今年の原水禁世界大会は、
労働組合中央組織の連合と共に
旧社会党系原水禁と旧民社党系の核禁会議とが
これまで共同で開いてきた平和大会が
連合単独開催となった。
脱原発派の原水禁と
「原子力平和利用」派の核禁会議との
意見の違いによるという。

私は原発には反対であり、
原水禁を支持する立場にある。
しかし原水禁世界大会は、
原発などの意見の違いを認め合いつつ、
潮流を異にする運動同士が
「あらゆる国の核兵器に反対」の一点で
共同する場ではなかったか。

平和大会の共同開催の断念は
運動の分裂を示すものであり残念だ。
来年の世界大会では
意見の違いを乗り越えて
再び共同行動ができるよう、
今から調整に踏み出してほしい。


【関連記事】
愛知でも8・6原爆の日行動
被爆66年 8月6日「原爆の日」


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# by imadegawatuusin | 2013-09-05 17:30 | 国際

シリアのアサド政権が
反体制勢力などに化学兵器を使用したとして、
アメリカやフランスがシリアに対して
軍事攻撃を行なおうとしている。
だが、
一国の主権を外部から武力によって侵害する軍事介入には
最大限の手続き的厳格さが求められるはずである。
特定の国の主観に基づいて
他国に軍事介入することが正当化されれば、
さまざまな国がさまざまな理由で
開戦の正当性を主張して
利害対立が簡単に戦争に転化する事態が
世界中で起きてしまうことだろう。

まずは国連の調査の結果を待ち、
アサド政権が化学兵器を使用して
市民を殺害した事実が断定された後、
軍事介入が必要であるとの国連決議が採択されることが
軍事介入の条件であると考える。
証拠も決議もない攻撃は侵略行為に他ならない。
国連の安全保障理事会に決議をかけても
特定の常任理事国が拒否権を行使するという事態も
考えられるが、
現在、
国際的な軍事介入に正当性を与える機構は
国連しかない。
それが良くないというのであれば、
拒否権のあり方をも含めて
国連総会で方向性を決めるのが筋である。

証拠を待っていては状況が悪化するとの声もある。
だが少なくとも現在、
アサド政権が再度の化学兵器使用を
予告するというような切迫した情勢ではない。
一国の主権を侵害する軍事介入という行動にあたり
厳格な手続き踏むことをなおざりにすると
将来に禍根を残すことになるだろう。

私は、
アメリカやフランスの一方的な判断による
シリアへの軍事介入に反対する。
日本政府も、
国連決議に基づかないこのような軍事攻撃を
断じて支持しないでほしい。

【関連記事】
決議なき攻撃こそレッドライン


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# by imadegawatuusin | 2013-09-04 16:38 | 国際

心をひらいて生きるには

『PHP』誌9月号の特集テーマは
「さあ、心をひらこう」だった。
リード文には
「オープンマインドが、人生を広げる」とある。

だが、
心ほどつかみどころのないものはない。
手のひらや腕と違って
自分の意思で開いたり閉じたりできるものではない。
どんなに心をひらこうとしても、
心はなかなかついてきてくれないときがある。

そんなときの秘訣は、
「オープンマインド」を
先に体で表現してしまうことである。

普通なら、
嬉しいことがあったときに人は微笑む。
しかし私は、
先に微笑みを浮かべることで
「嬉しいこと」を自らの身に呼び込みたい。
心の状態がどうであれ、
誰に対してもハキハキとあいさつをしたいし、
明るく会話をはずませたい。
「オープンマインドに見せる」こと、
まずは「外面(そとづら)」から始めることで、
心は後から付いてくる。
そして、
そうした姿勢で生きることは、
周りの人々への
最大の社会貢献ではないかと思うのである。


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# by imadegawatuusin | 2013-09-03 13:45 | 倫理

中東和平の実現に向けて

イスラエルとパレスチナとの直接和平交渉が
7月29日に約3年ぶりに再開された。
だがイスラエルは、
交渉のテーブルに着いた今も
占領地における入植地の建設を続けている。

確かに、
一部のパレスチナ過激派による武力抵抗行為が
イスラエルの市民に被害を与えていることも事実だ。
しかしそれはイスラエルが、
過去何十回もの国連決議に違反して
パレスチナの領土であるヨルダン川西岸の
かなりの部分を今も違法に占領し、
ユダヤ人の入植を進めているからに他ならない。
パレスチナの領域側に食い込んだ形で
一方的に建設した「分離壁」も
いまだに取り壊していない。

イスラエルは直ちに全ての入植地を撤去し、
占領地から撤退して和平を実現するべきだ。


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# by imadegawatuusin | 2013-09-02 08:57 | 国際

7月30日の『朝日新聞』の投書欄に、
「早すぎる当確速報は投票軽視」との投書が載った。

実際に開票が始まる前に
すでに議席が決まったなどと
テレビで報道されるのを見ると、
「自分の一票が数えられる前に当選が決まるなんて」と
思う人が出るのも理解はできる。
しかしテレビ各局が開票率の低い段階で報じるのは
「当選確実」であり、「当選」ではない。

テレビをきちんと見ていると、
「当選確実」と「当選」とは厳密に使い分けられている。
「当選確実」は
事前の取材や出口調査などの結果から
当選が確実である場合に
開票の状況にかかわらず速報される。
しかし「当選」は、
実際に票を一票一票数えていき、
まだ開票されていない全ての票が
次点の候補のものであっても
その候補の票数を上回ることが
ないという段階にならないと
報道されることはない。

単に票を数えるだけでは、
その票にどのような思いが込められており、
どういった意味があるのかまではわからない。
だから選挙の出口調査では投票先だけでなく、
前回はどの候補に投票したかとか、
どういった争点を重視したかといったことが聞かれる。
出口調査は良質な選挙報道に必要な取材だ。
そして、
そうした出口調査などからある候補の当選が
明らかに確実とわかれば、
わかった以上は
投票の終了後いち早く報じるのが
報道機関として当然だと私は思う。


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# by imadegawatuusin | 2013-08-31 13:13 | 政治

「いとしい我が子や妻を思い、
 残していく父、母に幸多かれ、
 ふるさとの山河よ、緑なせと念じつつ、
 貴い命を捧げられた、あなた方の犠牲の上に……」。
全国戦没者追悼式の式辞において安倍晋三総理大臣は、
追悼する戦没者をそう一くくりにして
その「御霊(みたま)」に呼びかけた(朝日新聞8月16日)。

歴代総理が踏襲してきた
アジア諸国に対する加害責任への反省や哀悼の言葉が
抜け落ちていることは
あちこちで議論になるであろうからここでは置く。
「御霊」なるものが実在することを自明視して
それに呼びかけるという
非科学的な式辞の形式そのものについても
今は論難するつもりはない。
そしてそもそも、この自己陶酔的なポエムでも読まされているかのような
違和感の残る文体についても、
総理の趣味の問題であるので
どうこう言ったりはしないでおこう。
私が指摘したいのは、
話を国内に限ったとしても、
ここで描かれる「戦没者」像は
あまりに貧困だということである。

ここで安倍総理が思い描く戦没者像はおそらく、
戦地で命を落とした(若く健康な)男性兵士のものだ。
もっとわかりやすく言えば、
戦艦大和の乗組員や神風特攻隊の隊員のような、
「靖国神社に祭られているような人々」こそが
安倍総理の思い描く戦没者なのだ。

だが、
「戦没者」というのは
本来もっと広い概念なのではないだろうか。
「戦争」で「没」した「者」のすべてが
そこに含まれていなければならない。
沖縄で集団自決に追い込まれた人々も、
広島や長崎で原爆の犠牲になった人々も、
東京や大阪や神戸における大空襲で焼き殺された人々も
すべて等しく「戦没者」であるはずだ。
安倍総理の言うところの、
「残」された「父、母」、「子や妻」、
そして老人や病人や障害者の中にも
膨大な「戦没者」がいるのだという視点が、
安倍総理の式辞からは
すっぽりと抜け落ちているように見える。

男たちが戦地で戦う その間にも、
「銃後」ではそうした市民がどんどん殺され続けていた。
戦争を続ければ続けるほど、
死ななくてよかったはずの市民が
「戦没者」とならざるをえなかった構図がここにある。
本土空襲の開始前に、
あるいは米軍の沖縄上陸以前、
広島・長崎への原爆投下以前に
きちんと戦争を終わらせて
「自由、民主主義」の道を受け入れていれば、
「ふるさとの山河」や「緑」にも
傷跡を残さずに済んだのだという当たり前の事実にも
目を閉ざしてはならない。

そしてことここに至って、
いわゆる(若くて健康な)男性兵士の犠牲だけが
追悼され、
「銃後」の犠牲がなおざりにされたのでは、
殺された市民は
文字通りの犬死にというものになってしまう。
誰を殺すつもりも殺される覚悟もないままに
理不尽に殺されていった市民の犠牲が
二の次三の次にされてはならない。

戦争は
男性兵士の戦う最前線でのみ起っていたのではない。
焼夷弾や原爆や「鉄の暴風」が降り注いだ
「銃後」もまた、
れっきとした戦場だったのだ。


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# by imadegawatuusin | 2013-08-30 13:24 | 政治

菅義偉官房長官は8月28日の記者会見で
シリア情勢に関連し、
「化学兵器の使用はいかなる場合でも許されない」と
発言した(朝日新聞8月28日夕刊)。
この言葉そのものについては私も全く同感である。

ところでわが国は、
化学兵器よりはるかに破壊力があり、
かつ自然にも人体にも長期的な影響を及ぼす
核兵器について、
「いかなる場合でも核兵器を使用しないことが
人類の生存に資する」との表現が
受け入れられないとして、
今年4月のNPT再検討会議準備委員会に出された
共同声明に署名しなかった。
化学兵器の使用が
「いかなる場合でも許されない」なら、
核兵器の使用はなおのこと
「いかなる場合でも許されない」のが道理ではないか。


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# by imadegawatuusin | 2013-08-29 17:16 | 国際

安易な「天罰論」は危険

「お天道様の裁きは恐ろしいぞ」との投書が
朝日新聞5月27日の投書欄に載った。
投書は、
「強引なやり方で財産を築いた」知り合いの「息子や孫」が
「事故や火事など不幸に多数見舞われた」ことを
「お天道様の裁き」であるという。
そして、
「『お天道様の裁きは何代も続き、恐ろしいぞ』と
 大人も子どももみんなが信ずるようになれば、
 いい世の中になる」というのだ。

「お天道様」が本当に正しいものであるならば、
どうして直接本人に裁きを下さず、
罪のない子や孫に
事故や火事などの不幸をもたらすのだろうか。
こうした「世代を超えた裁き」を容認する姿勢は、
血筋による差別を正当化する
不義不正の考え方に結びついていく。
安易な「天罰論」は実は危険な考えなのだ。

相手側(がわ)の過失が100パーセントの事故というのは
珍しくないし、
火事の原因の第一位は放火である。
事故や火事といったものは
本人の落ち度とは関係なく起きるときは起きるものだ。
それなのに
世の不幸について被害者側に落ち度を求める「天罰論」は、
ただでさえ傷ついている被害者側を
二重に苦しめる妄説だ。
「悪いことをすると事故や火事にあう」という考えが
正しいとなれば、
事故や火事にあった人を
「悪いことをした人」ではないかと
見なければならなくなるわけである。

検証不能な迷信には弊害が多い。
そうした迷信は「いい世の中」などつくらない。
ありもしない「天罰」よりも、
日本を代表する高級紙である朝日新聞に
こうした荒唐無稽(こうとうむけい)な投書が
堂々と載っていることの方が
私にはよほど「恐ろしい」。


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# by imadegawatuusin | 2013-08-28 18:09 | 文化

――デモ排除で実弾連射、死者140人超――

デモ会場には女性、子供も

エジプトの治安当局は8月14日に、
軍によるクーデターで排除されたムルシ大統領の
支持者たちが続けていたデモの
強制排除に踏み切った。
強制排除にあたっては実弾が連射され、
ロイター通信によると149人が死亡し
1400人以上が負傷したということである。
当時、
デモ会場には女性や子供を含む数千人がいた。
クーデターによって成立した「暫定政権」は
「非常事態」を宣言し、
治安当局による令状なしの拘束などが
可能となったという。

■「どこに人権があるのか」

「選挙で選ばれた大統領を軍が排除し、
 それに平和的に抗議した民衆を武力で排除する。
 どこに人権があるのか」。
エジプトの中学校英語教師・
アブドラ=ムハンマドさん(32歳)の言葉である。
ロンドン在住のアラブ紙・
「アルクッズ=アルアラビ」編集長の
アブデルバリ=アトワン氏も、
「今回の流血はアラブ諸国の混乱にも拍車をかける。
 国際テロ組織アルカイダや支持集団は勢いを増し、
 『民主主義を信じた同胞団の政権は転覆され、
  殺された。
  欧米と戦う我々のやり方が一番なのだ』と
 イスラム教徒に言い聞かせるだろう」と懸念する。

■「クーデター黙認が流血を招いた」

アトワン氏はさらに、
「欧米の対応にも問題があった」と指摘する。
「7月のクーデター直後、
 アフリカ連合(AU)は
 エジプトの加盟資格を停止した」が、
「米国や欧州連合(EU)は……クーデターを黙認した。
 これが軍を勢いづかせ、
 流血の事態を招いた。
 国際社会は、
 エジプトが民主主義と人権の尊重を保障するまで、
 あらゆる援助を停止すべきだ」と言っている
(朝日新聞8月15日)。

日本においても少なくとも、
博物館の建設などの不要不急の援助については
民主的政権の成立までは直ちに停止するべきだ。

■民主的プロセスに立ち戻れ

私は
日本においても世界においても
政教分離の政治を求める社会民主主義者であり、
イスラム主義に基づく政治の実現を目指す
ムルシ大統領やムスリム同胞団とは政治路線を異にする。
しかし、
だからといってエジプトで起きた
軍によるクーデターや人民虐殺を許すことはできない。

私は今回のエジプト治安当局による人民虐殺に
強く抗議する。
治安当局は非常事態宣言を直ちに撤回し、
平和的なデモの権利を
どの政治勢力に対しても保障するように
強く求める。
そして、
現在拘束中のムルシ大統領を軍が直ちに釈放し、
再び彼を中心に
民主的な政治プロセスにエジプト全体が立ち戻るよう
強く求めるものである。

【関連記事】
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エジプト新博物館援助は凍結を


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# by imadegawatuusin | 2013-08-15 08:41 | 国際

(2013年10月9日掲載)

野党第一党・民主党の大畠章幹事長は8月11日に
豪雨被害の視察で岩手県を訪れ、
前日にゴルフをしていた安倍晋三総理大臣を批判した。
「大規模水害で犠牲者が出ている中、
 笑顔でゴルフに興ずる首相の神経は
 全く理解できない」という(日刊スポーツ8月12日)。

もちろん、
健全な民主主義の確立のためには、
政権に批判的な野党の存在が欠かせない。
たとえ複数の政党があっても、
政権に批判的な勢力がなければ
独裁国家となってしまう。
しかしだからといって、
とにかく総理のやることは
何でも批判すればいいというものでもないはずだ。

もしも総理が、
出すべき指示を出さずにゴルフに興じていたのなら
大問題である。
しかし、
今回の豪雨にあたっての政権の対応に
特に問題があったとは思えない。
総理は現在夏休みで静養中である。
総理大臣であろうと誰であろうと、
休暇中に私的な時間を楽しむことは、
心身の健康を維持する上でむしろ必要なことだと思う。
ゴルフをすることもあるだろう。
その中で笑顔が顔に浮かぶのも自然なことだ。
人間、
災害があったからといって
24時間悲痛な顔をしていることはできない。
これは、
当の被災者自身でさえ そうなのである。

「こんな時にゴルフ」式の批判は
ためにする批判でしかない。
野党にはより本質的な政策論争を期待したい。


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# by imadegawatuusin | 2013-08-12 14:51 | 政治