込由野=しほ『姫ちゃんのリボン カラフル』感想(2)

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込由野版こみゆのばんの 『ひめちゃんのリボン』を むことによって、
はじめて えてきたことも る。

原作げんさく水沢版みずさわばんの 『ひめちゃんのリボン』は
(いきなりの アニメ[動画どうがなどの 影響えいきょうこうむり、)
けっして 一貫いっかんした 構想こうそうもとかれたわけではない。
水沢版みずさわばんの 『ひめちゃんのリボン』が おもいのほか
たりばったりで かれたていたことは これ、
いまでは おおくの 愛好者あいこうしゃによって られていることだ。
その、
原作げんさく水沢版みずさわばん
たりばったり」に もとづく 弊害へいがいを、
込由野版こみゆのばんの 『カラフル』は、
うまく めることに 成功せいこうしている。

たとえば、
魔法まほうの リボンの 「ルール」(まり)の ひとつに
人間界にんげんかい存在そんざいする ひとにだけ
 変身へんしんできる」というものが る。
けれども この ルールは、
水沢版みずさわばんの 『ひめちゃんのリボン』においては
作品さくひんなかにおいて
はっきりと しめされていたにも かかわらず、
物語ものがたりわりまで まったかされることが かった。
それどころか、
水沢版みずさわばんもとにした
ドラマCDシーディー電子劇光盤でんしげきこうばん)などでは、
行方ゆくえからなくなっていた
物語界ものがたりかいの トンドリアーノさん」に
ひめちゃん」が リボンを 使つかって 変身へんしんし、
「ほら、トンドリアーノさんは
 どこかで きているんだよ」と やる 場面ばめんさえ
ったりして、
「おい、
 人間界にんげんかい存在そんざいする ひとにしか
 変身へんしんできないんじゃなかったのかよ」と
こころなか
はげしく みを れたことを おぼえている。

ところが
込由野版こみゆのばん
ひめちゃんのリボン カラフル』においては、
ひめちゃん」が この リボンを 使つかい、
魔法界出身者まほうかいしゅっしんしゃ」ではないかとの うたがいが きまとう
有坂ありさかくん」に
変身へんしんしようとすることで、
この ルールを はじめて 意味いみるものとした。
うまでもなく 「ひめちゃん」は、
魔法界まほうかいひと」である 「有坂ありざかくん」には
変身へんしんできず、
こうして 「有坂ありさかくん」の 正体しょうたい
かすことになるのである。

さらくわえて うと、
原作げんさく水沢版みずさわばんにおいては 「ひめちゃん」は、
やれ 「少年しょうねん」だの やれ 「おとこみたい」だのと
散散さんざんわれかたを している。
しかし わたしには、
ひめちゃん」は どう ても
おんなにしか えない。
すくなくとも 水沢版みずさわばんにおいては、
ひめちゃん」の どこが どう 「おとこらしい」のか、
わたしには さっぱり からなかった
(たとえ どれほど きびしめに 見積みつもったとしても
 「ひめちゃん」は、
 ただ 「おてんばな おんな」といったところに
 どまるのではないだろうか)。
おもうに、
そもそも 水沢みずさわさんの 作風さくふうが、
おとこっぽい おんな」を えがくのには
いていなかったのだろう。
だが 込由野版こみゆのばんの 「ひめちゃん」は これ、
たしかに くも わるくも
おとこらしい」 おんなであると
わたしも こころから れることが できた。
込由野版こみゆのばんの 「ひめちゃん」ならば、
おんなに もてるというのも
なるほど めるというものである。

それから、
美人びじん」という 設定せっていだったはずの 日比野ひびの=ひかるも、
原作げんさく水沢版みずさわばんにおいては
あまり 美人びじんには えなかった。
けれども
込由野版こみゆのばん日比野ひびの=ひかるならば、
なるほど これは 美人びじんだと かる。

原作げんさく水沢版みずさわばん込由野版こみゆのばんとの もっとおおきな ちがいは、
おもうに エリカの 位置いちだろう。
原作げんさく水沢版みずさわばんにおいては、
エリカは どちらかと いえば
ひめちゃん」の 「保護者ほごしゃてき立場たちばにあった。
だが、
込由野版こみゆのばん
ひめちゃんのリボン カラフル』における エリカは、
ひめちゃん」と おな年頃としごろ
一人ひとりおんなとしての 側面そくめん横顔よこがお)が
きわめて つよされている。
かわいらしい ねこ変身へんしんすることによって、
ポコあとがまの マスコット(吉祥物きっしょうぶつやく
見事みごと 獲得かくとくしたのと あいまって、
ともだちかんつよまっている。
よく かんがえてみると すなわち エリカも、
姫子ひめこおなじくらいの 年頃としごろおんなだったのだ
実年齢じつねんれいかぞえると すなわち どうなのかは
 まったく いさ らないけれども)。

いずれにしても、
稀代きたい大傑作だいけっさく改作かいさくするという こころみは
おもいことだったに ちがいない。
わたしだって、
しも 原作げんさくが アニメされたときに
こんな かたちに されていたならば、
けだし いきどおったであろうことは 間違まちがいない。
ただ、
改作かいさくとなれば、
なんらかの かたちで
原作げんさくとは ことなる ところを
目指めざさなければならない。
原作げんさく理解りかいした うえで、
 あえて ずらす」という むずかしい 仕事しごとを、
込由野こみゆの=しほさんは
見事みごとに やってのけたのではないかと
わたしは おもう。

参考記事さんこうきじ
水沢=めぐみ『姫ちゃんのリボン』には 元ネタが 有る


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by imadegawatuusin | 2012-02-12 19:20 | 漫画・アニメ