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電車:「座席のないスペース」を車いすの人に

――「乗客の乗り降りのたび気を使う」――

■乗客一人一人にできるちょっとした配慮
地下鉄に乗っていると、
車椅子(くるまいす)に乗った人が乗車してきた。
その人はドアの前で、
列車が駅に着くたびに、
車椅子の向きを変えたり位置を微調整したりして、
乗り降りする他の乗客にずいぶんと気を使っているようだった。

やがてある駅で、
一人の男性が電車を下りた。
すると車椅子の人はほっとしたように、
その男性の乗っていたスペースに移動した。

そこは、
列車の一角に設けられた、
あの「座席のないスペース」だった。

僕は今まであまり気にしたことがなかったのだが、
よく見るとそのスペースには手すりもついており、
車椅子マークのシールまで貼ってある。

僕も今まで座席が埋まっているときは、
「あのスペース」にもたれかかってボーッとしていたことがある。
もしそこに車椅子の人が乗ってきても、
何も気付かずそのままでいたことがあるかもしれない。

「お年寄りや体の不自由な人に座席を譲ろう」ということは
よく言われる。
しかし、
「車椅子の人に『座席のないスペース』を譲ろう」というマナーは、
あまり広くは知られていない。
だがこれは、
実に気軽に実行できる思いやりなのである。
いま座っている座席をわざわざ譲るまでもなく、
立っている位置をほんのちょっと移動するだけでいいのだから。

車椅子に乗る人に列車の中で余計な心理的負担を負わせずにすむよう、
このマナーの確立・定着を望みたい。


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(第1号)
by imadegawatuusin | 2006-04-01 17:34 | 暮らし家庭
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