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外国人研修生問題で三重県伊賀市へ

――「25歳でトップ当選」の稲森としなお市議も参加――

今日は三重県伊賀市まで、
中国人「実習生」の賃金未払い問題で
交渉に行ってきた。
この3月、
25歳の若さで伊賀市議会議員にトップ当選を果たした
社会民主党稲森としなお議員も
交渉に加わってくださった。
ユニオンみえのサポーター会員でもあり、
 「切る側の理屈ではなく、
  切られる側の痛みに立つ」と言いきる
 稲森議員は、
 ユニオンの活動にもこの間
 熱心に協力してくれている)。

会社側は、
社長職を継いだばかりの若社長。
「実習生」たちの残業時間については
「分からない」、
タイムカードがあるのかどうかも
「確認してから回答する」
(そのくらい確認してから来てほしい)、
「実習生」らがどれくらいの広さの寮に
何人で住んでいたかも「分からない」と回答。
ホンマかいな。

「受注が半分以下に落ち込んで、
 社員にもボーナスを払っていない。
 大阪にある本社との統廃合も
 考えている。
 借入金もあり、
 非常に苦しい状況だ」と若社長は繰り返した。

とはいえ、
「実習生」らが求めているのは
そうなる以前、
会社がまだ忙しかったころの賃金だ。
人手が足りなかったとき、
中小企業の生産を底辺で支えていたのが
外国人「研修生・実習生」である。
会社の状況が厳しいのは分かるが、
法律最低限の払うべきものは
やはり払ってもらわなければならない。

この会社で働いた中国人「実習生」のHさんは、
日本に来るために
仲介業者に約40万円払ったのだという。
中国人にとっての40万円は大金だ。
Hさんは中国で貯金をしていたので
そのお金をすんなり支払うことができたが、
親戚から借金をして日本に渡る
「研修生・実習生」も少なくないと
Hさんはいう。
仲介業者によっては100万円取る者も
いるというのだ。
日本に来たばかりのころは
最低賃金以下のお金しか
支払われないにもかかわらず、
意味も分からないまま会社に毎月4万円を
強制的に預けさせられ、
パスポートも取り上げられていた。
それが あるとき、
会社に入管の摘発が入り、
お金もパスポートもやっと戻ってきたのだという。

交渉を終えた後、
Hさんと一緒に、
同じ協同組合に所属する仲間の寮を訪問。
ユニオンみえに加入して未払い賃金を取り戻そうと
中国人「実習生」たちに呼びかけた。

ところで、
今回中国語通訳を務めてくださったMさんは、
ユニオンみえ広岡法浄書記長の
娘さんのお友達だという。
お仕事で台湾に行くことが決まり、
それから中国語の勉強を始めたというから
すごい。
四年間台湾にいただけというが、
僕が見る限りもうペラペラだ。
「そんなことはありませんよ。
 ボキャブラリーが少なくて、
 『遠回りな言い方』ばかりに
 なってるんですから」。
Mさんは謙遜して言う。

制度上、
外国人「研修生」は日本に来てから
一定時間以上の日本語研修が必要なのだ。
が、
払うべき賃金もろくに払わないような企業ほど、
日本語研修もろくに実施していない。
外国人「研修生・実習生」問題の解決に、
優秀な通訳ボランティアの存在は
欠かせないのだ。
Mさん、
これからも是非、
ユニオンの活動にご協力を!
by imadegawatuusin | 2009-08-25 20:30 | 労働運動
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