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『風呂で覚える現代文キーワード』を読む

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日本語の文章が読めない……。
日本語を母語としない人や
識字能力に難のある人でなければ、
原因はまず、
出てくる単語の意味がわからないということにある。

知的な文章を読むために
最低限必要なキーワードを集め、
これを解説した本はさまざまある。
その一つが本書・
『風呂で覚える現代文キーワード』である。
大学別入試過去問集・「赤本」を出版している
教学社が出している。

「有名私大・国公立大とセンター試験の過去問」から
50のキーワードを厳選したというのが売りである。
ただその中には、
「身分け」とか「遠近法」など、
「これが現代文キーワードなのか?」と
疑問の残るものもないではない。

むしろ本書の特色は、
各キーワードについている豊富な読書案内ではないか。
序文にあたる「はじめに」で、
新聞の社説や文化欄を読むことを薦めている点も
評価できる。

この本を読んだことをきっかけに、
さまざまな問題に興味・関心を広げ、
深めてゆく。
そんな「知の原点」とすることが
本書の理想的な使い方であろう。


【読書案内】
現代文のキーワードを、
頻出作家の考え方などを紹介しながら
コンパクトにかつ深く解説した本としては、
河合出版の
『ことばはちからダ! 現代文キーワード』
最も優れていると思う。
これが難しすぎるという人は、
漫画と短い文章とで
現代文キーワードをやさしく解説する
板野博行『語句ェ門777』(アルス工房)を経由して
読むとよいだろう。

日本語文の構造理解についての最良の入門書は、
本多勝一『日本語の作文技術』(朝日文庫)であろう。
日本語の文章について勉強がしたい、
わかりやすい文章が書きたいという人は
ぜひ読んでみてほしい。


『風呂で覚える現代文キーワード』(評価:3)

by imadegawatuusin | 2011-09-18 18:25 | 日本語論
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