2006年 05月 23日
伊坂幸太郎『陽気なギャングの日常と襲撃』
『陽気なギャングが地球を回す』の続編である。
4つの短編と1つの中篇とが、
実は1冊の長編小説を構成するという仕掛けになっている。
(短編部分が「ギャングの日常」、
中篇部分が「ギャングの襲撃」)。
伊坂幸太郎は『チルドレン』でも、
「短編集、と見せかけて実は1冊の長編小説」
というようなことをやったことがある。
巧みな伏線、皮肉の聞いた軽快な台詞回し、
そして最後の最後まで息つく暇を与えない事件の連鎖……と、
前作の長所をそのまま生かし、
さらにパワーアップさせたような絶品だ。
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【本日の読了】
伊坂幸太郎『陽気なギャングの日常と襲撃』祥伝社ノン・ノベル(評価:5)
《伊坂幸太郎お薦め作品ベスト4》
1.『アヒルと鴨のコインロッカー』
2.『チルドレン』
3.『死神の精度』
4.『陽気なギャング』シリーズ