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『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その8

死後の生活

原始の人々は「魂の不死ということ」について、
「魂は死んだ場合にも、
 ……現実に生きて存在しているのだと
 考えてい」たのだと、
本書・『唯物論哲学入門』の著者・森信成氏は言う。
この、
『現実に』「生きて存在しているのだと考えてい」た
という部分が重要である。

現代人はときどき、
「霊を信じているわけではないが、
 儀礼として墓に花を手向ける」とか、
「神を信じているわけではないが、
 形式的に賽銭箱に金を入れる」といった
意味のわからないことをやる。
だが、
霊魂が現実に生きていると信じていた人々の行動は、
現代人の不真面目な「信仰」とは
全く意味が違うのである。

以前にも書いたが、
原始人にとって、
霊魂の存在は
世界を合理的に把握するための「一つの仮説」であり、
「非常に真剣に考えられていた」。

現実に、
事実として霊魂が存在すると考える以上、
そのことを前提として大まじめに、
お供えをしたり、
はなはだしくは生けにえをささげたりすることも
決して不合理なこととはとらえられなかったのである。


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【参考記事】

『社会民主党宣言』を読む
新しい社会主義像を求めて
小牧治『マルクス』について
レーニン「マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分」を読む

by imadegawatuusin | 2011-12-10 10:54 | 弁証法的唯物論
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