその後の経緯を聞くと、
 9月30日までの雇用期間の賃金請求権はもとより、
 その後の更新期待権をも主張できる」と回答。
フランクリンさんはこの度、
解雇の無効と未払い賃金約415万円の支払いなどを
求める提訴に踏み切った。

提訴後、
名古屋地裁の記者クラブで会見を行ったフランクリンさんは、
「多くの日系ブラジル人労働者が、
 会社に一言クビといわれただけで
 『仕方がない』とあきらめてしまっている。
 労働組合のことなどをよく知って、
 間違ったことは正していこう」と呼びかけた。

■「話し合い途中の提訴」!? 笑わせるな!
トータルサービスシステム側は、
中京テレビの取材に対し、
「話し合い途中の提訴で困惑している」などと
コメントしたらしい。
「笑わせるな」と言ってやりたい。

この会社は名古屋ふれあいユニオンとの団体交渉では
労働基準法上の最低基準である
1ヶ月分の解雇予告手当すら支払おうとはしなかった。
愛知県労働委員会での「斡旋」でも、
労働委員の先生方に
散々訳の分からないことを言い倒して
今年3月に決裂させた。
その直後に1度だけ電話があって以来、
会社側はユニオンにも当人にも、
この間 何の連絡もよこさなかったのである。
それから一体何ヶ月が経過したと思っているのか。
自分たちが提訴された途端、
突如として「話し合い途中の提訴」などということを
いけしゃあしゃあと言い出せる面の皮の厚さには
もはや感心するほかない。

当初、労働基準法の最低基準である
たった1ヶ月分の解雇予告手当の支払いすら渋った
角文グループ・トータルサービスシステムズは、
結果、はるかに重いツケを支払わされることになりそうだ。


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トータルサービスシステムズ準備書面の支離滅裂
TSS訴訟、和解成立

職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を!
愛知県下の未組織労働者は名古屋ふれあいユニオンに結集し、
愛知県に人権労働運動の灯をともそう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第10回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
郵便振替 00800‐8‐126554
ホームページ
http://homepage3.nifty.com/fureai-union/
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by imadegawatuusin | 2008-06-08 21:41 | 労働運動

「現代は団結が難しい。
 だからこそ、
 蟹工船があこがれの対象になっているのでは
 (名古屋ふれあいユニオン酒井さん11面)」
(『中日新聞』6月5日夕刊1面)


■「本当に、ワーキングプアが読んでるの?」
「『蟹工船』ブーム
 ――荒れる海 低賃金で働く男たち描く――
 ワーキングプア 若者ら共感」と題する記事が
『中日新聞』6月5日夕刊に掲載され、
僕のコメントが掲載された。
関係する部分だけを引用すると以下の通り。

東海地区は、
有効求人倍率の水準は高い。
しかし、
派遣労働者らが参加する
「名古屋ふれあいユニオン」の委員長、
酒井徹さん(24)は、
不安定な雇用状況を蟹工船に重ねる。

「同じ工場で正社員、派遣社員、
 日系ブラジル人、研修生が働き、
 しかも待遇が異なる。
 今や誰でも格差は身近な関心事で、
 幅広い層がブームを支えているのでは」
という。

蟹工船では労働者が団結し、
経営者側に立ち向かう。
しかし、
自身も派遣やホームレスの経験がある酒井さんは
こうも指摘する。

「現代はむしろ団結が難しく、
 希望を見いだしにくい。
 だからこそ、
 蟹工船があこがれの対象になっているのではないか」


……とまぁ いっぱしのことを言っていますが、
『蟹工船』なんて大学時代に1度読んだきりで
ほとんど忘れていたようなもので、
『中日新聞』の記者さんが突然組合事務所に来たので、
かなりいい加減なことを口走っていたような……。
(確かこんな感じのやりとりでした↓)。

記者「いま、
   小林多喜二の『蟹工船』が
   売れているんだそうですね。
   若い派遣労働者なんかが
   自らの境遇に重ね合わせて
   共感したりしてるんでしょうか」

酒井「それ、ホントの話なんですか。
   売れてる売れてるって話は聞きますけど、
   実際の派遣労働者で
   『蟹工船』読んでる人の話なんて、
   少なくとも僕は聞いたことありませんけど……」

記者「でも栄の本屋さんとか行ったら
   平積みになってて、
   ものすごい部数が売れてるって話ですよ」

酒井「うーん……、実際の派遣労働者がというよりは、
   もうちょっとインテリというか、
   そういった層が買っていってるんじゃないかと
   いう感じがしますけどね。
   いろんな地域から かき集められた労働者が
   蟹工船だのマグロ漁船だのに乗せられたりとか、
   あるいは
   いわゆる『飯場』でも『タコ部屋』でもいいんですけど、
   そういう『蟹工船労働』っていうのは、
   一昔前までは世間からかなり隔絶されたところに
   あったんじゃないかと思うんですよね。
   ところがここ数年、
   製造業にも派遣労働者が解禁されて、
   『住み込み派遣』なんていう形で、
   どんどん「普通の工場」の中に入って来ちゃった。
   沖縄とか東北とかから集められてきた労働者が
   派遣会社の用意した寮に入れられて、
   毎朝派遣会社の手配したバスに乗って
   工場にやってくる。
   昔の『蟹工船』は海の上にあってなかなか見えなかったけど、
   いまじゃごく普通の町工場に、
   ネットカフェで暮らしている日雇い派遣労働者なんかが
   ひょこっと来たりして、
   『蟹工船労働』がいわゆる『一般』の労働者にとって
   目に見える、身近な、『明日は我が身』の存在に
   なりつつある。
   そういったことを敏感に感じ取った、
   派遣労働者そのものよりは
   もうちょっとハイクラスな層の労働者たちが
   本を買っていってるんじゃないでしょうか」

記者「格差が身近なものになっているということですか」

酒井「例えば今年の冬、
   グッドウィルでこたつ工場に日雇い派遣で行ったんですけど、
   僕に仕事を教えてくれたのが
   龍さんという中国人研修生だったんですよね。
   僕に仕事を教えるぐらいですから、
   僕よりずっと仕事ができる。
   職場のみんなから頼りにされている。
   でもこの人、愛知県の最低賃金である
   時給714円すらもらっていないんです。
   ある日1日だけヒョコッと行った僕が
   時給800円もらってるのにですよ。
   『蟹工船』でも同じ船の中に
   全然違う所から来た労働者が集められて
   最初は分断されてるけど、
   同じ釜で飯を食って、
   同じようにひどい目に遭っていく中で
   最終的には一つに団結していく。
   でも、いまは違うんです。
   同じ非正規労働者でも、
   派遣労働者と外国人研修生では
   全然立場が違う。
   まして日雇い派遣なんか、
   今日行く職場と明日行く職場が全然違う。
   今日一緒に働いている人と
   明日一緒に働く人が違っている。
   これで、
   労働者は団結して闘おうっていうのが
   むちゃくちゃ難しい。
   派遣労働者は正社員との格差に怒るというよりも、
   そもそも『ハケン』と『正社員』は違うんだから……という
   あきらめが もはや先行してしまう。
   だからね、
   いまの労働者にとって『蟹工船』っていうのは
   一種のあこがれだと思うんですよ。
   もちろん、当時の職場環境は
   今よりずっと劣悪だし、
   代わってやろうかと言われたら
   全力でお断りするけど、
   でも、本を読んでそこに自分を投影している人たちって、
   『労働者が最後は団結して立ち上がる』あの結末に、
   何かあこがれみたいなものを
   感じているんじゃないでしょうかね」

ちなみに小林多喜二といえば、
僕は三浦綾子の書いた、
小林多喜二の母・セキを主人公とする
『母』という小説が大好きです。
小林多喜二の『蟹工船』そのものは
実を言うとあまり印象に残ってないし、
面白かったという感覚もないのですが、
この小説には泣けました。

「私は小説をかくことが、
 あんなにおっかないことだとは
 おもってもみなかった。
 あの多喜二が小説書いて殺されるなんて……」

「わたしはねえ、
 なんぼしてもわからんことがあった。
 多喜二がどれほどの極悪人だからと言って、
 捕らえていきなり竹刀で殴ったり、
 千枚通しでももだばめったやたらに刺し通して、
 殺していいもんだべか。
 警察は裁判にもかけないでいきなり殺しても
 いいもんだべか」

「多喜二は死んだ。
 指はぶらんとするほど折られても、
 足はぶすぶす千枚通しで刺されても、
 守らねばならない秘密は守ったんだと。
 そう言って、
 党の人たち、みんなほめてくれたの。
 でも、
 ほめられんでもいい。
 生きていてほしかった(三浦綾子『母』)



【参考記事】
評伝・葉山嘉樹(「セメント樽の中の手紙」作者)
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by imadegawatuusin | 2008-06-05 22:28 | 文芸