人気ブログランキング |

『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その10

アニミズムから世界宗教へ

「そのうちに、
 霊魂を放置しておくのは
 非常に具合が悪いというので、
 死んだ人間には
 一定の場所を与えることとなります」と
本書・『唯物論哲学入門』は解説する。
霊魂にその辺を好き勝手にうろつかれては
気が休まらないので、
祠(ほこら)を作ったり社(やしろ)を作ったりして
そこに居てもらうようにする。

すると、
単なる
「おじいさんの霊」・「おばあさんの霊」に対する
畏れであったものが、
祠のようなところに
まとめて行ってもらうと決めたことから、
そうした霊が一緒くたにされて
「氏神様の霊」のような存在が
想定されるようになってくる。

山の神や川の神も、
一か所でまとめて祭るようになってくると、
「自然の神」のような
より段階の高い抽象的な神が
登場してくるようになるわけである。

アニミズムはこうして、宗教に発展してゆく。
「霊魂の信仰が、
 やがて自然の神になり、
 種族の神になり、
 さらにいろいろな種族の神と結合して、
 民族の神になります」というのは
こういうことなのである。

要するにここで言いたいことは、
「観念論の源泉あるいはその根底には、
 非常に長い間にわたる
 アニミズムの伝統というものが
 あるのだということを、
 まずは了解していただきたい」ということなのだ。
「エンゲルスはこの点から考え始め」たのである。


【戻る】
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その1
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その2
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その3
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その4
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その5
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その6
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その7
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その8
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その9

【進む】
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その11
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その12
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その13
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その14
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その15
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その16
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その17
『唯物論哲学入門』(森信成)を読む・その18

『社会民主党宣言』を読む
新しい社会主義像を求めて
小牧治『マルクス』について
レーニン「マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分」を読む

by imadegawatuusin | 2011-12-12 18:59 | 弁証法的唯物論