「夜中に目が覚めてグッスリ寝られない」と思ったら…

――実（じつ）は「夜中（よなか）に目（め）が覚（さ）める夢（ゆめ）」を見（み）ていただけ?! ――

■いつも夜中（よなか）に目（め）が覚（さ）めて、時計（とけい）を見（み）ると午前２時（ごぜんにじ）

夜中（よなか）に 目（め）が 覚（さ）めてしまうことが
このごろ 余（あま）りにも 多（おお）すぎる。
いつも、
真夜中（まよなか）に ふと 目（め）が 覚（さ）めてしまうのだ。
そして、
壁（かべ）に 掛（か）けてある 時計（とけい）を 見（み）ると、
草木（くさき）も 眠（ねむ）る うし三（み）つ時（どき）の 午前２時頃（ごぜんにじごろ）だったりする。
来（く）る 日（ひ）も 来（く）る 日（ひ）も そうなのだ。
どうして 私（ワタシ）は こんな 夜更（よふ）けに
いつも 目（め）が 覚（さ）めてしまうのか。
恐（おそ）らく グッスリと 眠（ねむ）れていないのであろう。
私（ワタシ）は 割（わり）と 悩（なや）んでいた。

■今日（きょう）は決（き）めた時刻（じこく）に起（お）きられず寝過（ねす）ごしてしまった

さて、
私（ワタシ）は 今日（きょう
寝過（ねす）ごしてしまった。
いつもであれば すなわち、
暁七（あかつきなな）つの とら四（よ）つ時（どき）の 午前４時37分（ごぜんよじさんじゅうななふん）に
目覚（めざ）まし時計（どけい）が 鳴（な）るのと 共（とも）に
寝床（ねどこ）から 飛（と）び起（お）きる（ことに 決（き）めている。
とは 言（い）え、
ぶちまけて 言（いうと、
寝床（ねどこ）から 中中（なかなか） 出（で）られない 日（ひ）も 多（おお）いのだけれども）。

なぜなら、
海（うみ）の道（みち）の 愛知県（アイチけん）・尾張名古屋（オワリナゴヤ）における
一年（いちねん）（一（ひと）とせ）を 通（とお）しての
最（もっと）も 早（はや）い 日（ひ）の出（で）が
午前４時37分（ごぜんよじさんじゅうななふん）だからである。
と 言（い）うのも、
躁鬱病（そううつびょう）を 癒（いや）すには、
規則（きそく）［折（お）り目（め）］正（ただ）しく
ケジ目（メ）の 有（あ）る 暮（く）らしを 送（おく）ることが 欠（か）かせない。
そして、
その 中（なか）でも 寄（よ）ろしく 最（もっと）も 重（おも）んじるべき 事柄（コトガラ）が、
寝床（ねどこ）から 起（お）きる 時（とき）を 一（ひと）つに 定（さだ）めて
動（うご）かさない 事（コトなのである。
故（ゆえ）に 私（ワタシ）は、
名古屋（ナゴヤ）で 最（もっと）も 早（はや）く 日（ひ）が 昇（のぼ）る その 時（とき）を
寝床（ねどこ）から 起（お）きる 時（とき）と 心（ココロ）に 決（き）めて、
午前４時37分（ごぜんよじさんじゅうななふん）に 目覚（めざ）まし時計（どけい）を 合（あ）わせている。

■目覚（めざ）まし時計（どけい）は ちゃんと鳴（な）ったはずなのに……

けれども 私（ワタシ）は、
今日（きょう）は 午前４時37分（ごぜんよじさんじゅうななふん）に
寝床（ねどこ）から 起（お）きることが 出来（でき）なかった。
もっとも、
目覚（めざ）まし時計（どけい）は キチンと 仕掛（しか）けられていた。
午前４時37分（ごぜんよじさんじゅうななふん）に 目覚（めざ）まし時計（どけい）が 鳴（な）った 跡（アト）もまた、
確（たし）かに 残（のこ）っていたのである。
更（さら）に 携帯電話（ケータイでんわ）にも、
その １分後（いっぷんあと）の 午前４時38分（ごぜんよじさんじゅうはっぷん）に
目覚（めざ）ましが 鳴（な）った 跡（アト）が 有（あ）る。
けれども この 携帯電話（ケータイでんわ）が、
私（ワタシ）が キチンと 部屋（へや）を 方付（かたづ）けることが 出来（でき）ないために、
服（ふく）や 座布団（ザブトン）などの 下（した）に
埋（う）もれてしまっていたのである。
因（よ）って、

寝（ね）ていた 私（ワタシ）には、
携帯電話（ケータイでんわ）の 目覚（めざ）ましの 音（おと）が
聴（き）こえなかったらしいのだ。
（とは 言（い）え、
　それでも
　時計（とけい）の 目覚（めざ）ましは キチンと 鳴（な）ったはずである。
　にも 関（かか）わらず なぜ 起（お）きることが 出来（でき）なかったのか。
　それについては 今（いま）だに よく 分（わ）からない）。

■「こんなに明（あか）るいはずがない」と時計（とけい）を見（み）ると……

かくして、
私（ワタシ）が 今日（きょう） 起（お）きたのは、
既（すで）に 夜（よる）が 明（あ）けてしまった
明（あ）け六（む）つの う二（ふた）つ時（どき）の

午前５時48分頃（ごぜんごじよんじゅうはっぷんごろ）のことだった。
その 時（とき）に、
私（ワタシ）は 真（ま）っ先（さき）に 時計（とけい）を 見（み）た。
なぜかと 言（い）うと、
若（も）し 今（いま）が 夜明（よあ）け前（まえ）の 午前４時37分（ごぜんよじさんじゅうななふん）であったならば、
こんなに 明（あか）るいハズが 無（な）いと
私（ワタシ）は 思（おも）ったからである。

■目（め）の悪（わる）い私（ワタシ）には眼鏡（メガネ）無（な）しで時計（とけい）を見（み）ることは出来（でき）ない

けれども、
時計（とけい）の 針（ハリ）は ただただ ボヤけるばかりであって、
私（ワタシ）には 全（まった）く 見（み）えなかった。
なぜなら、
私（ワタシ）は 目（め）が 悪（わる）いからである。
ぶちまけて 言（い）うと、
眼鏡（メガネ）を かけなければ すなわち、
私（ワタシ）の 視力（しりょく）は たった 0.1（れいてんいち）くらいしか 無（な）い。
故（ゆえ）に、
眼鏡（メガネ）を かけずに 寝床（ねどこ）から 時計（とけい）の 針（ハリ）など
見（み）えるハズが 無（な）いのである。

■夜明（よあ）けの後（あと）にも見（み）えない時計（とけい）が夜更（よふ）けになぜ見（み）えた？　

既（すで）に 夜（よる）が 明（あ）けてしまって 明（あか）るく なった
午前５時48分（ごぜんごじよんじゅうはっぷん）においてすら、
寝床（ねどこ）から 時計（とけい）の 針（ハリ）を 見（み）ることは 出来（でき）ない。
にも 関（かか）わらず なぜ 今（いま）まで、
とりわけ このところ、
来（く）る 日（ひ）も 来（く）る 日（ひ）も
午前２時頃（ごぜんにじごろ）に 「目（め）が 覚（さ）めた」 時（とき）に
時計（とけい）の 針（ハリ）が 「見（み）えた」のだろうか。

■「夜中（よなか）に目（め）が覚（さ）めた」のでなく「目（め）が覚（さ）めた夢（ユメ）を見（み）た」

つまり、
思（おも）うに 私（ワタシ）は、
来（く）る 日（ひ）も 来（く）る 日（ひ）も 午前２時頃（ごぜんにじごろ）に
目（め）が 覚（さ）めていたわけではなかったのではないだろうか。
そうではなくて ただに、
来（く）る 日（ひ）も 来（く）る 日（ひ）も
「午前２時頃（ごぜんにじごろ）に 目（め）が 覚（さ）める」という 夢（ユメ）を
見（み）ていただけだったのではないだろうか。

■夢（ユメ）と現実（げんじつ）との見分（みわ）けがまさかこんなに難（むづか）しいとは……

若（も）しも そうであったのならば、
これは 恐（おそ）ろしい 話（はなし）である。
「夜中（よなか）に 目（め）が 覚（さ）めて 眠（ねむ）れない」と
思（おも）い込（こ）んでしまえば すなわち、
来（く）る日（ひ）も 来（く）る日（ひ）も 夢（ユメ）に 見（み）る。
そして ますます、
「夜中（よなか）に 目（め）が 覚（さ）めて 眠（ねむ）れない」と 思（おも）い込（こ）んで、
夢（ユメ）と うつつとの 見分（みわ）けさえも
付（つ）かなくなってしまうのだ。
夢（ユメ）と うつつとの 見分（みわ）けが 付（つ）けられなければ すなわち、
たとえ 人（ヒト）に、
「も早（はや） こいつは 狂（クル）っている」と 言（い）われてしまっても
仕方（しかた）が 無（な）い。
なぜかと 言（い）うと、
夢（ユメ）と うつつとを 見分（みわ）けることが 出来（でき）ない 事（コト）こそが
すなわち 「狂（クル）う」の 言意（いい）だからである。

■こうして私（ワタシ）は悩（なや）みを一（ひと）つ手放（てばな）した

とは 言（い）え、
たとえ その 事（コト）が 分（わ）かっただけでも
それだけ 前（まえ）に 進（すす）みえたのだと 思（おも）いたい。
なぜなら、
若（も）しも それを 見抜（みぬ）けないままであったならば 恐らく、

「いつも 夜中（よなか）に 目（め）が 覚（さ）めて
　しっかりと 眠（ねむ）れていない」と
悩（なや）み続（つづ）けただろうからだ。
故（ゆえ）に、
これで 良（よ）かったのである。

こうして 私（ワタシ）は 悩（なや）みを 一（ひと）つ 手放（てばな）した。

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