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『ことばはちからダ!』(河合出版)について(その2)

■風を受けて人は空間に包まれる
本書『ことばはちからダ!』の18ページには、
高橋英夫氏の次のような文章が載っている。

風が起きたことによって、
はじめて人間のまわりに空間が生じ、
人間はむき出しの、孤立した人間でなくなり、
空間の中に包まれた人間という意味を獲得する(『神話空間の詩学』)


これは非常に示唆的な言葉だ。
無論 理屈から言えば、
風があろうとなかろうと、
もちろん人は空間の中に存在する。
しかし、人は普段の生活の中では、
そんな当たり前のことはまず意識することがなく、
場合によっては気付かない。

「風」とふれあって始めて、
人は空間に包まれているということを知る。
何らかの刺激のないところで、
人は何かに気付くことは困難なのだ。

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『ことばはちからダ!』(河合出版)について(その1)

by imadegawatuusin | 2006-08-03 18:33 | 日本語論