――サンワスタッフ=中央発條の沖縄派遣難民使い捨ての実態――
■男女賃金差別も「面接時に説明」!? 愛知県豊川市の 製造業派遣会社・サンワスタッフ(代表取締役:広松義正)の派遣労働者たちが 地域労働組合・管理職ユニオン東海に結集し、 募集広告と実際の賃金との差額の補償を求めていた問題で、 管理職ユニオン東海執行委員・當銘(とうめ)直次郎さん(30)をはじめとする 7人が18日、 賃金に関する詐欺行為などで精神的苦痛を受けた上、 派遣先の指示により違法に解雇されたとして、 サンワスタッフやトヨタ系列の派遣先・中央発條を相手取り、 慰謝料など総額約3260万円の支払いを求める訴訟を 名古屋地裁に提起した。 訴えを起こしたのは7人は、 いずれも沖縄県出身の20代~30代の男女。 訴状などによると、 7人は沖縄の情報誌で 「月収31万円以上可」、 「賞与30万円以上支給」(「以上可」ではない!)など 高給を謳うサンワスタッフの求人広告を見て沖縄から愛知県に移住、 トヨタ系列の自動車部品会社・中央発條の 藤岡工場 〔注1〕に派遣されて働いた。 だが7人の実際の時給は 男性が全員1200円、女性が全員1000円で、 手にした給与は平均月9万~18万円。 賞与も最も高い人で額面16万円、 女性ではわずか5万円の者もいた。 また、 女性3人については、 インフルエンザにかかった子供の看病で仕事を休んだことを理由に、 派遣先企業の指示で違法に解雇されたという(朝日新聞、毎日新聞2月19日)。 当該労働者らで作る「違法派遣会社と闘う会」はブログで、 「これからの、派遣法見直しのきっかけに。 未来につながる、判例として残るような! 全労働者の地位・権利の向上の為に 全力で、完全勝利に向けがんばっていきます」とコメント。 サンワスタッフ側は中京テレビの取材に対して 「広告と実際の賃金に差があることは面接時に十分説明している」と話し、 中央発條側は「解雇の指示をした事実はない」とコメントしている。 〔注1〕余談だが、 ■「面接時に説明していれば広告に嘘を書いてもいい」!? そもそも、 「面接時に説明していれば、 広告には堂々と嘘を書いてもかまわない」という理屈自体、 相当 身勝手なものなのであるが (男女間賃金差別など、 本人達に説明しようと何をしようと 違法なものは違法である!)、 當銘さんたちの場合、 正確な労働条件を知らされたのは 沖縄県で派遣会社の面接に応じて内定をもらい、 愛知県にやってきて、 豊田市にあるサンワスタッフの関連施設〔注2〕で 正式な契約を交わすことになった、 まさにその「面接」の際である。 沖縄の家や家財道具を処分して、 親子3人その身一つで愛知県にやってきたところで、 いまさら「本当のこと」を知らされても、 ハイそうですかと沖縄に帰ることなどできるわけがない。 極めて悪質な手口といえる。 筆者は昨年10月26日、 管理職ユニオン東海の主催する対中央発條・サンワスタッフ 抗議行動に参加した。 自ら解雇を指示しておきながら、 「直接の雇用関係にない」の一言で労働者たちとの話し合いを拒んだ 中央発條のやり方にも失望したが、 最悪であったのがサンワスタッフの対応である。 私たちは當銘さんたちが面接を受けた、 愛知県豊田市内にある サンワグループの施設に抗議行動を行なった。 施設には、まさに當銘さんたちに面接を行なった、 サンワスタッフの社員がいた。 その社員に詰め寄ると彼は、 「面接のときにちゃんと説明しただろう」と、 片手をポケットに入れたまま、 もう片方の手で髪の毛をいじりながらぶっきらぼうに答えた。 だが、 内定をもらって沖縄の家や家財道具を引き払い、 愛知県にやってきてから「ちゃんと説明」されたとしても、 はっきり言って後の祭りだ。 そう、メガネをかけた若手社員を追及したところ、 彼は、 「ここはサンワスタッフではないから帰れ」と言い出したのである。 「ここはサンワスタッフではない」!? それを聞いて私たちは言った。 「そもそも當銘さんたちは ここでお宅の面接を受けてるんですよ! ここがサンワスタッフでないのなら、 どうしてサンワスタッフの社員であるあなたが ここにいるんですか? あなたはここで、一体何をしているんですか!」 すると彼は、 片手を突っ込んでいたポケットから携帯電話を取り出し、 ふざけきった声でこう言ったのだ。 「えー、オレ、ここでケータイいじってたんスよ。 ケータイいじってちゃ、悪いっスか?」 鼻で「へへッ」と笑いながら、 彼は答えた。 それを見た筆者は激怒し、 「それが人と話すときの態度か! ポケットから手ぐらい出せ! 髪をいじるな! 人の目を見て話をしろ! あなたの人をなめきった今の受け答えは、 テレビに映ってるんですよ! (当日の抗議行動にはテレビ朝日の取材が来ていた)。 全部テレビで放送されますよ、それでもいいんですかっ!」 と声を荒げてしまった。 しかし彼の態度は一向に変わらず、 「ドーゾドーゾ」とせせら笑うだけ。 どうせ顔にモザイクがかかるだろうと タカをくくっている様子であった。 労働組合をなめきったこのような若手社員に 何を話しても無駄だと悟った私たちは、 社長を出せと詰め寄った。 すると彼は急にうろたえ出し、 「連絡先を知らない」と言い出した。 (大嘘である。 フロントに据え付けられた電話のダイヤルには、 「社長」というシールが張られたものがあり、 ダイヤル一つで直通だったのである)。 なおも私たちが追及すると彼は、 「わかりました。 社長に電話をします」と言い、 携帯電話を持って会社の奥に引っ込んでしまった。 これでやっと社長が出てくるのだろうと 私たちは雨の中を待ち続けた。 ところが……、 その雨の中をやってきたのはサンワスタッフの広松義正 社長ではなく、 なんと警察だったのである。 彼は、社長を呼ぶと称して私たちの追及を逃れておきながら、 なんと社長ではなく、警察に電話していたのである。 何を考えているのか。 何て姑息なのか。 私たちは本当にあきれ果ててしまった。 彼らは、恥というものを知らないのか。 自分たちが何かの事件の被害者か何かと 勘違いしているのではないか。 犯罪者はサンワスタッフの側であり、 被害者はこちらなのである。 職業安定法第65条は、 「虚偽の広告をなし、 又は虚偽の条件を呈示して、 職業紹介、労働者の募集若しくは 労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者」に対し、 「六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する」と 定めている。 どちらがまっとうなことを主張し、 どちらが道理にもとることをやっているのか、 誰の目にも明らかではないか。 実に当然のことであるが、 警察は双方から言い分を聞いた後、 結局そのまま帰っていった。 (「被害者はこっちです。 職業安定法に基づいて、 虚偽広告を取り締まってください」と言っておいた)。 〔注2〕サンワスタッフが ■それだけじゃない! サンワスタッフの悪辣な手口 私たちは、こんな悪徳業者を野放しにするわけにはいかない。 サンワスタッフの悪辣な手口は、 虚偽広告や男女間賃金差別にとどまるものではない。 サンワスタッフは採用時、 原告たちに、 遺伝障害の有無などを尋ねる身上調書を書かせている。 また、6ヶ月雇用を謳っておきながら、 社会保険(厚生年金や健康保険)への加入用件が 「2ヶ月を超える雇用が見込まれる」場合であることをすり抜けるため、 採用時に2ヶ月と4ヶ月の雇用契約書に分けて調印させて 社会保険事務所を欺き、 社会保険への加入を免れた。 そして、 沖縄出身の彼らになぜか、 解雇する際、 ポルトガル語で書かれた「退職届」にサインさせ、 自己都合退職扱いとしているのである。 サンワスタッフ側はこの「退職届」を根拠に、 「解雇などしていない。 彼らは自発的に辞めたのだ」などと称している。 だが、 ポルトガル語を読めない彼らが、 ポルトガル語で書かれた退職届に どうして「自発的」に署名することがあるのか。 彼らがポルトガル語で書かれた退職届にサインさせられている事実は、 違法な退職強要が行なわれたという事実を 逆に浮き彫りにするものでしかない。 管理職ユニオン東海は、 わが名古屋ふれあいユニオンと同じく、 コミュニティユニオン東海ネットワークに加盟する 私たちの仲間である。 サンワスタッフ=中央発條による沖縄派遣難民使い捨て糾弾! 大衆的裁判闘争によって私たちは、 彼らのやり口の非道性を満天下に明らかにするだろう! 當銘直次郎執行委員を先頭に闘う 管理職ユニオン東海・サンワスタッフ争議への 圧倒的な支援・注目を訴えます! 管理職ユニオン東海・サンワスタッフ争議対策部(平良博幸書記長) 愛知県名古屋市中区栄5丁目3-6 エルマノス武平町ビル9階A 052-249-6669 カンパ送り先 ゆうちょ銀行 12190-7-4087991 口座名義 管理職ユニオン・東海 「サンワカンパ」と明記して下さい。 《関連記事》 サンワグループ企業で解雇撤回勝ち取る! サンワスタッフ争議、勝利和解! コミュニティユニオン東海ネットワーク(略称:東海ネット) 東海四県の個人加盟制労働組合の情報交換・経験交流団体。 全国組織・コミュニティユニオン全国ネットワークの東海組織の役割を 事実上 担っている。 参加団体は、 三重:ユニオンみえ(連合・全国ユニオン) 岐阜:岐阜一般労働組合(連合:自治労全国一般) 静岡:静岡ふれあいユニオン 愛知:名古屋ふれあいユニオン・ 管理職ユニオン東海(全労協)・ ゼネラルユニオン東海支部(全労協)・ 女性ユニオン名古屋。 労働争議の相互支援や経験交換・集会の共催などに取り組む。 事務局:〒460‐0024 愛知県名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711号室 (名古屋ふれあいユニオン内) 電話番号:052‐679‐3079 ファックス:052‐679‐3080
by imadegawatuusin
| 2008-02-20 19:40
| 労働運動
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自己紹介と連絡先
名前:酒井徹
生まれた日:昭和58(西暦1983)年8月22日 世わい:42歳 住みか:〒454-0013 日本国愛知県名古屋市中川区八熊一丁目12番6号 明治第4ビルディング205号 電話番号:070-4531-5528 電子郵便宛先:sakaitooru19830822@gmail.com ミニブログ(微網誌):https://twitter.com/SAKAI_Tooru カテゴリ
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