お詫びと訂正

愛知県の個人加盟制労働組合・名古屋ふれあいユニオン
(「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」加盟)は、
2月11日に開催されたトヨタ総行動にて、
「今、トヨタの足元で」と題されたチラシを
配布いたしました。

この中で、
安城市に本社を置く総合物流企業・「カリツー」について、
「正社員労組は全トヨタ労連に加盟している」と
記載いたしました。
しかし、
全トヨタ労連に加盟しているのはカリツーの正社員労組ではなく、
カリツーが工場内に「請負現場」を持ち、
名古屋ふれあいユニオンに加盟する労働者らが
実際にそこで働いていた
「シミズ工業」の正社員労働組合です。

誤った情報を流布してしまいましたことをお詫びして、
以下のように訂正し、
以後このような誤りを繰り返さないよう、
情報の確認を徹底いたします。


●カリツー(派遣先)/さくら開発(派遣元)
カリツーは安城市に本社を置く総合物流企業。
デンソーグループのシミズ工業(正社員労組は全トヨタ労連加盟)構内にて
リフトの請負を行ない、
派遣会社・さくら開発から
派遣法の定める3年を超えて
違法派遣を受けていた。

ところがカリツーは2009年、
派遣契約の契約期間中に
さくら開発に派遣契約の中途解除を通告。
にもかかわらず、
さくら開発に契約中と解除にともなう補償を
行なっていない。

(さくら開発側も、
 「取引先なので」と
 カリツーに補償を要求しようとすらしない)。

労働者らは一方的に「休業」に追い込まれ、
本来得られるべき賃金の6割しか補償されない状況が
続いている。
労働局は2009年、
カリツーの派遣法違反を認定し、
雇用の安定を図るよう指導を行なっている。


労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第11回定期大会では、
「連合」単産・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山303号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
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by imadegawatuusin | 2010-03-31 12:55 | 労働運動

――男性の請求は棄却――

違法派遣で働かされていることを労働局に申告し、
派遣先に正社員として雇用されたにもかかわらず、
その翌月に期間契約社員に切り替えられて
1年後に「雇い止め」されたのは不当であるとして、
愛知県豊橋市に住む男性労働者が
同市にある勤務先・ムサシ鉄工(代表取締役:松井繁裕)を相手に
起こしていた裁判の判決が
3月25日に名古屋地裁豊橋支部で言い渡された。
名古屋地裁豊橋支部の島田正人裁判官は、
労働者派遣法の定める派遣可能期間を過ぎたあとも
男性を就労させていた勤務先には、
男性を直接雇用する義務が生じていたと認定。
男性がいったんは正社員として
勤務先に雇い入れられていた事実を認めた上で、
男性がその翌月、
期間の定めのある雇用契約書に記名したことで
労働契約が変更されたとして
男性の訴えを退けた。
 
■派遣先訴訟、全国で厳しい判断
午後1時10分。
島田正人裁判官が入廷し、
判決主文の読み上げが始まる。
 
「主文。
 1、原告の請求をいずれも棄却する。
 2、訴訟費用は原告の負担とする」。
あっけにとられる
原告の日系ブラジル人男性・平良マルセロさんに
代理人の中谷雄二弁護士が、
「負けたよ。全面敗訴だ」と語りかける。
「この事件はいけると思ってたんだけどなぁ……」。
 
偽装請負や違法派遣の状態で働かされてきた労働者が、
実際に仕事をさせてきた派遣先の責任を問う裁判は、
いまや全国で60件以上あるとされる。
2008年に大阪高裁が
「松下プラズマディスプレイ」事件で、
偽装請負で働いてきた期間を派遣先との雇用期間に算入し、
「雇い止め」を無効とする判決を下して以降、
全国の労働者が派遣先を相手取り
裁判闘争に打って出た。
 
だが、
松下プラズマディスプレイ事件
2009年12月に
労働者側の訴えを退ける逆転敗訴が最高裁で確定。
以後全国で
労働者側に不利な決定や訴訟指揮が相次いでいる。
 
「京都のNTTか、
 名古屋のムサシ鉄工か、
 どちらかでこの流れを押し返せると
 思ってたんだが……」と
中谷雄二弁護士は悔しがる。
ムサシ鉄工事件判決の2日前の3月23日にも、
NTTグループの研究所で偽装請負で働かされた上に
契約を打ち切られたとして
三次請負会社の元社員がNTTに
地位確認を求めていた裁判でも、
京都地裁は
「NTTは作業の指示をしても、
 賃金などは決めておらず
 暗黙の労働契約もなかった」として、
「NTTとの間に労働契約があったことにならない」と
男性の訴えを退ける判決を
言い渡している(MSN産経ニュース3月24日)。
 
中谷雄二弁護士は、
「マルセロさんは
 派遣社員としてムサシ鉄工に就労するとき、
 ムサシ鉄工から事前面接どころか
 『採用試験』まで受けている。
 違法派遣の告発後、
 直接雇用にあたっては
 『期間の定めなし』という正社員の労働条件通知書も
 受け取っている。
 これで勝てないなら勝てる事案がない」と
コメント。
マルセロさんが加盟する
愛知県の個人加盟制労働組合名古屋ふれあいユニオン
「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」加盟)の
組合員など
傍聴に駆けつけた支援者らの間には
重苦しい雰囲気が漂った。
 
■違法派遣、「派遣先に直接雇用義務」
だが、
判決言い渡しから10分後、
代理人の中谷雄二弁護士は
判決文を受け取り内容を分析した上で、
「裁判官がぎりぎりまで
 迷って書いた判決であることがうかがえる。
 なかなか興味深い内容だ」と
支援者らに告げた。
 
判決は、
当初労働者派遣法の定める
派遣可能期間を過ぎて
派遣社員のまま働かされていたマルセロさんに対して、
派遣先であるムサシ鉄工は
直接雇用する義務が生じていたと
明確に認定した。
 
現在の厚生労働省の行政解釈では、
派遣先が派遣労働者に直接雇用を申し込む義務は、
派遣可能期間抵触日の前に
派遣会社からその旨を伝える通知が行なわれ、
なおかつ派遣先がその労働者を
使い続けた場合に限られるとされている。
偽装請負や違法派遣を行う派遣会社が、
「うちの労働者を直接雇用しなければ
 使い続けられなくなりますよ」などという通知を
派遣先にすることは
実際にはまず考えられない。
派遣可能期間を過ぎても
派遣労働者のまま働かされている労働者が
勇気を振り絞ってその事実を告発しても、
労働局などの行政機関は派遣先に対し、
「雇用の安定を図るように」というような抽象的な指導や、
担当者が口頭で
直接雇用を「推奨」(お勧め)するといった、
強制力に欠ける指導しか行えないのが現状だ。
 
今回の裁判でもムサシ鉄工は、
「被告(筆者注:=ムサシ鉄工)は、
 ラポール(筆者注:=派遣会社)から、
 労働者派遣法40条の4
 (筆者注:=派遣先の直接雇用申し込み義務を定める条文)の
 前提となる通知を受けていない」と主張。
違法派遣によってマルセロさんに対し
直接雇用の義務やその申し込み義務が
生じていたことを否定していた。
 
だが判決は、
こうしたムサシ鉄工側の言い分を退け、
「被告は、
 派遣可能期間を経過後も
 原告(筆者注:=マルセロさん)を
 就労させていたものであるから、
 労働者派遣法上、
 原告に対し、
 直接雇用する義務が生じていたことが
 認められる」と
はっきりと認定した。
派遣可能期間を経過後も労働者を就労させていれば、
派遣会社側から事前に通知があろうと無かろうと、
労働者派遣法上、
労働者を直接雇用する義務が生じるという
名古屋地裁豊橋支部の判断は、
現在の行政解釈からは
確かに一歩前進している。
これは、
全国で違法派遣の状態で働かされている仲間たちに
大きな勇気を与える判断だ。
マルセロさんの闘いは、
決して無駄ではなかったのである。
 
一方で判決は、
「被告に直接雇用契約の申込み義務が課せられ、
 これを履行しない場合に、
 労働者派遣法に定める
 指導、助言、是正勧告、公表などの措置が
 加えられることはあっても、
 直接雇用契約の申込みが実際にない以上、
 直接の雇用契約が締結されると
 解することはできず、
 客観的に推認されるところの契約者意思として
 検討してみても、
 黙示の労働契約が締結されたものと評価することは
 できない」と、
違法派遣時からマルセロさんとムサシ鉄工との間に
「黙示の労働契約」が成立していたことは否定した。
ムサシ鉄工には違法派遣当時から、
マルセロさんを直接雇用する義務が生じていたが、
現にマルセロさんに直接雇用を申し入れていなかった以上、
実際に直接雇用が成立していたとはいえないという。
ムサシ鉄工に義務を果たさせるには
労働局によって
「労働者派遣法に定める
 指導、助言、是正勧告、公表などの措置が加えられる」
しかないというわけだ。
 
そうであればなおのこと、
労働局の職責は重大である。
「派遣会社から派遣先に通知がなされていない以上、
 直接雇用の義務や申し込み義務は生じない」として
「労働者派遣法に定める
 指導、助言、是正勧告、公表などの措置」を
加えようとしない現在の労働行政に、
判決は厳しい注文を突きつけたことになる。
 
■「マルセロさんは正社員だった」
次に判決は、
愛知労働局の
「雇用の安定を図るように」という指導を受けて、
ムサシ鉄工がマルセロさんを
雇用期間の定めのない正社員として雇い入れたことを
明確に認定した。
 
ムサシ鉄工は2006年10月20日ごろ、
マルセロさんに「労働条件通知書」を交付した。
そしてムサシ鉄工は同10月24日に、
「条件を提示し、
 平成18年(筆者注:=2006年)10月24日に
 雇い入れることになった」などと記載した改善報告書を
愛知労働局に提出している。
 
「この記載からすると、
 本件労働条件通知書を
 単なる例示として提示したのではなく、
 原告の労働条件として提示し、
 原告を雇い入れたものと推認される。
 以上に認定の各事実によれば、
 被告は、
 平成18年10月24日ころ、
 原告との間で、
 本件労働条件通知書の内容によって、
 労働契約を締結したものと認められ、
 甲第3号証(筆者注:=労働条件通知書)によれば、
 本件労働条件通知書には、
 期間の定めなしとされていたことが
 認められることからすると、
 期間の定めのない労働契約が
 成立していたものと認められる」。
 
ムサシ鉄工の松井繁裕社長は
裁判の証人尋問の中で、
「期間の定めなし」を意味するポルトガル語に
マルを付けたのは、
その意味がわからなかったため生じた
間違いであるなどと話していた。
(もっともこの「労働条件通知書」には、
 松井社長がマルを付けた
 「Nao determinado」という言葉のすぐ下に
 日本語で「期間の定めなし」と
 きちんとルビが振られているし、
 その隣には
 「期間の定めあり」とルビの振られた
 「Determinado」という言葉もあるのだが、
 そこにはマルがついていない。
 また、
 「期間の定めあり」の隣にある
 「○年○月○日~○年○月○日」の欄にも
 松井社長は何の記載もしないまま
 マルセロさんにこの書類を渡している)。
 
判決はこのような松井社長の言い分を
次のように一蹴している。
 
被告代表者は、
陳述書(乙第1号証)においては、
「安直に『期間の定めなし』を
丸で囲んでしまいました」と記載しており、
「期間の定めなし」を意味する箇所に
丸を付けること自体は認識していたことを
自認していたことに照らすと、
被告代表者の上記供述は容易に信用できず、
むしろ、
期間の定めなしを意味する文言であることを
認識しつつ、
これに丸を付したものと認められる。
また、
上記供述は、
1(5)に認定の改善報告書記載と
整合しにくいものである。
……以上の通り、
原告と被告との間において、
平成18年10月24日ころ、
期間の定めのない労働契約が
成立したものと認められる。

 
■正社員から契約社員に1ヶ月で変更?
だが、
2006年の11月、
つまりマルセロさんが
ムサシ鉄工の正社員となった翌月に、
ムサシ鉄工の松井社長は
期間の定めのある雇用契約書を持って来た。
マルセロさんはその「住所」欄に住所を、
「名前」欄に名前を書いてしまった。
判決はこの事実をもって、
「原告と被告との間の労働契約は、
 期間の定めのないものから、
 期間の定めのあるものに変更されたものと
 認められる」とした。
 
マルセロさんは、
このときには通訳も付いておらず、
労働条件通知書と違って
期間の定めがあるといった説明が無かったこと、
マルセロさんが書類に記入したのは
ブラジル人が契約意思を示すときに使う
「サイン」(日本の花押のようなもの)ではなく、
単に受け取りの事実を示す
「記名」(ブロック体)であること、
書類には
「本契約書は2通作成し、
署名捺印の上それぞれ1通を保管する」
とあるにもかかわらず
「押印」をしていないことを訴え、
契約変更の合意の不成立を訴えてきた。
 
だが名古屋地裁豊橋支部は判決の中で次のように述べ、
マルセロさんの訴えを退けた。
 
通訳が付されておらず、
明示の説明がなかったことが、
上記2の認定を左右する事情とは認められない。

また、
原告は、
18歳になる直前に来日して日本において生活し、
甲4書面作成時には既に33歳であったことに照らすと、
日本における契約について、
ブラジルで用いられている「サイン」が
求められるものではないことは
十分に認識していたものと推認されることからすると、
「サイン」を求められなかったことが
上記2の認定を左右する事情とは認められない。
また、
被告が外国人である原告に押印を求めなかったとしても
不自然なことではなく、
そのことが、
上記2の認定を左右する事情とは認められない。

 
■「なぜ何の説明もなく正社員が契約社員に?」
中谷雄二弁護士が、
原告のマルセロさんや
名古屋ふれあいユニオンの支援者たちに
判決文の解説を行なっているとき、
筆者のもとに一本の電話がかかってきた。
 
「もしもし、吉岡です」
 
大阪の松下プラズマディスプレイで
偽装請負の実態を告発し、
一度は直接雇用されたものの、
職場における嫌がらせの末
わずか5ヶ月で「雇い止め」された
大阪・なかまユニオン
(「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」加盟)の
吉岡力さんだった。
 
「ムサシ鉄工の判決、どうなりましたか」
 
吉岡さんは大阪高裁で、
偽装請負当時から
松下プラズマディスプレイとの間に
「黙示の労働契約」が成立しており
「雇い止め」は無効とする
画期的な判決を勝ち取り、
偽装請負や違法派遣で働かされる全国の労働者が
派遣先の責任を問い立ち上がるきっかけを作った労働者だ。
吉岡さんはその後、
最高裁で逆転敗訴の判決を受けたが、
今もパナソニック(旧松下)プラズマディスプレイへの
職場復帰を求めて就業闘争を継続しつつ、
後に続いた全国の労働者らを
励まし続けている。
 
名古屋地裁豊橋支部の判決の要旨を聞いた吉岡さんは、
「契約書が全てなら裁判所なんか要らない。
 どうして一度正社員になった人が、
 何の説明もないまま期間雇用の契約社員にされなきゃ
 いけないんですか」と
一言で判決を切り捨てた。
確かに、
今回の判決にはその説明がどこにもない。
 
■採用に介入しても、「登録」に関与しなければ可?
松下プラズマディスプレイ事件の最高裁判決は、
 
1.偽装請負会社による吉岡さんの採用に
  派遣先・松下プラズマディスプレイが
  関与したとは認められないこと。
2.偽装請負の期間、
  吉岡さんの給与等の額を
  松下プラズマディスプレイが
  事実上決定していたといえるような事情が
  うかがえないこと。
 
を理由に、
偽装請負・違法派遣期間の
派遣先との「黙示の労働契約」について否定した。
 
ところがマルセロさんは、
派遣会社からの採用が決定する前に、
派遣先であるムサシ鉄工の
「採用試験」まで受けている。
 
判決は
ムサシ鉄工の松井社長が
マルセロさんに対し、
「『採用試験』と表題のある書面(乙第11号証の1)を示し、
 口頭の説明や質問を
 日本語で自らした上で回答させることで、
 NC旋盤の補助作業の経験の有無・程度、
 日本語理解能力を確認した」と
明確に認定している。
  
ところが判決は、
「しかしながら、
 原告のラポールへの登録自体に
 被告が関与していたものではなく、
 原告を被告への派遣予定労働者とすることも
 ラポールにおいて決めたもので、
 被告は、派遣予定労働者が
 被告のラポールに求めた技術、能力を
 有しているかを確認したものに過ぎないものと
 解されるから、
 このような確認行為があったことによって
 直ちに原告と被告との間で
 労働関係が黙示的に成立するものということはできず、
 他にその成立を認めるべき事情を
 認めるに足りる証拠はない」としているのである。
 
これは、
登録型派遣の実状をまったく理解しない判決であり、
最高裁の示した判断の枠組みからも
逸脱したものと言わざるをえない。
 
確かにマルセロさんの派遣会社への「登録」にあたっては
ムサシ鉄工は直接関与していない。
しかし、
派遣会社に登録しても、
登録しただけでは雇用関係は成立せず、
給料はもらえないのである。
登録型の派遣労働者は、
派遣先が確定して
初めて派遣会社との間に雇用関係が成立する。
ここでマルセロさんは、
派遣先のムサシ鉄工・松井社長直々に
「採用試験」を受けている。
もしここで松井社長が
「こんな奴は要らない」と「採用」を拒絶すれば、
マルセロさんは派遣先を得ることができず、
派遣会社との間でも
雇用関係が成立しなかったのである。
 
最高裁は、
派遣先との黙示の労働契約の不成立の理由として、
「『採用』に関与したとは認められないこと」を
挙げている。
決して
「『登録』に関与したとは認められないこと」ではない。
 
マルセロさんはムサシ鉄工で
「採用試験」を受け、
派遣会社に採用された。
ムサシ鉄工が「採用」しなければ、
マルセロさんは派遣会社に「登録」されたまま
「採用」はされず、
給料ももらえなかったのだ。
派遣先が労働者の採用を自ら決していたのなら、
その労働者の雇用には
派遣先がきちんと責任を持つべきだ。
この当たり前の道理を、
残念ながら名古屋地裁豊橋支部は理解せず、
最高裁判決にある「採用」という言葉を
勝手に「登録」という言葉に置き換えて
「黙示の労働契約」の成立を否定した。
 
■マルセロさん「絶対、絶対、ムサシ鉄工に戻る」
マルセロさんはこの間、
裁判所の度重なる金銭解決による和解提案を退け、
「職場復帰」というその一点にこだわり続けてきた。
裁判の結審直前には、
裁判所もマルセロさんの志を酌み、
会社側に職場復帰を前提とする和解案を
提示したにもかかわらず、
会社側がこれを拒否したのだという。
 
「お金じゃないよ。
 ワタシ、何も悪いことしていない。
 ムサシ鉄工に帰る。
 それだけしかないよ」。
マルセロさんの言葉は明快だ。
 
もとより、
大義があれば労働運動には
法律も判例も関係ない。
最低賃金さえ払っていれば、
法律的には会社側には何の問題もないけれど、
労働組合は会社に対して
「賃上げしろ」と要求するし、
「ボーナスよこせ」と要求する。
おかしいことは「おかしい」と言い、
納得できないことは「納得できん」と
声を大にして言うまでだ。
 
名古屋ふれあいユニオンは3月29日(月)、
管理職ユニオン東海愛知連帯ユニオンの仲間と共に
午後3時30分ごろから
ムサシ鉄工の本社前で
3度目の抗議行動を行なった。
門前でマイクを握ったマルセロさんは、
「松井社長、恥ずかしくないか!
 何でワタシ クビになったか!
 ワタシ、絶対あきらめないよ!
 絶対、絶対、ムサシ鉄工戻るよ!」と
力強く宣言し、
抗議行動参加者とともに、
「職場に戻るぞ!」とのシュプレヒコールを
何度も何度もムサシ鉄工にたたきつけた。
(インターネット新聞JANJANから
 加筆転載)


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労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第11回定期大会では、
「連合」単産・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
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by imadegawatuusin | 2010-03-30 19:49 | 労働運動

ムサシ鉄工事件、敗訴

午後1時10分。
名古屋地裁豊橋支部で、
ムサシ鉄工事件の判決を聞く。

「原告の請求を棄却する。
 訴訟費用は原告の負担とする」。
全面敗訴の判決だ。

違法派遣で働かされた期間の、
派遣先との「黙示の労働契約」の成否を問う
全国60件以上の裁判のうち、
「これで負けるなら勝てるものがない」とまで言われ、
注目されてきた裁判だった。
本当に残念だ。
はっきり言って悔しい。

原告・平良マルセロさんは、
派遣先・ムサシ鉄工での就労に先立ち、
ムサシ鉄工から事前面接はおろか、
「採用試験」と題されたテストまで受けている。
雇用責任を負わないとされる「派遣先」が、
ここまで露骨に派遣労働者の採用に関与した事例は
珍しい。
判決はこの事実を全面的に認めている。

またマルセロさんは、
愛知労働局に
自らが違法派遣の状態で働かされていることを申告し、
ムサシ鉄工の社長から「期間の定めなし」と記された
「労働条件通知書」を渡され、
正社員としてムサシ鉄工に直接雇用された。
判決はこの事実も全面的に認めている。

だが、
ムサシ鉄工の社長は、
マルセロさんを正社員として雇い入れた翌月、
今度は期間の定めのある期間雇用の契約書を持ってきて、
マルセロさんに記入するように求めた。
この際、通訳は同席していなかった。
マルセロさんは社長に求められるまま、
「住所」欄に住所を、
「名前」欄に名前を書いてしまった。

これによって、
違法派遣を告発し、
いったんは正社員として採用されたマルセロさんは、
わずか1ヶ月で期間雇用の契約社員となってしまったと
判決は認定。
雇い止めに違法性はないとして、
マルセロさんの訴えを棄却した。

法律的にどうなのかはひとまずおこう。
どう考えてもおかしいだろう、この話!
何でいったん正社員になった人間が、
たった1ヶ月で契約社員になることに納得するのか。
そこのところの説明が、
この判決には何も書かれていない。

もとより、
大義があれば労働運動に法律などは関係ない。
最低賃金さえ払っていれば、
法律的には会社には何の問題もないが、
労働組合は会社に対して
「賃上げしろ」と要求するし、
「ボーナスよこせ」と要求する。
おかしいことは「おかしいじゃないか」と
声を大にして批判するし、
納得できないことは「納得できん」というまでだ。

私たちは3月29日月曜日、
ムサシ鉄工に3度目の抗議行動を敢行する。
法律がどうであれ、判決がどうであれ、
おかしいものはやはりおかしい。

マルセロさんは裁判所の度重なる
金銭和解の提案を拒み、
「職場復帰」その1点にこだわり続けてきた。
私たち労働組合はマルセロさんの志に応え、
「マルセロさんをムサシ鉄工の職場に戻せ!」と
あくまで要求し続ける。


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by imadegawatuusin | 2010-03-25 22:51 | 労働運動

――3月27日(土)午後6時から名古屋市女性会館で――

■なぜ今、職場に労組が必要なのか
愛知県の個人加盟制労働組合名古屋ふれあいユニオン
「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」加盟)は
この間、
NPO法人労働相談センター理事長・石川源嗣さんの著書・
『ひとのために生きよう!』をテキストに、
労働相談と組合づくりに向けての学習会を
毎月1回行なってきました。

そして、
このたび名古屋ふれあいユニオンでは3月27日(土)に、
著者・石川源嗣さんを東京からお招きし、
組合員でない一般の方々も含めた
公開学習会を行なうことになりました。

当日はまず、
石川さんらの制作した
「組合づくり」に関するビデオを見た後、
「人のために生きよう!――労働相談と組合づくりに向けて」
と題して講演をしていただきます。

なぜ今、
職場に労働組合が必要なのか。
労働組合のある職場とない職場はどう違うのか……。

労働相談と組合づくりの基礎の基礎から
分かりやすくお話ししていただく予定です。
地域の仲間のみなさんにもふるってご参加いただきたく、
よろしくお願い申し上げます。


名古屋ふれあいユニオン公開学習会
『ひとのために生きよう!――労働相談と組合づくりに向けて』

日時:3月27日(土)午後6時~
場所:名古屋市女性会館2階第3研修室(地下鉄名城線東別院下車)
講師:石川源嗣さん(NPO法人労働相談センター理事長)
資料代:500円


労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第11回定期大会では、
「連合」単産・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
住所:〒460‐0024
    愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山303号室
    (JR・地下鉄・名鉄金山駅下車 名古屋ボストン美術館の向かい)
電話番号:052‐679‐3079(午前10時~午後6時)月~金
ファックス:052‐679‐3080
電子メール:fureai@abox.so-net.ne.jp
郵便振替 00800‐8‐126554
ホームページ
http://homepage3.nifty.com/fureai-union/
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by imadegawatuusin | 2010-03-16 15:54 | 労働運動

――「常勤」約束直後に勤務シフト激減――

■抗議の男性を解雇
名古屋市の「なごやボランティア・NPOセンター」
非常勤職員として働いていた男性(35歳)が、
いきなり勤務シフトを激減された上、
これに抗議していたところ解雇されたとして
地位保全などを求める仮処分を
名古屋地裁に申し立てている問題で、
男性職員と筆者を含むその支援者が
3月14日にセンター前で抗議・宣伝行動を行なった。

当初は常勤職員とほぼ同様、
フルタイムで勤務していた男性は、
「直前には上司から
 『これからは常勤職員としてがんばってもらう』と
 声をかけられていたにもかかわらず、
 いきなり勤務シフトを削減され、
 それまで月20万円あった給料が
 8万円にまで激減した」と主張。
それに対して、
指定管理者として
同センターを名古屋市から委託されて運営している
「NPO法人ワーカーズコープ」は、
男性を常勤職員にする旨の話をしたことは認めつつ、
「酒席でのこと」であるとして
その責任を認めていない。
 
収入が激減した男性は
医者にもかかれず持病が悪化。
アパートの家賃も払えなくなり、
一時ホームレス状態となったあと、
生活保護を受給して今に至っている。
 
■生活保護で生活できるから訴えを認める必要はない!?
NPO法人ワーカーズコープ側は現在、
裁判の主張書面の中で、
男性が仮払いを求めている解雇直前の賃金が
生活保護費を下回っていることを理由に、
たとえ男性の主張が認められても
賃金を仮払いする必要性はないとの主張を行ない、
「不当解雇のツケを市民・納税者に押しつけるものだ」と
大きな波紋を呼んでいる。
 
法人側の主張は次の通りである。
 
《本件申立が認められるに至った場合でも,
 その仮払いされた金額の分だけ
 生活保護費が減額されるのみで,
 現在債権者(筆者注:=男性)が受給している金額よりも
 多くの金員が債権者の手元に入るわけではない。
 すなわち,
 本件申立が認められようと却下されようと,
 債権者の経済状態に変化は生じないのである。 

 したがって,
 賃金の仮払いを求める本件申立ては,
 「債権者に生ずる著しい損害
  又は急迫の危険を避けるため
  これを必要とするとき」(民事保全法23条2項)には
 該当せず、
 保全の必要性は認められない。〔注1〕》

これに対して男性側は、
「こんなひどい主張は聞いたことがない。
 人を不当解雇しておいて、
 『税金でメシ食わしてもらえるんだから
  いいじゃないか』と開き直っているに等しい。
 自分は好きこのんで
 生活保護費以下の賃金になったのではない。
 本来ワーカーズコープが払うべき給料を払わないから
 生活保護を受けざるを得ないようになっただけなのに」と
憤りをあらわにする。
 
「私がもらっている生活保護費は
 本来市民の税金です。
 確かにこの裁判に私が勝っても、
 そのお金でそれまでにもらった生活保護費を
 名古屋市に返還することになるだけですので、
 私にとっては1円の得にもならないことは事実です。
 けれど、
 だからといって、
 本来給料を払うべきワーカーズコープが給料を払わず、
 その分税金で穴埋めされるような状態が
 許されるわけではありません」。
 
名古屋地裁での仮処分裁判は
まもなく結審を迎える予定だ。
男性とその支援者は、
仮処分での勝利と早期復職の実現を目指し、
「なごやボランティア・NPOセンター」前での
利用者・市民への働きかけを
今後強めてゆく方針だ。

〔注1〕上記の
NPO法人ワーカーズコープの主張に対しては、
男性の代理人である
名古屋共同法律事務所の森弘典弁護士が
以下のように反論している。
《これは使用者としての雇用責任を
 顧みない主張と言うほかない。

 そもそも生活保護費を下回る平均賃金しか
 受け取れないようになったのは、
 債務者(筆者注:=NPO法人ワーカーズコープ)が
 債権者(筆者注:=男性)のシフトを削減したからである。
 債務者がシフト削減をしたため、
 債権者は働いて得た収入により生活することが
 できなくなってしまい、
 居住していたアパートの賃料が支払えず、
 ホームレス状態となってしまったのである。

 しかも、
 債務者は自ら債権者を解雇しておきながら、
 債権者は生活保護費を受給しているから
 本件申立てが認められようと却下されようと
 債権者の経済状態に変化は生じないと主張しているが、
 生活保護が受給できているからこそ、
 債権者は何とか生活できているのであって、
 債権者の主張は
 国、自治体の負担、ひいては国民の負担の下に
 自らの責任を免れるものと言うほかない。
 生活保護では
 他の法律または制度による保証、援助等を
 受けることができる者
 または受けることができると推定される者については、
 極力その利用に努めさせることとされており
 (他法他施策の優先、生活保護法4条2項)、
 生活保護が賃金支払いに優先されるべきものではない。
 このような主張が通るのであれば、
 使用者は労働者を不当解雇したとしても
 労働者が生活保護を受給しさえすれば
 仮払いする必要がないこと、
 つまり、
 その責任を国、自治体、ひいては国民が
 負担しなければならないことになる。》
(インターネット新聞「JANJAN」
 3月15日掲載記事に加筆転載)


【参考記事】
ワーカーズコープはYさんを職場に戻せ!
ワーカーズコープ、男性解雇を撤回
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by imadegawatuusin | 2010-03-15 18:49 | 労働運動

――厚労省改正案に「評価できる」・「不十分」――

■改正案:派遣先の採用介入解禁など後退も
労働者保護の派遣法改正の実現をめざす集会が3月5日に、
「連合」本部などのある総評会館で開催された。
厚生労働省は現在、
労働者派遣法の改正案をまとめて閣議決定を目指しているが、
連立与党に加わる社会民主党や国民新党からは、
「野党時代に民主党とまとめた『3党案』から
 後退した内容になっている」と批判の声が出ており、閣
議決定までにはなお曲折が予想されている。

会議では改正案を
「総論的には評価できる」との声もあった一方で、
雇用責任を負わない派遣先による
採用介入(事前面接)の解禁などが含まれていることなどを
危惧する意見も相次いだ。

集会を主催した日本労働弁護団の宮里邦雄会長は、
「これまで労働者派遣法は、
 緩和・緩和・緩和の歴史をたどってきた。
 不安定・低賃金労働としての派遣労働は、
 我が国の労働をゆがめ、
 格差と貧困を生み出す大きな要因になってきた」と
労働者派遣法のこれまでの「改正」の歴史を振り返った後、
「言うまでもなく、
 雇用の大原則は直接雇用。
 間接雇用は厳しい規制の下にのみ
 例外的に許されるべきだ。
 今こそ基本原則を踏まえた
 労働者派遣法の抜本的な改正を」と
集会の趣旨を語った。
 
その後、
日本労働弁護団の水口洋介幹事長が、
厚生労働省の労働者派遣法改正案について解説。
「総論的には評価できる改正案だが、
 実効的には労働者を救済することができるだろうか」と
疑問を呈した。
「改正案は規制の対象外となる
 『常用型派遣』について
 何も定義していない。
 厚生労働省は
 有期雇用の労働者を使用する派遣も
 含まれるとしている。
 これでは、
 製造業派遣原則禁止の看板に偽りありだ。
 違法派遣の場合、
 派遣先との雇用関係を認める要件の中にも、
 派遣先が違法ということを知っていたかどうかという
 主観要件が含まれている。
 3党案に含まれていた
 派遣先の団体交渉応諾義務も削除された」と
水口幹事長は指摘した上で、
「派遣先の使用者責任を強化すべきだ。
 さらに、
 労働者保護の派遣法改正の実現をとの要求を
 伝えよう」と呼びかけた。
 
■「自民党時代の案をベースに議論」
厚生労働省の諮問機関・
労働政策審議会労働力需給制度部会で
労働側委員を務め、
改正案のとりまとめに加わった
「連合」構成産別・JAMの小山正樹さんは、
「政権交替もあり、
 これまで制定以来、
 緩和緩和ということで
 原則自由がまかり通るようになった流れを
 大きく転換させる派遣法の改正を目指してきた。
 しかし今回の審議会では、
 自民党政権時代の
 いわゆる『20年法案』を基本にして、
 そこに3党案の内容を
 どう付け加えてゆくかという議論になってしまった」と
労働政策審議会での審議の流れを説明した。
 
「特に、
 『常用型』の定義がされていないのが問題だ。
 『常用雇用』と言われれば、
 期間の定めなく雇われているものと
 普通の人は思う。
 また、
 『派遣先責任の強化』については
 今後の課題として残された」と
 小山さんは今回の改正点の不充分な点を指摘して、
「改正案で派遣法は第一歩は進めるが
 まだまだ問題は残っている。
 日々の我々の運動がなければ
 次の改正につながらない。
 私の立場からも、
 さらに取り組みの奮闘を訴えたい」と
報告を締めくくった。
 
■「政治決断で法改正の実現を」
「連合」構成産別・全国ユニオンに加盟する、
派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は
今回の改正案の実効性について否定的だ。
「労働政策審議会の改正案の内容は、
 3党案から後退している。
 1つ1つは『すこしづつの後退』だが、
 それが積み重なって
 あまり使えない内容になっている」と
関根書記長は断言する。

「特に、事前面接の解禁に至っては、
 『改正が不充分』という話ではなく
 明確に改悪だ。
 雇用責任を負わない派遣先が、
 労働者を雇用するかどうかを
 判断することになってしまう。
 厚生労働省はこれまで、
 『そのようなことはありえない。
  もし派遣先が採用を決めているなら
  直接雇用の関係が成立すると
  判断される場合が多い』と言ってきた。
 今回の改正案では
 派遣先の責任は削り取られているというのに、
 採用権限は認めるということになっている」。
 
関根書記長はこのように、
今回の改正案の内容を厳しく批判した上で、
「『年越し派遣村』の惨状を
 二度と繰り返してはいけない。
 ここでこそ、
 政治決断によって法改正の実現を」と訴えた。
 
■「もう、『仕方がない』と言いたくない」
今回の集会では、
「派遣法の抜本改正をめざす共同行動・大阪」を結成して
活動しているなにわユニオンの中村研書記次長も
壇上に立った。
「『今の派遣法では限界なんだ。
  どうしようもないんだ』。
 なにわユニオンで専従を始めてから、
 何度この言葉を
 私たちを頼ってきた人に
 繰り返してきたことか。
 もう、こんなことは言いたくない」。

派遣労働の現場からは、
スタンレー電気で
偽装請負・違法派遣で働いてきた
日系ブラジル人労働者・
ヒラモト・クニオ・オズワルドさん(神奈川シティユニオン)が
発言した。
「社員が嫌がるところは
 私たち派遣や請負が都合良く使われてきた。
 社員の言うことを聞くことが
 働き続ける第一条件だった。
 2003年に派遣法が変わったときも、
 私たちは何も知らなかった」と、
これまでの自分の仕事を振り返ったヒラモトさんは、
「私たちは、社会保険があってもなくても、
 有給休暇があってもなくても、
 『いいです』とか『いやです』とか、
 仕事を選べる立場にありません。
 そんな働く人の当たり前の権利を
 きちんと守れる法律にしてください」。
ヒラモトさんはそう訴えた。
 
集会は最後に、
「『非正規・不安定雇用労働者の権利確立をめざす』アピール」を
採択し、
派遣労働者保護の法改正をめざして
全力をあげて取り組むことを確認した。
(インターネット新聞「JANJAN」
 3月12日掲載文に加筆転載)
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by imadegawatuusin | 2010-03-12 23:10 | 労働運動

三重県桑名市のトヨタ系自動車部品メーカー・
光精工において、
長年にわたる偽装請負や違法派遣・偽装出向の末に
解雇された外国人労働者36名が
解雇の撤回を求めている労働争議で、
外国人労働者らが加盟する労働組合・
ユニオンみえ「連合」構成産別・全国ユニオン加盟)は、
同争議を支援する集会・デモを
4月11日(日)に開催することを明らかにした。
ユニオンみえは上部団体・全国ユニオンや
「連合」の非正規労働センターをはじめ、
全国の諸団体・労働者に
同集会への参加を呼びかけている。


「『偽装請負・違法派遣・偽装出向』受け入れ企業の使用者責任徹底追及! 光精工闘争勝利をめざす総決起集会」
日時:4月11日(日) 午後1時から
場所:桑名市民会館(JR/近鉄桑名駅下車)
主催:三重一般労働組合(ユニオンみえ)
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by imadegawatuusin | 2010-03-11 19:48

反貧困愛知集会に500人

――5月30日、反貧困ネット愛知結成へ!――

■貧困は、生きるか死ぬかの大問題
「反貧困ネットワークあいち」の結成に向けて
2月28日に
「なくそう貧困、つながろう愛知集会」が開催され、
約500名が参加した。

集会では、
「貧困ビジネス」の被害を受けた当事者や運動団体などが
発言に立った。
岡崎市の人材派遣会社・杉浦工業の運営する
「無料低額宿泊所」に入所し、
生活保護費の大半を取り上げられて
自立を妨げられたと裁判を提起している
増田義男さんは、
「『最低限度の生活』を営むための生活保護費から、
 もらった金額の8割以上を取られた。
 朝食は古いコメとインスタントの味噌汁に卵が1個。
 昼食はなし。
 お腹が一杯になったことはなかった。
 入所者はみんな苦しいから、
 施設では物がなくなる。
 ものも食えないから、
 仲間内で助け合うこともできない」と、
杉浦工業の「貧困ビジネス」の実態を告発した。

■湯浅誠さん、「貧困は人権の問題」
昨年から内閣府参与として活躍してきた
反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんは、
「私たちは貧困の問題を、
 『そんな金がどこにある』・
 『そんなのはほっとけ』と言って、
 実際に放ってきた。
 だが、
 『寝る場所がある』・『食べるものがある』というのは
 人権の問題であって
 本質的にはお金の問題ではない」とした上で、
「反貧困ネットワークあいち」結成への期待を語った。

■「異質な団体の連携で『かけ算効果』を」
反貧困ネットワーク代表の宇都宮健児弁護士は、
「政権は変わったが、
 反貧困の取り組みは進んでいない。
 特に労働者派遣法
 当時の野党3党案から大幅に後退している。
 政権が交代したからと言って、
 政府にお任せしていては状勢は切り開けない」と
強調した。
「今の貧困は単なる経済問題ではない。
 貧困当事者は社会的に孤立している。
 それをつなぐネットワークを構築し、
 人間関係を回復してゆくことが大切。
 貧困当事者が安心して声を上げられるような
 ネットワークが必要だ」とした上で宇都宮弁護士は、
「同質の団体の集まりは足し算にしかならない。
 異質な団体が集まればかけ算になる。
 あらゆる貧困当事者とつながる反貧困ネットワークを
 つくろう!」と呼びかけた。

■「女性に、自分を養える賃金を」
労働組合からは、
女性ユニオン名古屋坂喜代子さんが発言。
職場のセクハラ問題を取り上げ、
「加害者の男性が職場に残り、
 被害者の女性が職場から追われてゆくのが
 くやしくてならない。
 被害を受けた女性が職場に行けなくなり、
 労災を申請したら、
 『(セクハラを受けた際に)
  同僚に助けを求めなかった』として
 却下された」と労働行政のあり方を弾劾した後、
「女性が経済的に自立できるようにすることは
 貧困をなくす。
 女であっても自分で自分を養える世の中にしなければ、
 貧困は無くならない」と訴えた。

■「つながりながら取り組もう!」
最後に名古屋大学教授の和田肇さんが、
「社会のあらゆる領域で貧困が生まれている。
 それぞれが分断されて取り組むのではなく
 つながりながら取り組もう!」と、
5月30日午後1時30分から
愛知県司法書士会館で結成される
「反貧困ネットワークあいち」結成総会への参加を
呼びかけた後、
参加者らはトヨタ・ミッドランドスクエアに向けて
デモ行進。
警備に当たる警察にも
「警察はヤミ金を取り締まれ!」と
シュプレヒコールするなどの多彩なパフォーマンスで
名古屋市内を練り歩いた。



【参考記事】
反貧困フェスタ、「反貧困集会inあいち」に変更し開催 2011/03/13
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by imadegawatuusin | 2010-03-01 17:51 | 労働運動