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トヨタ系アンデンで直接雇用求め提訴へ

――「請負」トゥエンティファースト労働者4人――

■「ユニオンは力をみなぎらせる」
トヨタ自動車子会社・デンソーグループの
アンデン岡崎工場で働く
ブラジル人請負会社
「トゥエンティファースト」(代表取締役:小泉一秀)の
労働者4人が、
アンデンへの直接雇用を求めて
裁判を起こすことになり、
4月25日、
4人が所属する
「名古屋ふれあいユニオン」三河支部の主催で
支援集会が開かれた。
集会には約60人が参加した(読売新聞4月26日)。

集会では、
名古屋ふれあいユニオン運営委員長の筆者が
連帯発言を行なった後、
4人のリーダーのKさんが
「今まで6年間、物のように扱われてきた。
 6年働こうが1ヶ月働こうが、
 ちょっと都合悪くなれば
 ゴミのように捨てる風習を
 変えなければならない。
 これはアンデンや
 トゥエンティファーストだけの問題ではない。
 がんばりたい」と発言した。

また、
7年間働いてきた女性労働者のYさんは、
「1人が1人で言えば独り言だが、
 みんなで言えば世論になる」と言った後、
ブラジルの「ユニオン」という砂糖会社の
コマーシャルフレーズである
「ユニオンは力をみなぎらせる」という言葉を引き、
組合員の団結を訴えた。

■「役に立たなくなれば親でも捨てる」でいいのか
続いて、
「弁護士法人リブレ」の荒川和美弁護士が登壇。

「トヨタは、
 車は機械が作ると思っている。
 人間は機械ができないところを補助する
 付属物として使われている。
 けれど労働者には機械と違って生活があり、
 家族がある。
 機械のように、
 都合が悪ければとっかえひっかえすることは
 許されない。

 この裁判は、
 労働者を物のように切り捨てるという考え方を
 許さない闘いだ。
 すでに全国で同様の闘いが始まっている。
 ブラジル人労働者のこれだけ大きな闘いは珍しく、
 意義深い」とあいさつした。

続いてNPO法人「交流ネット」の
理事長・林隆春さんが発言した。

「私たちは炊き出しやホームレスシェルター、
 DVシェルターの活動などもやっている。
 先日、市役所の担当者が40代の女性を
 連れてきた。
 女性は先天性股関節脱臼で、
 年を取るごとに歩くのも辛くなってきた。
 家事も難しくなってくる。
 すると、
 『役に立たない』と旦那が殴る。
 高校生になった子供も、
 昔はお母さんっ子だったのに分別がついてきて、
 『お父さんと自分たちでやっていくから、
  役に立たないお母さんは要らない』と
 言うようになった。

 絶望したお母さんは3階から飛び降りたが、
 ――みなさん、
    死ぬつもりのときは
    5階以上から
    飛び降りなきゃいけない(笑)――
 命は助かったが足を複雑骨折。
 ますます歩けなくなってしまった。
 『役に立つか立たないか』で
 親をも切り捨てる世の中だ。

 日本は今回、
 ブラジル人対策として、
 『帰国支援』を真っ先に打ち出した。
 役に立つうちは受け入れるけど、
 役に立たなくなったとたんに、
 どっか行けというのだ。
 全く同じではないか。
 去年まで、
 みなさん方は工場で大いに役に立っていた。
 なのにこれだ。
 『どんなことがあっても、
  みんながあなたを支える。
  だから一緒にがんばろう』と言える
 日本社会を作りたい。

 私たちが炊き出しをやっていると、
 お母さんが子供を連れて道を歩いているが、
 炊き出しの横を通るときだけ足が速くなる。
 そして、
 聞こえよがしに言う。
 『がんばらないと、
  アンタもああなるんだよ』。
 日本をどんどん千切って、
 下からどんどんどんどん切り捨てて、
 一度落ちこぼれたらもう人間じゃないみたいに。
 日本人なら わりと当たり前の権利が、
 みなさん方には
 とてつもなく高いハードルになっている。
 アパートを借りるのも大変。
 生活保護を受けるのも大変。

 この闘いは、
 10年先、20年先の子供たちが、
 みなさんのような嫌な思いをしなくて
 済むようにするための闘いだ。
 みんながここで働いてお金を稼ぎ、
 税金を払い、物を買う。
 労働者こそが
 企業の最大のステークスホルダー、
 利害関係者だ。
 その労働者が、
 明日の暮らしもわからない。
 子供も持てないというのでは
 おかしいではないか。

 みなさんにお願いがある。
 裁判をやるからには勝つまでやってほしい。
 判例が出ないと企業には緊張感が出ない。
 みなさんの子供が安心して
 この国で生きていく歴史を作るために、
 大人ががんばっていかなくちゃ。
 日本人も応援します。
 がんばりましょう」

■「職場に根付き労働条件向上を」
次に一橋大学大学院シニア・リサーチフェローの
浦野エジソンさんもあいさつ。

「私がブラジル人の労働について
 勉強を始めた頃、
 長時間労働、残業一杯、
 土日返上で4週間ぶっ通し……
 というような働き方が当たり前だった。
 みんなベタベタにサロンパスを
 体中に張って仕事をしていた。
 でも、
 そんな仕事の仕方では、
 せいぜい2年が限界だった。

 けれど今、
 『出稼ぎ』と呼ばれた労働者たちにも
 日本で家庭ができ、
 地域に根を下ろし始めている。
 では、
 これからみなさんが日本で仕事を続けていくには
 何が大事か。
 私は労働組合の存在が大切だと思う。

 けれど今まで、
 外国人社会には
 労働組合の存在が見えてこなかった。
 大企業では社員は組合を持っていても、
 非正規労働者は労働組合を持っていない。
 少しでも労働条件を良くしたいときは、
 転職するしかなかった。
 だからブラジル人は腕を上げると、
 給料の高いところに
 繰り返し繰り返し移っていた。
 今こそその転換期だ。

 職場に根付いて、労働組合に集って、
 そこで労働条件を良くしていくときが
 ついに来た」と発言した。

■男女賃金差別も提訴へ!
予定されている裁判は、
アンデンへの直接雇用要求だけではない。
請負会社・トゥエンティファーストを相手取っての
男女賃金差別の差額請求裁判も準備されている。

日系ブラジル人の労働市場では、
いまだに男女賃金差別が
かなり露骨な形で残っている。
「男性:時給○○円、女性:時給▲▲円」
などという契約書を恥ずかしげもなく、
何はばかるところなく使っている会社も
めずらしくない。

今回のアンデン=トゥエンティファースト闘争は、
こうした悪しき習慣との真っ正面からの闘いでもある。

集会は、
すでに裁判闘争に突入している
三重県の光精工闘争での労働者や、
同じ岡崎市で「派遣切り」から一転、
名古屋ふれあいユニオンに結集して
派遣先への直接雇用を実現させ、
時給100円アップまで勝ち取った
フタバ産業の労働者が連帯のあいさつをした。
最後に、
参加者全員でポルトガル語での
「団結ガンバロー」を行なって終了した。
(インターネット新聞JANJAN4月29日号
 掲載記事を加筆掲載)。


【参考記事】
トヨタ下請けで働く日系ブラジル人の実態
デンソー系アンデンで「請負」社員大量解雇


全労働者の総団結で、なくせ貧困、許すな首切り!
5月1日(金)、第80回愛知県中央メーデーへ!
午前9時30分、白川公園(地下鉄伏見駅下車)に
5千人結集を実現し、
この日 全世界を駆けめぐる
闘うメーデーの潮流に合流しよう!



労働組合名古屋ふれあいユニオン
雇用形態や国籍に関わりなく、
愛知県下で働くすべての労働者が一人から加盟できる
地域労働組合(コミュニティユニオン)。
コミュニティユニオン全国ネットワーク
コミュニティユニオン東海ネットワークにも参加。
今年3月に開かれた第11回定期大会では、
連合産別・全国ユニオンへの加盟について討議するとする活動方針を採択。
日ごろから組合員の学習会や交流会・相談会などを
積極的に企画しながら活動している。
現在、組合員数約200名。
組合員は組合費月額1500円。
賛助会員(サポーター)は年会費5000円。
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by imadegawatuusin | 2009-04-29 18:55 | 労働運動