7月30日の『朝日新聞』の投書欄に、
「早すぎる当確速報は投票軽視」との投書が載った。
実際に開票が始まる前に
すでに議席が決まったなどと
テレビで報道されるのを見ると、
「自分の一票が数えられる前に当選が決まるなんて」と
思う人が出るのも理解はできる。
しかしテレビ各局が開票率の低い段階で報じるのは
「当選確実」であり、「当選」ではない。
テレビをきちんと見ていると、
「当選確実」と「当選」とは厳密に使い分けられている。
「当選確実」は
事前の取材や出口調査などの結果から
当選が確実である場合に
開票の状況にかかわらず速報される。
しかし「当選」は、
実際に票を一票一票数えていき、
まだ開票されていない全ての票が
次点の候補のものであっても
その候補の票数を上回ることが
ないという段階にならないと
報道されることはない。
単に票を数えるだけでは、
その票にどのような思いが込められており、
どういった意味があるのかまではわからない。
だから選挙の出口調査では投票先だけでなく、
前回はどの候補に投票したかとか、
どういった争点を重視したかといったことが聞かれる。
出口調査は良質な選挙報道に必要な取材だ。
そして、
そうした出口調査などからある候補の当選が
明らかに確実とわかれば、
わかった以上は
投票の終了後いち早く報じるのが
報道機関として当然だと私は思う。
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