佐川急便暴力事件：被害者、警察に告訴

――常軌を逸した店長による職場暴行――

■佐川急便は暴力体質の一掃を！
佐川急便福山店の島村店長（当時）からの
職場暴力により負傷したとして、
スクラムユニオン・ひろしま佐川急便分会分会長の
根来寿雄さん（４３歳）が２９日、
傷害罪での告訴状を広島県警福山東署に提出した。
スクラムユニオン・ひろしまは
我が名古屋ふれあいユニオンと同じく
コミュニティユニオン全国ネットワークに加盟する
私たちの仲間である。

ひろしまの仲間たちの訴えによると、
根来さんは、昨年６月20日、
荷物の積みおろし作業中に
耐えきれなくなって立ち小便したことをもって
事務所に呼び出され、
島村店長から10数分にわたって
殴る・蹴る・打ち付けるといった暴行を受けたという。
その内容たるや、
電話機で殴る、パソコンのモニターを投げつける、
胸ぐらをつかんで机に打ち付けるといった
常軌を逸したものであり、
職場の同僚をして、
「加害者である島村店長の机の上には
　何も残っていなかった」と証言させるものであった。

根来さんは首などをねんざし、
全身に打撲を受け、
今もって就労できない状態が続いる。

根来さんはこの事件をきっかけに、
職場の仲間２名と ともに
広島県の個人加盟制労働組合・
スクラムユニオン・ひろしまに加盟。
同労組佐川急便分会を結成した。

会社側は暴行の事実は認めているが、
加害者である島村店長への処分は
中国支社係長への「降格」にとどめたうえ、
スクラムユニオン・ひろしまの団体交渉要求にも
一切応じようとしていない。
このためスクラムユニオン・ひろしまは、
４月17日に広島県労働委員会に
不当労働行為の救済申し立てを行なっている。

我が名古屋ふれあいユニオンも現在、
トヨタグループの鋼材メーカー・愛知製鋼による
団体交渉拒否や、
同社における偽装請負の実態を告発した
ふれあいユニオン組合員に対する就労拒否に対し、
愛知県労働委員会に
不当労働行為救済申立を行なっている。
また
トヨタグループの総合商社・豊田通商の子会社である
豊田スチールセンターにおいても、
現役社員（ふれあいユニオン組合員）への
パワハラ問題に関する会社側の団体交渉拒否に対し、
強く抗議をしているところだ。
こうした問題を抱える我が名古屋ふれあいユニオンにとって、
同じコミュニティユニオン全国ネットワークの仲間である
スクラムユニオン・ひろしまに対し、
佐川急便が社内暴力に端を発する団体交渉要求を拒絶し、
不当労働行為を加えている事実は
断じて見過ごすことができないものだ。

スクラムユニオン・ひろしまからの要請を受け、
我が名古屋ふれあいユニオンも、
５月28日、
佐川急便に対し、
「スクラムユニオンとの団体交渉開始
　および暴力体質一掃を求める要請書」を提出した。

名古屋ふれあいユニオンは
スクラムユニオン・ひろしまの人権闘争を断固として支持し、
佐川急便に対して

１．スクラムユニオン・ひろしまと直ちに団体交渉を行なうこと
２．根来さんに対する謝罪と損害賠償を行なうこと
３．加害者の島村元店長を懲戒解雇とすることを通じ、
　　佐川急便からその暴力体質を一掃すること

を強く要求する。


職場の理不尽を許さない、強く優しい地域労組の建設を！
未組織労働者はコミュニティユニオンに結集し、
全ての職場に労働組合を建設しよう！


コミュニティユニオン全国ネットワーク（略称：全国ネット）
全国約70の個人加盟制労働組合の連絡・交流組織。
連合産別・全国ユニオンの母体となった。
毎年秋に全国交流集会を開催。
名古屋ふれあいユニオンも加盟している。
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