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有限会社イオス・中村末広社長に反論する!(その1)

――随所で事実に反する中村社長の「陳述書」――

■はじめに
名古屋ふれあいユニオン組合員の
日系ブラジル人労働者・緒方忠行さんが
愛知県稲沢市に本社を置く派遣会社・
有限会社イオス(中村末広社長)によって解雇された事件で、
イオスの中村末広社長は12月24日、
名古屋地裁に「陳述書」を提出した。
私は緒方さんの件に関しては
担当の平良マルコス副委員長や
浅野文秀事務局長に任せていたが、
6月25日の団体交渉申し入れ行動には
参加している。
中村社長の「陳述書」はこの6月25日の行動についても
触れているが、
私がこの目で見て、この耳で聞いて知っている事実と
明らかに異なる陳述がなされている。
当日私が目にし、耳にした事実をありのままに書くことで、
以下の通り真実を明らかにしたい。

■申し入れ行動の参加者について
この日6月25日の午前、
私たち名古屋ふれあいユニオンは、
労働組合との団体交渉を引き延ばし、
あるいは明確に拒絶していた
トヨタグループの3企業
豊田スチールセンター愛知製鋼ジェイテクト
に対する抗議行動を、
コミュニティユニオン東海ネットワークに共に結集する仲間である、
管理職ユニオン東海ユニオンみえと共同で行なった。

そしてその帰り道、
ふれあいユニオン副委員長の平良マルコスさんが、
「イオスという会社があるんですけど、
 昨日FAXで団体交渉の申し入れをしたら、
 会社が『直接来い』と言ったんです」と言ったため、
「せっかく委員長や事務局長がこうしてそろっているんだから、
 それならついでにそこに寄ろう」ということになったのである。
トヨタグループ3企業への抗議行動には、
マルコス副委員長の運転するバンに乗って
多くの組合員が参加していたため、
その組合員たちもそのままバンに乗って
有限会社イオスの前に着いたのである。

中村社長はこのことをとらえ、
「当社事務所に6~7人の団体が訪れ」とか
「大勢で……押し掛け」などというのであるが、
事情は以上の通りである。
イオスに対する団体交渉申し入れのために
わざわざ6~7人を引き連れてきたわけではない。
マルコス副委員長のバンに乗ってきた組合員らは
帰りも送り届けなければならないため
そのままついでに同乗させてきただけであり、
ふれあいユニオンは無用の混乱を避けるためむしろ、
「自分も申し入れの様子が見てみたい」と言った
1名の組合員を除く全員をバンの中に残し、
私 委員長の酒井・マルコス副委員長・浅野文秀事務局長の
組合三役を代表者として
イオスの事務所におもむいたのである。
(私の記憶の限りでは、
 残る組合員はイオスの事務所には
 一歩も立ち入っていないはずだ)。

■申し入れ行動開始時について
私たちは、
前日にマルコス副委員長がFAXにて送信した
「通告兼団体交渉申入書」を中村社長に手渡し、
名古屋ふれあいユニオンと団体交渉に応じるよう
中村社長に要請した。
中村社長はこのときの様子について、
「いきなり『団交しろ』と、がなり立てました」と
陳述書の中で述べているが、
明らかに事実に反する。
たしかあのときは、
「通告兼団体交渉申入書」を中村社長に手渡し、
浅野事務局長が
「昨日マルコスがFAXで申し入れをさせていただいたんですが、
 社長の方から直接来てくださいということでしたので……」と
事情を説明するところから始まったはずだ。
いくら何でも、
まるでドラマか漫画の一シーンのように、
人の会社の玄関に入って
「いきなり『団交しろ』と、がなり立て」るはずがない。
実に荒唐無稽でバカバカしい話だ。

■社長が解雇問題についてごまかそうとした件
団体交渉事項は、
組合員である緒方さんの労働時間や休憩時間について、
本人に対する扱い、
そして、
トイレに行きたくてもそれを「ダメ」と言われる……
といった事柄であった。

ところが中村社長は、
自分が緒方さんの雇用主でありながら、
「これは派遣先の問題でうちは関係ない」と
言い出したのだ。
中村社長は陳述書の中で、
「団体交渉をするにしても、
 まずは冷静に話をすればよいことです」などと言っているが、
自分が話し合いを拒否しておいて
その言いぐさはないはずだ。
トヨタグループ3社への抗議行動からイオスに向かう途中で
緒方さんから電話で聞いた「解雇予告通知書」について
問いただしても、
「そんなことは知らない」
(あるいは中村社長のおっしゃるとおり、
 「それは知らない」という言い方だったかもしれない)と言い、
なおも追及したところ、
「その件については緒方さんともう話がついている」と
言い出した。
中村社長は陳述書の中で、
「『緒方とは話がついている』という発言はしておりません」
と言っているが、
この発言については私ははっきりと覚えている。

中村社長は、
「私はTさんに
 (筆者注:「解雇通知書」を)直接緒方さんに渡して、
 署名をもらうように指示しておきましたので、
 送られてきたと言われたので、
 それは変だなと思い、
 『それは知らない』と言いました」などと弁解しているが、
あまりにも苦しい言い訳か、
詭弁の一種であるとしか思えない。
もしそうであるならば、
「送られてきた」と私たちが言ったとき、
「解雇通知書は直接渡したはずです。
 送ってはいません」と
正直に言えばすむことだ。
しかし中村社長からはそうした発言は一切なく、
「解雇通知書が緒方さんに送られてきた」との
名古屋ふれあいユニオンの追及に対し
(追及は1度ではなかったはずだ)、
ただ「知らない」・「話がついている」というばかりで、
私たちとしては
中村社長が話をごまかそうとしているようにしか
思えなかった
(今でもそう思っている)。
繰り返すが、
私たちには
「渡したのであり、送ったのではない」というような説明は、
中村社長からは一切なかったのである。

■マルコス副委員長の言葉遣いについて
中村社長は名古屋ふれあいユニオンの
平良マルコス副委員長が
「『ただじゃおかねぇぞ』と喚き散らし」たと
陳述書の中で述べてている。
「やっぱり、またそういうことを主張するんだな」というのが
私の率直な感想である。
中村社長は6月25日の団体交渉申し入れの際にも、
前日6月24日にマルコス副委員長が
中村社長に電話したときの様子について、
私たちがそれを聞いていなかったのをいいことに、
非常に汚らしい口調でののしられたと主張していた。
(それを聞いた、
 普段は温厚な浅野事務局長がたまりかねて、
 「私たちはマルコスとずっとつきあってますけどね、
  そんな言葉使いをしてるのを聞いたことは
  一回もないですよ!」と
 憤激して中村社長に抗議していたことを
 今でも鮮明に覚えている)。

6月25日の申し入れの際、
団体交渉の開催を拒絶する中村社長を
マルコス副委員長が強い口調で追及したのは事実だし、
それに比べて浅野事務局長が
少しでも話を前に進めようと
懇切丁寧に中村社長を説得しようとしていたことは
事実である。
しかしマルコス副委員長は、
「ただじゃおかねぇぞ」というような、
まるでやくざの脅し文句かと思うような発言は
していない。
特に、
「~しねぇぞ」というような語尾は、
マルコス副委員長の使う日本語の中にはない。
「~じゃないですよ」というのが
マルコス副委員長の口癖である。

私たちはマルコス副委員長が書いた、
「下記の通り団体交渉を申し入れますので、
 応諾願います。
 1.日時 7月1日10時00分
 2.場所 名古屋ふれあいユニオン」と書かれた
「通告兼団体交渉申入書」を示し、
労働組合法に基づき、
団体交渉の開催を応諾するよう
イオス中村社長に迫ったが、
中村社長はブラジル人であるマルコス副委員長が書いた
「名古屋ふれあいユニオン」の「屋」の字が
正確でなかったことをあげつらって
「ここは日本だ」とマルコス副委員長を罵倒するなど、
非常識な対応に終始した。

■その場での団交など求めていないことについて
中村社長は陳述書の中で、
あたかも名古屋ふれあいユニオンがその場で会社と
団体交渉を行なえと迫っていたかのように
書いているが、
単に事実に反するだけでなく、
物証に照らしても、
ユニオンの原則に照らしても
全くありえないことである。
そもそも中村社長はこのとき、
「下記の通り団体交渉を申し入れますので、
 応諾願います。
 1.日時 7月1日10時00分
 2.場所 名古屋ふれあいユニオン」と書かれた
「通告兼団体交渉申入書」を見ていたはずで
(だからこそ「屋」の字が正確でない、
 ここは日本だなどとマルコス副委員長を罵倒できたのだ)、
この点について中村社長は明らかに嘘を言っている。
名古屋ふれあいユニオンは、
有限会社イオスに対して
団体交渉開催の応諾を求めていたのであって、
この場で団体交渉をすぐ開けなどと
求めていたわけではない。
重ねて言うが、
中村社長に渡された「通告兼団体交渉申入書」には、
「下記の通り団体交渉を申し入れますので、
 応諾願います
 1.日時 7月1日10時00分
 2.場所 名古屋ふれあいユニオン」と
はっきり書いてあったはずなのだ。

大体、
この場で団体交渉を開かれても、
当日、申し入れ行動には
当事者である緒方忠行さんが参加していなかったし、
そのような状況で団体交渉が開催されても、
まともな議論が成り立つはずがない。

その場で当事者である緒方さんを抜きにして
「話し合い」(「団体交渉」ではない!)を行なおうとしたのは、
むしろ中村社長の方だった。
自ら陳述書の中で述べているとおり、
中村社長は
「押し問答の末、
 ……事務局長の浅野氏なら冷静に話ができるかと思い、
 浅野氏となら話し合いに応じてもよい、と言」い出したのだ。

しかし、
そこからの先の展開については
中村社長の陳述書は事実と若干違っている。
私・酒井の発言内容と、
浅野事務局長の発言内容とが、
正反対になっているのだ。

中村社長は浅野事務局長との
二人だけの「話し合い」提案後のやりとりについて、
「浅野氏が私の提案に応じ、
 二人の話し合いに入ろうとしましたところ、
 隣にいた委員長の酒井氏が
 『それはダメだ。
  全員との団交でなければダメだ。』と言って、
二人の話し合いを拒否しました」と述べている。

実は、
中村社長が浅野事務局長と
二人だけの(「団体交渉」ではない)「話し合い」を提案してきた際、
それに危うく飛びつきかけてしまったのは、
恥ずかしながら私・酒井の方であり、
これをきっぱりと拒絶したのが
浅野事務局長の方だったのだ。
運営委員長の立場にありながら、
私は労働組合員としての活動歴も極めて短く、
万事において非常に未熟であった。
目の前にいる中村社長が
あまりにも頑強に「団体交渉」の開催に抵抗するため、
とりあえず糸口だけでもつかめればと、
ついつい中村社長の提案に
乗せられそうになってしまったのだ。
しかし
長年にわたり労働組合活動に携わってきた
浅野事務局長の判断は違っていた。
そもそも当事者である緒方さんもいないのに、
この場でいきなり話し合いなどできるはずがない。
当事者である緒方さんを含め、
労働組合として会社と団体交渉を行なうことが筋であると、
浅野事務局長はあくまで主張したのである。
私はそれを聞き、
性急にことを進めようとするあまり、
当事者抜きの「ボス交」で話を進めようとしかけてしまった
自分の未熟さ・愚かさを本当に痛感させられた。
このことは今でも、
自分の中での反省点として
非常に貴重な教訓となっている。
だから中村社長の言う、
「浅野氏が私の提案に応じ、
 二人の話し合いに入ろうとしましたところ、
 隣にいた委員長の酒井氏が
 『それはダメだ。全員との団交でなければダメだ。』と言って、
 二人の話し合いを拒否しました」というのは
明らかに事実に反する。
中村社長の提案した
当事者抜きの「話し合い」に私・酒井が同意しかけたのを、
浅野事務局長が反対し、
止めたというのが事実である。
この日のやりとり全体としては、
温厚な浅野事務局長は中村社長に
丁寧な物腰で接していたのに対し、
頭に血が上りやすい私は
中村社長の不誠実な姿勢を厳しく責め立てていたため、
中村社長の頭の中ではこのときのやりとりも
「浅野事務局長が応じそうになったのを、
 酒井が止めた」という記憶に
すり替わってしまったのかもしれない。
しかし、真相は全くの逆であったのである。

■団体交渉を求めた正当性について
中村社長は陳述書の中で、
「私は、
 こんなことでは話もできませんので、
 文書で申し入れをしてくれ、と言いましたが、
 『団交が先だ。』と言って、
 何ともなりませんでした」と述べている。
しかし名古屋ふれあいユニオンは、
その前日の6月24日にすでにマルコス副委員長が
文書による申し入れをFAXで行なっている。
当日6月25日もその原本を中村社長に手渡して
団体交渉の応諾を求めていたのであり、
「この場で話し合いをしろ」などと
主張していたわけではない。
(前述したとおり、
 それを求めたのはむしろ中村社長の方であった)。
すでに文書による申し入れを
行なっているのだから、
次はイオス側の団交応諾が「先だ」と
私たちが主張するのは
実に当然の道理というものだ。
私たちが団体交渉の申し入れを
文書で行なっている
(そしてその趣旨説明はその場で行なっている)
にもかかわらず、
「名古屋ふれあいユニオン」の「屋」の字が
正確でなかったことをあげつらい、
それを正式な文書と かたくなに認めなかったのは、
中村社長の側に他ならない。
中村社長は、
労働組合法に基づいて
団体交渉の開催を求める当労組の当然の要求に対し、
「団体交渉は暴力だ」、
「おたくらのやっていることは洗脳だ」など
あらん限りの暴言を繰り返した上、
労働組合を弁護士か何かと勘違いしたのか、
「緒方さんの委任状がないから」などと称して
団体交渉を拒絶する意思を
繰り返し表明していた。
仕方がないので私たちが、
「緒方さんの加入届をそちらに示せば、
 団体交渉に応じてくれるのですか」とたずねても、
「加入届ではなく委任状を出してほしい」と言い、
「委任状を出せば
 団体交渉に応じてくれるのですか」と聞くと、
「団体交渉などの形ではなく、
 裁判とか、そういう方法でやる」と言ったのだ。
私・酒井が思わず、
「普通の会社なら、
 すぐに団体交渉に応じますよ」と言ったことに対し
中村社長は、
「それはおたくの脅迫・威圧に
 屈したところだけだ」などと、
あたかも私たち名古屋ふれあいユニオンを、
脅し・たかりを生業とする暴力集団などと
同列視するかのような暴言に及ぶにいたっては、
本当に唖然としたことを覚えている。
そして中村社長は今回の陳述書においても、
さらにこのような主張をエスカレートさせている。

中村社長は陳述書の中で、
私の記憶している
「まともな労働組合かどうか判らない」・
「団体交渉は暴力だ。」・
「おたくらのやっていることは洗脳だ。」などといった
発言について、
「正確な言葉は記憶にないですが、
 これに近い発言はしています」と認めた上で、
「何しろ大勢でいきなり押し掛け、
 事務所に大声で
 『団交しろ』『団交しろ』とがなり立てられましたので、
 完全に業務妨害行為です。
 最近は暴力団でもこんなことはしません。
 右翼も街宣車でがなり立てることはあっても、
 事務所に押し掛け、
 事務所内でがなり立てるなどということまでは
 普通はしません」と述べている。

まず話の前提としてはっきりさせなければならないことは、
私たちは好きこのんで
イオスの事務所を訪れたわけではない
ということだ。
マルコス副委員長はFAXにより、
「通告兼団体交渉申入書」を
イオスに送っていたのである。
ところが中村社長は
日系ブラジル人であるマルコス副委員長の
言葉遣いに難癖を付け、
「どこの誰か知らない相手に
 電話で答える必要はない」などと
回答を拒否したため
(「通告兼団体交渉申入書」には、
 「担当役員」が
 「名古屋ふれあいユニオン」の
 「副委員長 平良マルコス」であることが明記され、
 ユニオンの事務所の所在地も
 きちんと書いてあったのであるが)、
マルコス副委員長の側が
「申入書を持参すればよいか」と譲り、
中村社長が「それでよい」と言ったのである。
私たちは事前に中村社長の了承を取り付け、
中村社長の求めによって
渋々イオスにおもむいたのだ。
それを、
「大勢でいきなり押し掛け」たと表現するのは
いかがなものであろうか。
中村社長がFAXを受け、
労働組合法に基づき団体交渉の開催を応諾すれば、
私たちは何もわざわざ
「大勢でいきなり押し掛け」る必要は
なかったのである。
(そもそも、「大勢」と言っても前述のとおり、
 イオスの事務所に立ち入ったのは
 わずかに4名。
 混乱を避けるため私たちは、
 その他の組合員を
 マルコス副委員長のバンの中に
 待機させていた。
 イオスの事務所には当時、
 社長・事務員も含め4人程度はいたはずで、
 「大勢」おしかけたというのも
 ためにする批判だと言わざるをえない)。
自分で来いと呼びつけておきながら、
行ったら行ったで
「暴力団でもこんなことはしません」と
まるで自分が被害者であるかのような顔を
されるのではたまったものではない。

「事務所に大声で
 『団交しろ』『団交しろ』とがなり立てられました」
というのもひどい言い分だ。
中村社長が労働組合法に反し、
かたくなに団体交渉の開催を応諾しなかったため、
確かに私も声は大きくなった。
マルコス副委員長に関してもそうだった。
その点は率直に私たちも認めるところだ。
しかし、
「『団交しろ』『団交しろ』」などと、
ただひたすら特定のせりふを
がなり立て連呼するような
幼稚な抗議手段をとるような流儀は
名古屋ふれあいユニオンにはない。
(屋外から会社に向けての
 シュプレヒコールならともかく、
 屋内で、
 まさに目の前に相手がいるというのに
 そのような非生産的なことを
 するわけがない)。
中村社長の頭にきちんと入ったのかどうかは
やや不安な部分もあるところだが、
私たちは、
団体交渉は憲法・労働組合法で認められた
労働組合の基本的な権利であること、
団体交渉拒絶は明確な法律違反であることを
懇切丁寧に
何度も何度も中村社長に説明した。
中村社長がそれを受け、
「わかりました。
 団体交渉をやりましょう。
 日取りと場所はあとで電話で相談しましょう」
とでも一言言えば
(別に私たちは
 「7月1日・名古屋ふれあいユニオン事務所」に
 特別拘泥していたわけではないし、
 当日もそのような発言は一切していない)、
私たちは
「それじゃぁ、よろしくお願いします」と、
即刻イオスの事務所から引き上げることができたのだ。

そもそも中村社長の言い分には、
自分たちが団体交渉拒否という
法律違反を犯そうとしていたという認識が
決定的に欠けている。
もしもある人が
ファミリーマートで万引きをしたことが
店員に発覚した場合、
その人はファミリーマートの店員から、金を払うよう
厳しい口調で何度も何度も求められることだろう。
なぜなら万引きは法律違反であり、
その人にはファミリーマートにお金を払う
義務というものがあるからである。
法律違反をした人間が、
その被害者から大きな声で責められるのは
当然である。
それを、
「業務妨害行為」とか
「最近は暴力団でもこんなことはしません」などと
被害者づらしてファミリーマートに食ってかかれば、
それこそ「逆ギレ」と言うものではないか。

団体交渉の拒絶も同じである。
労働組合法は第7条にて、
「使用者が雇用する労働者の代表者と
 団体交渉をすることを
 正当な理由がなくて拒」むことを
明確に禁じているのであり、
使用者には
「雇用する労働者の代表者と
 団体交渉をする」義務がある。
労働者を雇っておきながら団体交渉に応じたくないというのは、
店で商品を買いながらお金を払いたくないというのと同様、
実に図々しい言い分なのだ。

穏便にFAXで文章を送っても直接来いと言い、
行ったら行ったで団体交渉を拒絶し、
労働組合がそれに抗議すると
「押し掛け」られた、
「がなり立てられ」た、
「完全に業務妨害行為」だ、
「最近は暴力団でもこんなことはし」ない
などと言い立てる中村社長に、
私は、
それが「まともな会社」のすることなのかと
問うてみたい。
(中村社長は名古屋ふれあいユニオンを、
 陳述書の中でもなお
 「まともな労働組合とは到底思えません」と
 述べている。
 しかし、
 団体交渉を拒絶されて
 抗議のひとつもしないようでは、
 それこそ「まともな労働組合ではない」
 御用組合というものである。
 名古屋ふれあいユニオンは、
 集団的労使関係の確立を通じて
 労使紛争を解決させることをもって
 本分としており、
 それだけに、
 その基本中の基本である
 団体交渉を拒絶する企業に対しては
 厳しい姿勢で臨んでいる)。
その2に続く→
by imadegawatuusin | 2008-12-25 05:59 | 労働運動
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