――東京都鹿縞市に宇宙船墜落――
■巻き込まれた少年が少女に性転換 200×年6月某日夜、 東京都鹿縞市鹿縞山に、 大きさ約2000メートルの宇宙船が墜落した。 この事故で、 鹿縞高校3年の大仏はずむ君(17)が巻き込まれて怪我を負い、 宇宙人による組織再生治療を受けた。 その結果、 怪我については全快したが、 遺伝子レベルで性別が反転し、 大仏はずむ君は女の子になってしまった。 ■宇宙船、地球人類行動心理学調査過程で事故 墜落した宇宙船は「ジャン・プウ」。 「第五段階進化生物における行動心理学」の調査のために 地球を訪れていたが、 その過程で船に故障が起き、墜落した。 宇宙人側は、 墜落事故に地球人が巻き込まれたことを受けて、 「惑星間生命保護法」にのっとり、 地球人側にその存在を明かして謝罪した。 宇宙人側は大仏はずむ君の観察のため、 大仏君の自宅にしばらく滞在する意向であるという。 ■元少年、当日夕に失恋、鹿縞山に 宇宙船墜落事故に巻き込まれて性転換した 大仏はずむ君は当日夕方、 同級生の神泉やす菜さんに告白して失恋、 その痛手を癒すために、 多くの緑の残る鹿縞山にたたずんでいた。 ■内向的な植物好き 同級生「もともと女の子みたい」 大仏君はガーデニング部に所属し、 植物が非常に好きだったようだ。 よく植物に話しかけ、 『君たちといると気が休まる』などと語っている。 大仏君の告白を断った神泉やす菜さんによると、 大仏君は以前、 『じっと耳をかたむけていると、 植物の気持ちが心に伝わってくる』と語っていたという。 同級生の中には、 『大仏君は女顔だったので、 もともと女の子だった気がする』などと語る声もある。 幼馴染の来栖とまりさんによると、 小さいころには「とまりちゃんのおヨメさんになる」と 語ったこともあるという。 ■父「何があろうと前向きに」 母「実は女の子ほしかった」 事故に巻き込まれて性転換したことについて大仏君の父親は、 『今回のことは災難だったけど、 人間、何があろうと前を向いて生きていかなきゃならない。 というわけで、 今晩は一緒にお風呂に入ろう。 お父さん、 娘と一緒にお風呂に入るの夢だったんだ』などと語った。 大仏君の母親は大量の女の子服を買い込み、 『実は女の子がほしかった。 はずむは何を着せても似合う』などと語っている。 【作品批評】 あかほりさとる×桂 遊生丸『かしまし ~ガール・ミーツ・ガール~』メディアワークス(評価:4) 主人公の「植物好き」という属性が、 実に巧みな形で生かされている作品である。 単に主人公の内向性や優しさを示すだけでなく、 「あの日、彼がなぜ鹿縞山にいたのか」という、 物語り全体を支配する重要なポイントにも きちんとつながっているのである。 《次に読むべき本》 この本が気に入った人は、 なんと言っても女装漫画の最高傑作・ やぶうち優『少女少年』シリーズ(小学館てんとう虫コミックススペシャル)に 手をのばしてみるべきだろう。 男の子も女の子も読む、小学館の学習雑誌に連載されていたためか、 男性にも非常にとっつきやすい内容となっている。 「少女漫画」というジャンルそのものへの入門書としても最適だ。 《そのうちに読むべき本》 美女装漫画の代名詞とも言うべき 吉住渉『ミントな僕ら』(りぼんマスコットコミックス)や、 読んでいて楽しく ほほえましいエピソードが満載の、 なるもみずほ『少年ヴィーナス』(角川書店)もお薦めだ。 《酒井徹お薦めの女装漫画》 1.やぶうち優『少女少年』シリーズ(Ⅰ~Ⅶ)、小学館てんとう虫コミックススペシャル 2.吉住渉『ミントな僕ら』全6巻、集英社リボンマスコットコミックス 3.志村貴子『放浪息子』エンターブレイン 4.なるもみずほ『少年ヴィーナス』全4巻、角川書店あすかコミックス 5.松本トモキ『プラナス・ガール』ガンガンコミックスJOKER 女装漫画に関する関連記事 「マンガ・アニメに女装少年」 『朝日新聞』が報道 やぶうち優『少女少年』第一期解説 やぶうち優『少女少年II―KAZUKI―』解説 『アイドルマスター Neue Green』(黒瀬浩介)について 片山こずえ『女のコで正解!』について 筒井旭『CHERRY』について 篠塚ひろむ『ちぇんじ!』について 林みかせ『君とひみつの花園』について 富所和子『ないしょのココナッツ』について 水内繭子『恋する子どもたち』について ..... Ads by Excite 広告 .....
by imadegawatuusin
| 2006-04-19 17:32
| 漫画・アニメ
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名前:酒井徹
生まれた日:昭和58(西暦1983)年8月22日 世わい:40歳 住みか:〒454-0013 日本国愛知県名古屋市中川区八熊一丁目12番6号 明治第4ビルディング205号 電話番号:070-4531-5528 電子郵件宛先:sakaitooru19830822@gmail.com ミニブログ(微網誌):https://twitter.com/SAKAI_Tooru カテゴリ
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